村での出来事
消えてしまいました。自称、妖精さん。ガサガサ。
「どこの子供だ。迷子か?」
男の子?シャルダン王子よりも少し年上ぐらいの青年です。この村の人でしょうか?悪い人ではないようです。身分は、隠した方が良さそうです。
「す、すいません。お爺様に連れてきてもらったのですが、少し遠くまで来たらしく帰りの道は分かるのでご心配なく。」
「かなり、身なりがいいお嬢ちゃんだな爺さんとはぐれたのか?爺さん‥‥。オーランド様の事か!孫を連れてくると言っていたが、うわぁ、思ったよりも可愛いなぁ。」
「失礼ですが、あなたは?」
「あつ?俺?村長の息子のデッタって言うんだ。貴族様みたいなお上品な言葉遣い出来なくて悪なぁ。」
「お爺様を知ってるの?」
「知ってるも何も、オーランド様は他の貴族様と違ってこの村にも遊びに来てくれて俺みたいなものにも声をかけてくれるんだ。今度の討伐の後も騎士見習い雇ってくれるって言うんだ。俺にとっては神様みたいな人だよ。さぁ、オーランド様が心配すらから一緒に戻ろう、」
と、しゃがみ込んで背中を向けてます。私をおんぶをするつもりなのでしょうか?
「あの、私、一人でも歩けますよ。」
「遠慮するなってこの方が早いし、こんな可愛いお嬢ちゃんを運べるなんて役得だからな。さぁ、早く。」
おんぶ‥‥。やっぱり、無理です。
「すいません。慣れてないので、ごめなさい。」
「なんだ、お嬢ちゃん母さんとかにしてもらわないのか?」
「すいません‥‥。」
「まぁ、謝るなって、ほれ、手。」
渋々、手を繋ぐ程度ならいいですよね。
夢中で追いかけたので気付きませんでしたが結構遠くまで来たみたいです。着いたらお爺様は話が終わったらしく村長の家からでるところでした。
「ミュゼ、どこに行った時思えばデッタといたのか。」
「見かけない可愛い子がいると思ったらオーランド様の子だったんだな。」
「可愛いだろ?だが、やらんぞ。」
「流石にいくら可愛いくてもこんな小さい子‥‥。勘弁だよ。」
「まぁ、冗談だ、口癖みたいなものだ。ミュゼを欲しがるやつらが多いからな。それよりデッタ、今度の討伐では、兵士も参加する。村にも滞在するだろうから村長から詳細を聞いてくれ。色々、頼りにしてるかな。頼むぞ。」
「任しとけって。」
お爺様と私は秘密の話があるので誰にも聞かれない所へ移動します。と、言っても先程妖精さんが消えた場所なんですが‥。
「お爺様、私、前世で過ごしていた時と全く違うのにちょっと戸惑っているの。王太子殿下ともあんなに親しくなかったし、お爺様のお屋敷来ることもなかった、シャルダン王子だって会うのはずっとずっと先だし。」
「私が、わざとやってる事だからな。」
「お爺様が?何故?」
「なぁ、ミュゼ、お前はユーフリードを今世、改めて会って思ったことを聞かせて欲しい。」
「そうね‥。前世でも性格は気性が荒くよく令嬢と戯れていました。今世、幼い殿下接しましたが本質的な性格同じですが、王宮であれ程、学ばれてない事には驚きました。前世で王妃教育を受けましたがそれなりには指導されてましたから‥。」
「やはりな‥‥。前世では、適当な令嬢をあてがって政治や外交から遠ざけてたって事はないか?」
「確かに、殿下には大事な外国からの来賓は挨拶程度しかされなかったと思います。周りの外交官の話では下手な事を話されても困るとはいっていました。私自身もそう思っていましたし。」
「では。ミュゼ、今世のユーフリードはうつけ者に見えるか。」
「いえ、うつけ者ではないと思います。飲み込みが早く器用なところがあるので少し勉強を見ましたがやり方さえ覚えたら自ら学んでおられました。
しかしあのまま、何もしなければうつけ者になってもおかしくはないと思います。」
「なるほど、やはりな。まだ、ミュゼには言えないが前世で起きた事はただ、お前を罠に嵌めただけではないようだ。もっと、根が深いかもしれない。まだ、ハッキリと確証はないがおおよその検討は付いているこの件は私が任せてくれ。さぁ、そろそろ戻ろう。」
「あっ、お爺様。もう一つ聞きたい事が」
「なんだ?」
「何故、シャルダン王子を私と合わせたのでしょうか?何か意図があってのかと思いますが?」
お爺様、ニヤリと笑います。
「お前に逃げ道を作ったつもりなのだが?」
シャルダン王子が逃げ道?国外逃亡ですか?
「逃げ道?」
「王族は竜人の血を受け継いでいるとも言われている。伝説だがな。特に竜人の雄は番と言うものを見つけると執念深いらしい。
万が一お前が番と認識されらと思ってな。前世のユーフリードを許す事は出来ないが今世のユーフリードはまだ罪を犯していない。だからミュゼに今世のあやつの運命を決めさせてやろうと思ってな。お前の好きにすればいい。
ユーフリードがどうしようもない奴なら捨ててシャルダン王子を選べばいい。」
「お爺様、番なんて‥、殿下と私がどうこうなるって。それに私は神でもないので人の運命なんて重すぎます。」
「まぁ、そう深く考えるな。孫バカなじぃじぃのお節介だと思えばいい、前世では地獄の運命を受け入れたんだ。ようは今世はお前の好きにしろって事だ。聡いお前だ、そうそう馬鹿な事するまい。」
なんだか、やっぱり重いです。将来の国王陛下を好きにしろって‥。




