時は過ぎて〜
翌朝、私はボニーに乗るのが楽しみで朝早く起きてしまいました。リサに乗馬ようの服を出して貰いました。お爺様達は、既に稽古場にいて見学がてら稽古場に行く事にしました。稽古場はかなり危険なのでリサでなくアルバートがエスコートしてくれます。
「お嬢様、稽古場では私から離れないで下さいね。あと、むやみにお爺様達にお声をかけないように。」
外の稽古場に着くと近くにある小屋の中から見学が出来るようになっています。
お爺様が、兄様と殿下から少し離れたところから見ています。もっと離れた所から馬に乗った女性の騎士様が兄様と殿下に向けて矢を射っています。
兄様も殿下も剣で矢を避けていますが、矢の放っている女性は次から次へと休まなく矢を射っていきます。あんなに離れていても正確に兄様と殿下に向けて矢を射る女性はかなりの名手と言う事は一目瞭然です。
兄様も殿下も負けずと剣で跳ね返します。
「お嬢様、あちらの馬に乗っている女性はアリアナ様でございますよ。」
「母様ですか?凄い両手を離しても馬に乗れてるなんて。」
「アリアナ様は、弓矢の名手ですからね。久々の稽古でも腕は落ちていませんね。感服しますね。」
暫く見学して朝の稽古が終わったようで、お爺様達はこちらへ来て下さいました。
「母様、凄いです。」
「うふふ。久しぶりだから少し矢の射る間隔が遅くなった気がしたわ。」
兄様と殿下が横に首を振っています。するとお爺様が、
「アリアナはこいつらの弱い所を的確に狙ってくれるからいい練習になるどうしても、聴き手側の足元が弱い。殿下ももう少し足腰が強くならないとな。」
兄様は、話を逸らしたいらしく私に話題を振ってきます。
「ミュゼは乗馬の服装ってボニーに乗るの練習に来たの?」
「そうですよ。殿下に教え貰う約束をしてたので、お願いしに来ました。」
「えっ、そんなの僕が教えていたタタ‥‥。」
兄様、母様に頬っぺたを引っ張り上げられてます。痛そうです。
「アレク、人の恋路を邪魔する者は馬に蹴られて死んでしまいますわよ。オホホホ‥‥。」
殿下、耳が真っ赤ですが、熱でもあるのでしょうか?
殿下と馬小屋に行き朝食前に少し教えて貰う事にしました。
「ミュゼは姿勢がいいから筋がいいな。力のある入れ方も抜き方もいいぞ。背が伸びたら直ぐに大きい馬に乗れるな。」
殿下に教え貰う事に少し不思議な気持ちですが、なんだかとても優しいです。
屋敷に戻り、朝食を終えてお爺様より直ぐに屋敷から立たれると聞きました。随分急なので驚きました。
「ミュゼ、すまない。諸事情があってな、本当はもっとゆっくりしたかったがもう行かなければならない。」
「お爺様、次はいつ頃こちらにいらっしゃいますか?」
「すまない、事情があって今は予定は立てられないんだ。」
「お爺様も兄様も殿下もお気をつけて」
お爺様達は行ってしまいました。
それから幾度も季節は過ぎて7歳の誕生日もお爺様達はお祝い駆けつけて来てくれますが、一日二日で行ってしまいます。更に月日も平穏に流れ8歳になりまた。陛下も12歳なりました。アレク兄様と陛下は今だお爺様の所で修行中です。陛下は王宮では他国に留学中た言う事になっています。アルバートの情報では‥‥。
王宮から隠れていると思えるのは私だけでしょうか?
夜食の席でお父様がお話があるみたいです。
「実は、アレクなんだが今年の春から騎士団に入団する事になった。」
思わず、デザートスプーンを落としそうになりました。母様は既に知っているようで平然としています。
「あんなに王宮勤めを嫌がっていましたよね。お父様も!」
「事情が変わったからしかたない。アレクが必要なんだ。」
「それは、寂しいです。」
「それともう一つ、2ヶ月後だがラウラ国に隣国ファルダ国より王太子殿下の外遊が決まった。公式乗れる訪問だ。その際にブルーラー領地にも寄られ事になった。我が屋敷にも来られる。」
「それは、忙しくなりますわね。」
「うむ、屋敷の準備の方はアルバートとアリアナに頼む。それと父上もその時はこちらの屋敷に来る事になったのだが‥‥。恐らく王太子殿下も一緒に来る事になるであろう。表向きに殿下は外遊中になっている。ここにいる時は身分を伏せる事になった。」
シャルダン王太子は殿下と顔見知りだから隠しても意味がないです。
「お父様、王太子殿下のお顔は、ここの使用人達も知っていますが誰に対して伏せる事になるのでしょうか?」
「屋敷では、一部の使用人には殿下も滞在することは周知するが他の者には、ルノー・ハルトと名乗って貰う。子爵の息子、アレクの友人て、言うところだな。」
何に警戒しているか分かりませんが偽名まで使うなんて、殿下は何かに追われているのでしょうか?




