これからの事
翌朝、ファルダ国のシャルダン王子、兵士の方々は帰国されました。
「ミュゼット姫、次に会える日を楽しみにしていますよ。それまで、誰にも感づかれない様に気をつけてくださいね。」
「だからなんの話なのかわかりません。お気を付けてお帰り下さい。」
こんな会話を最後までしていました。ヘラヘラと笑いながら本性を隠して腹が立ちますね。
「ミュゼットお嬢様、旦那様がお呼びでございます。」
あら、執務室に呼ばれてらなんて珍しですね。
「お爺様、お呼びでしょうか?」
「用って、程の事ではないが、ランス下がっていいぞ。」
「お爺様が私を執務室にお呼びになるは珍しいですよね。」
「子供が仕事部屋にいても面白くないだろう。まぁ、今のお前は子供では無いからなぁ。」
「お爺様、実は前世の記憶がある事を恐らくシャルダン王子が気付いている様なんです。」
「それは、不味いな。あやつは頭の回転が早いからお前の利用価値がある事に気付いているか、もしくはお前に気付いている事知らせて来たと言う事は、お前を欲しいと言って来たのであろう。」
「確かに、これから12年の起こる事は私の記憶にありますが既に色々な事が、変わって来ている事もあります。私はどこまでこの先の事を変えてしまっていいのかわからないのです。」
「ミュゼ自身が予言書のようなものだ。しかし、お前は神ではない。お前の言ったことが絶対ではない。何かの歪みで前世で起こった事が起こらない事もある。前世の記憶により先手を打ったからといって必ずしも良い結果になるとも言えない。正しいと思う事をすれば自ずと結果は出るであろう。私は、ミュゼを信じるぞ。」
「正しいと思う事‥ですか。」
「しかし、これからは気をつけなければいけない。シャルダン王子に気付かれたという事は、他の者にも漏れる可能性はある。これからはお前にもさらに護衛を強化しなければいけないな。それと、やはりこの事は当分の間は誰にも言わない方がいいだろう。シャルダン王子も気付かれたとは言えシラを切っておいた方いいな。ファルダ国は、早々に手が出せないからな。」
お爺様の部屋を出て自室に戻ろうとする途中、陛下に会いました。
「ミュゼ、少しよければ話さないか?」
この後、自室に戻り寝支度するだけだったので、特に断る理由もなく少しお話にお付き合いする事にしました。
サロンでお茶をご一緒する事にしました。
「ミュゼとこうやって二人で話すのは久しぶりだね。」
「そうですね。討伐から戻ってからバタバタしてましたからね。お疲れでしょう。」
「初めはただの狩りだと思ってたからね。あんな命懸けだとは思わなかった。オーランド殿達と一緒でなかったらやられてたな。情けないけど‥。」
「情けなく無いと思います。最後まで戦って来たではないですか。殿下は情けなくないので、堂々としてて下さい。」
「ミュゼ‥‥。」
殿下の見つめる目が、熱いです。殿下、気をしっかりと私達は5歳と10歳ですよ。まだまだ、そんな雰囲気になっては行けませんよ。健全なお友達ですよ。
「えっとですね。殿下はいつまでこちらにいらっしゃるのでしょうか?そろそろ王宮へ戻らないといけないのでは?」
「父上のお許しが出れば暫くは戻らないつもりなんだ。」
「暫くですか?」
「ああ、暫くね。オーランド殿に付いて色々、勉強させて貰う事にしたんだ。王宮にいてもダメだと思ってね。」
まぁ、お爺様とは近い親戚ですし。元々王位継承権を放棄したぐらいのお爺様の元での事なので大丈夫なんでしょうね。
「では、時々はまたこうやってお話出来そうですね。」
「そうなるといいね。ミュゼはいつまでいるの?」
「そうですね。後、4、5日は居たいと思うけどそろそろお父様からお呼びがかかりそうです。」
「そうか、また寂しくなるなぁ。あ、ミュゼ、そのリボン使ってくれてるんだね。」
「これ、お気に入りなんですよ。ありがとうございます。」
「気に入って貰えて良かった。」
「では、殿下、そろそろ部屋に戻りますね。おやすみなさい。」
「付き合わせ申し訳分なかった、おやすみ。」
部屋に戻らせて頂きました。
前世では、後数年もすれば婚約関係なく令嬢とお戯ればかりしていましたが、今世でも同じように年相応になれば令嬢を、取っ替え引っ替えされるのでしょうか?言い分一つ聞かずに処刑を言い渡す人になってしまうのでしょうか?
それとも前世でも殿下ときちんと向き合える事が出来たら運命は変わっていたのでしょうか?




