ダンジョンの謎
今は午前10時頃、の筈、時計ないから分からんけど。
さて、また眠れなかったが時間は人にあげる程あったって事で考えは纏めれた。
昨日は村に何故残ったてたかを、隠そうとしたのがバレてた事で赤面したわけだが、まあ知られた所でって話だよな。
それにカノンになんでって聞かれたが実は俺もあんまり分かってない訳だ、レイアは英雄の卵って可能性はあったが大人共に可能性は皆無、俺の行動原理から外れるのになんでだろうな。
悪いことではないだろうけど。
「ま、気まぐれだろ。二度寝でもするか?」
最近ようやく楓達と寝るのも慣れてきて睡眠が取れるようになった。
今は急ぎの用事もないし、異常事態も起こってないし、やっと疲れが取れたな。
いや、やっぱり寝過ぎも調子崩しそうだし起きるか、二人も既に居ないし。
「あっ、涼太おはよウ。起きてたんだナ」
「ん?あぁカノンか、今起きたところだ。」
「楓がそろそろ村を出るから起こしてこいってサ」
「おう、了解。すぐ行くわ」
「はいヨ、そう伝えとク」
そう言ってカノンが部屋から出たので服を着替えて装備を着ける。
最後にアイテム袋、ポーションポーチを持って部屋を出た。
アイテム袋に関しては基本的に俺が持っている、楓は大体の事は魔法でどうにかなるかららしい。
外へ出るとその楓とカノンが多くの人に囲まれて別れを惜しまれてるようだ。
人気だな、あれだけ人に囲まれたら人に酔いそうなもんだが慣れてるんだろうな。
そうやってある意味での尊敬の念を贈っていると俺の横にレイアの父親が来た。
「君も、ありがとうね。感謝してる」
「お前らがレイアに教えるのに勝手に付いてきただけだがな」
「はははっ、そういう所は年相応なんだね」
「……そっすか」
なんとなく気まずくかんじて楓達の元へ歩き出す。
こいつもちゃんと大人なんだな、そういう所はこいつはこいつで年相応か。
「来たぞ、そろそろ出るんだよな」
「おはよう。うん、もう出ようかな」
「お、じゃアそろそろ私達行くヨ」
カノンは村の人達、主に年齢の近い人と別れを言い合っている。
それから俺達が馬車に乗り込もうとすると、長老がやってきた。
「もう行かれるんですか、これ、気持ちばかりのものですが持っていってくだされ」
そう言いうと後ろにいた人に何種類かの野菜を入れたざるごと渡された。
「ありがとうございます、美味しく頂きます」
そう言って俺は受け取ってアイテム袋に入れる。
おい、村の男ども!お前そんな対応出来るんだ⁈みたいな顔してんじゃねえよ、お前らに塩対応なのは敬う要素が無いからだよ!
「で、では俺達はこれで、また会うことがあったら」
そこまで言うと俺は御者席へと乗り込み馬車を出した。
出した直後から暫くはカノンが乗り出して手を振ったり声出したりして喧しかったが、もう一周回っていつも通りって感じだから安心感があるレベル。
それから御者を交代すること数回、日も沈んで今は俺が御者をやって楓へと交代する番だ。
以前までは夜は止めていたが、俺は感知で、楓は魔法で灯りを確保すると、互いに周辺把握の手段がある事で基本二人で回している。
「そろそろ交代しよっか」
「おう、頼んだ」
昨日寝れたから特に眠くもないが馬車の中へ戻ろうとした。
「ちょっと待って、話したい事があるから」
「どうした?」
「ダンジョンでの異常事態の事」
「なんで今なんだ?」
「特に理由はないよ、カノンに聞かれてダメな内容でもないし、強いて言うなら暇だから、かな?」
「そうか、じゃ、付き合うわ」
馬車内で声を張り上げてカノンを起こすわけにもいかないので御者してる楓の横に腰を下ろす。
それと同時に楓は話を始めた。
「私達が行ったダンジョンの最下層にゴブリンはいたの」
「へえ、五層くらいしか無かったのか」
「違うよ、階層は二十一、ゴブリンがクリアできるレベルを大きく超えてた」
「マジか、まあ数で押し切ればできない事も無いだろうが」
だとしたらかなり大規模なゴブリンの群れがあったんだな、200以上は必須だろうな。
「それも違う、そもそも中の魔物がゴブリン以外はいなかったの、それに全員死体が残ったから元々ゴブリンが出るダンジョンってわけでもないみたい」
ダンジョンで異常事態って言うんだからダンジョン産の魔物でした、は無いか。
「そうか、じゃあ既にダンジョンコアが破壊されて魔物が復活してなかったって可能性は?」
空のダンジョンならゴブリンも簡単に根城に出来るだろうが。
「ダンジョンはコアが破壊されたらすぐ無くなるよ、それにダンジョンコアはあったよ、それもゴブリンと同化して」
そうだっけ?やべ、ダンジョンエアプがバレる、って、そんなふざけた話じゃないか。
「ゴブリンと同化⁉︎それで魔物を復活させるだけの魔力をダンジョンに漏らさなかったのか」
「多分だけど食料もダンジョンの魔力で補ってたんだろうね、食べ残しとかゴミ、排泄物もなかったから」
「それってかなりのレベルの魔力操作なんじゃないのか?」
少なくとも魔力視を覚える前の俺じゃ不可能だろうな。
「そうだね、少なくともゴブリンの範疇は大きく超えてると思う」
「じゃあそいつがクリアしたって可能性は……ないか」
「うん、操作が上手くてもコアがなければ所詮はゴブリンの魔力量、途中はともかくボスまでは確実に不可能」
ならそれ同じ理由で隠密も無理か、ボスがダンジョンのボス部屋にいる限りコアへの扉は開かない。
「踏破者の後ろについていってボス倒した後に不意打ちとかならどうだ?」
「それなら……出来るかもだけど、ボスすら倒せないのに踏破者を倒せるかな」
「さあな、防具を外したりすりゃチャンスはない事はないが、その前にいる事に気付かれるのが先か」
「だろうね」
そこまで考えて一つの可能性を思い付く、まあそれも可能性は高くはないだろうが
「一番可能性があるのがあそこに出るモンスターが良いアイテム落とすからあえてダンジョンを壊してないって可能性か」
「それが一番高そうかな、そう言う事をギルドに報告してるとも限らないし事情は聴けなさそうだけどね。」
ついでに言えばそのダンジョンを狩場にしてた奴らがそのダンジョンにしばらく訪れてない事も必須だ。
少なくとも3週間も放置されてるんだ、もしその冒険者が再びダンジョンに行った時ゴブリン塗れなら間違いなくギルドに報告するだろうしな。
こうして俺達は一つの謎を残しながら俺達の共和国首都への旅路を進む。
受験まで2週間切ったので次回は少し遅くなります。
まだまだ書きたいシーンもあってこのまま次は無いなんてことはあり得ないので暫く待ってくれると嬉しいです。




