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殿下の疑問

屋敷に戻った頃は、まだ、夕日になる少し前の時刻でした。まだ、殿下達は、戻ってきてはおらず薄暗くなった頃、戻ってきました。

皆さん、朝出かけたよりもかなりボロボロです。

お爺様、ニコニコしながら眺めながら皆さんとお話ししております。


「練習は順調だったみたいだな。どうだ?ユーフリード王子は使えるようになったか?」


シャルダン王子は、いつものように戯けながら答えます。


「まぁまぁ使えるようにはしましたよ。私の指導したのでまだまだですが、あと2〜3回しごけば戦力にはなるでしょう。」


兄様が、補足します。


「殿下は、筋がいいし感もいいと思います。今日は何度か討伐に行ったところなので小物ばかりでしたが。剣ももう少し上達したら槍の練習も取り入れても良いのかも知れません。」


殿下の耳が赤いです。きっと、褒められて嬉しいんでしょうね。褒めて伸びるタイプらしいです。

皆さん身綺麗にして夕食を取りました。今日は護衛の騎士様も一緒です。明日の稽古と討伐の打ち合わせもかねて大勢て食事を取りました。

食事も終えてリサと部屋に戻ろうとすると殿下に呼び止められました。


「少し話したいのだが、もし良ければサロンでお茶いかがかな?」


断る理由もないので承諾しサロンでお茶を頂く事にしました。


「子供は早く寝ないといけないのに、引っ張ってしまって」


えーと、殿下も子供ですよ。リサ、笑いを堪えてますね、肩が震えてます。


「今日は、殿下も大変でしたよね。お疲れでしょう。」


「いや、それほどは‥‥。狩りは何度か行っているが、魔獣と言うものを初めて見た。」


「私は、一度も見た事はありません。本の知識でしか‥。」 


「今日は野獣は威嚇して森に帰し魔獣だけを狩る事を習った。」


「ご存知かと思いますが、野獣が森からいなくなれば森は死んでしまいます。草も増え過ぎれば木々の栄養を取り日陰も生え森も荒れるでしょう。増えすぎた草を虫や動物が食べ増えすぎた虫や動物はそのまた肉食の動物や私達が食べそして皆、死んだら土に帰るのです。」


「そうか、野獣も人を襲うから討伐の対象だと思って野獣も殺そうとしたら、シャルダン王子やアレクに注意された。」


「本来、肉食の動物はそうそう攻撃は自らしないものと言われます。私達人間と遭遇したときか、縄張りに侵入した時、あるいは山に食うものが無くなった時です。野獣も人が来る事を覚えれば二度同じ道は使いません。ですので威嚇して山奥に逃げるように誘導し、人間の住処から離します。

魔獣は、生態を崩す存在です。自然や人間、あらゆる生き物の悪意の念が魔獣になって怒り、恨みをなりふり構わずぶつけてくると言われてます。生命をひたすら食い潰すだけのもの、だから魔獣だけを討伐すると聞いています。」


「今回の討伐はファルダ国の兵も参加する。ラウラ国の領土なのに何故なんだ?」


「それは、ファルダ国とラウラ国の新たな交易路を作る為ですよ。今は港しかないので交易路が出来れば港に集めなくても荷物が直接運べますからね。交易路の工事を始める前の魔物退治がこの討伐の大きい目的です。ファルダ国もここで兵を出して交易の交渉を有利に持っていきたいのでしょう。」


「ミュゼは、5歳なのに色々、教えてもらってすごいな。俺なんか王宮にいても誰も教えてくれない。ましては王太子なのに何も知らされてない。シャルダン王子もアレクも今回の討伐の計画もきっと熟知している。情けないな。」


なんか、腹が立ってきました。久々、ヘタレ殿下にイラっとしています。まだまだ、甘ったれが抜けてませんね。


「恐れながら殿下、いえ殿下の友達と言う立場から言わせてもらいます。殿下のは自分では何も出来ないんですか?人から言われたことしか出来ないのでしょうか?今の知識も本をめくれば知ることが出来ます。口を開けていて待っているだけでは知識は、何も身に付きません。自分で求めなければ知ることは出来ません。確かに王宮では、進んで教えてくれる人間がいないかも知れない。それに甘んじては前に進みません。

教えてくれないなら聞き出すのです。そして、考えるのです。いつまで、御飾りの人形のままでいるつもりなんですか?」


あ、殿下が固まってる。言い過ぎた?怒った?もしかして処刑!?


「ミュゼ、俺が師でもない人から自ら教えを乞うことは恥ずかしい事ではないのか?」


まさか、殿下今更なんですけど兄様やシャルダン王子に今の事とを聞かなかったり私が兄様に教えて貰った方がいいと言った時拒絶したのってプライドからですか?私に聞く方が‥‥。まぁ、いいでしょう。気づかない事にしましょう。

 

「恥ずかしい事ではありません。寧ろ知らないのに知っている振りをする方が恥ずかしいですよ。知識は盗むものです。得れる者がいればとことん盗めばいいのです。」


「そうか、俺の考えが間違っていたようだ。なぁ、ミュゼ、アレクから聞いたが弓や馬術を習いたがっていると言っていたのを聞いたが。」


「あ、はい、その皆に反対されまして。」


「ミュゼ、私が武術も馬術も必ず誰にも負けないように身につける。それまでは誰にも習わないでくれ。俺がミュゼに教える。」


「殿下‥。」


「今のところ、お前に教えられるのはそれぐらいしかないからな。いつも、教えてもらってばかりじゃなさけないからな。」


と、言い捨てて行ってしまいました。


殿下が私に弓と馬術を私としては教え頂けるのなら素直に嬉しいですが‥。あはは、現実には無いでしょう。


「あれは、絶対尻に敷かれてるな。」


リサがボッソっと言った言葉は聞かなかった事にしましょう。







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