隣国の王子の来訪
いつもありがとうございます。時々、心が折れそうですが頑張って1日一話を目指します。
これからも宜しくお願いします。
殿下達は夕刻になると戻ってきました。二人とも凄くご機嫌です。
サロンでお茶を飲んでると兄様達が入ってきます。
「ミュゼ、ただいま。丁度いいお土産にミュゼが好きなチョコレートを買って来たんだ。リサ、僕らにもお茶とこれを出してくれないか?」
兄様はリサに箱を渡します。
「殿下も兄様も随分楽しいそうですね。」
「ああ、前回は王太子としての見学だったからな今回は、お忍びだから随分面白かったよ。」
殿下は、思い出した様に笑っています。兄様も楽しそうに続けていいます。
「今日はね。もうすぐ、隣国の王太子が来るからね。いつもより商人が多かったんだ。ウルダンの商人なんか僕達がウルダン語を知らないと思って好き勝手言ってよな?」
「あれは傑作だったよね。値段吹っかけたつもりが全部筒抜けでね。10倍の値段で売り付けようしてあいつらウルダン語で『坊主を騙すのは気がひかるが、ラウラは裕福だから10倍の値でも買うだろな』って、堂々と言うからね。」
「僕らがウルダン語で『ふざけるな』って言ったら目をまん丸くして笑えたなぁ。」
殿下もとても楽しそう。
「私も行きたかったです。」
「ミュゼはダメだよ。連れて行かないよ。」
「俺もアレクに賛成だ。」
「殿下、ミュゼにお土産買っていなかったけ?凄い悩んでいなかったうわっ」
「アレク!言うなそれ以上‼︎」
慌てて殿下は慌てて兄様の口を羽交い締めにして抑えます。
「分かった、分かって苦しい。話してくれ〜。」
殿下、兄様を羽交い締めなんて本当にお強くなっているんですね。
「アレク、さっき言ったじゃないか!」
「忘れてただけだって、お願いだからその馬鹿力で不意打ちやめて。」
楽しいお茶の時間が終わり部屋にもどる途中殿下に引き止められました。
「ミュゼ、さっきアレクが言ってたお土産なんだど。」
と、小さな小箱を渡されました。
「開けてもいいですか?」
殿下は、軽く頷くと顔を背けてしまいました。よく見ると耳が真っ赤です。
中を開けるとグリーンの石の付いた指輪が入っていました。
「ふ、深い意味はないが今日、商人が珍しい石だと言って見せてくれたんだ。エメラルド石と言ってな。サイズはまだ、ミュゼは8歳だから付けるのはまだ先だから大き目に作ってある。だから、その、偶然見てミュゼに似合いそうだと思って‥‥。」
こっちを見ず言われても‥‥。少し重いですが‥‥。
なんだか、照れている殿下が物凄い可愛いのでよしとします。
「ありがとうございます。殿下、大事にしますね。しかし私が身につけるにはずっと先になりそうなんですが‥‥。」
「いい、持っててくれるだけで、いや、やっぱり気に入らないなら捨ててもいいし。」
「気に入らないなんてとんでもないです。14歳になるまでは身に付けれませんが‥。」
「気に入ってくれればいいんだ。女性にアクセサリーを渡すのは照れるな。」
「私も女性の内に入るんですね。」
「当たり前だ、俺にとってミュゼはどんなに小さくても‥‥。いや、何でもない。今のは無しだ。」
「殿下?」
「あーもう、俺、何言ってるだろ?ごめん、ミュゼ、引き止めて。」
「あ、殿下、お土産、ありがとうございます。」
照れるなんて、前世の殿下が聞いたらびっくりですね。今の殿下なら‥‥。と、都合が良すぎますよね。
ファルダ国の王太子様は、ファブレット国の訪問後、ラウラ国に入国し、王宮で過ごした後、ブルーラー領地の港から帰国されるそうです。滞在に2日間と短いのか長いのか分かりませんが宿泊は、ブルーラー公爵家の別棟の客室になります。
一泊と言えども隣国の王太子のご訪問です。
そして、屋敷中の者でお出迎えしました。以前会ったシャルダン王子とは別人で悪ふざけもなく終始笑顔で挨拶をされていました。殿下は17歳になったと思いますが、年よりも随分上にも感じます。
お出迎えも無事に終わり、お爺様とお父様は殿下の謁見で呼び出されています。
お部屋で家庭教師からの課題に取り込んでいるとランスが私を呼びに来ました。
「ファルダ国王王太子殿下がミュゼットお嬢様の謁見を望んでいらっしゃいますがすぐにお越しできますか?」
「私、一人でですか?」
「ええ、ミュゼットお嬢様、一人でです。私が、側近としてご一緒します。」
「分かりました、すぐに支度して参ります。」
少し嫌な予感がしつつもシャルダン王子の元に向かおうとした所でガゼルが部屋を出た所でランスと一緒に待機していました。
「ガゼルも?」
ガゼルは目は全く笑っておらず、それでもにこやかに笑って言います。
「私、ガゼルはミュゼットお嬢様のごえいですから」
ランスが厳しい表情でいいます。
「ギリギリまで手を出してはいけませんからね。」




