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攻略開始

現在、俺達は宝箱の前にいる。


「じゃあ開けるぞ」


「あ、ちょっと待って。開ける前に鑑定盤で見ておこうよ。」


宝箱

いたって普通の箱である、特に罠もなければ鍵もいらない。


「これでいいのかよ、宝箱」


「あはは、でも今の私達には嬉しいことだよ。」


「そうなんだけど張り合いが無いというかなんというか。それじゃあ開けるぞ。」


 鑑定盤の記載通り何もなく宝箱が開く。


「お、これはラッキーだな。」


「そうだね、私はともかく君は今のままじゃきついだろうし、今までよく素手でいけたね。」


 中に入ってたのは鉄の剣だった、ゴブリンが棍棒しか持ってないと考えると随分優秀な武器だ。


「まあ対人戦は前から少しやっててな、ゴブリンくらいなら不意打ちされてもある程度なら対処できる。」


「たしか柔道やってたんだっけ、人型相手なら頼れる武器だよね。」


「あれ、俺が柔道やってたって言ったことあったっけ。樹以外に話した記憶がないが。」


「弟もやっててさ、何回か迎えに行った時にね。初めてみたときは驚いちゃった。」


「マジか、なんか恥ずいな。といっても本気でやってたわけでもないからな、これで無双とかは出来ないぞ。」


「分かってるって、じゃあそろそろ階段に戻って下の階にいこっか。」


「了解、下に降りたらすぐに正規ルートとかがあるといいが。」


 ま、ないだろうな。そもそもこのダンジョンは下に伸びるタイプだし元の階層の上にあるとは思えんからな。


 俺達が階段を下ると、そこには見覚えのないルートしかなかった。


「やっぱり元のダンジョンじゃないみたいだね、これからどうする?」


 どうすると言われてもどうしようも無いとしか言えないんだがな、まあそれなら


「このまま進む……しか、ないんだろうな。」


「やっぱりそうだよねえ、とりあえずルートと出てくるモンスターでも調べようか。」


「そうするか。とりあえず探知系のスキルでもあれば楽なんだけどな。」


「モンスターに関して鑑定盤で見ればわかるから楽でいいよ。」


「「グギャ、ガギギャ‼︎」」


「お、さっそくお出ましだぞ。」


「なんか剣と杖を持ってるね、上のゴブリンと違うのかな?」


・ゴブリンソードマン

 剣系のスキルが発現し棍棒が剣に変化したゴブリン。


・ゴブリンメイジ

 魔法系のスキルが発現し、棍棒が杖に変化したゴブリン。


「そのままだな、とりあえずメイジに牽制を頼む。」


「分かった」


 もう何度もしたであろう会話をしてゴブリンソードマンに突撃しようとするとメイジが突き出す。すると両手の先に炎が集まっていく。

 俺はそれを見て進路を横にずらす。


「フレイムボール‼︎」


 両者のからが放たれた火球がぶつかり合い小さな爆発がおこる。


「エンチャントフレイム」


 不意をつき、さっそく得た剣に炎を纏わせソードマンと打ち合う、ようなことはせずに拾っておいた石に纏わせソードマンに投げ放つ。

 ソードマンが石に当たり怯んでるすきに


「エンチャントサンダー」


足に雷を纏わせ後方に下がっているメイジに高速で近づき首を跳ねる。


「フレイムランス」


 俺がメイジを始末している間に炎の槍がソードマンを貫き声にならない絶叫をあげながら倒れた。


「いつもながら仕事が早いな、魔法ってそこまで早く発動したか?」


「私は有り余る魔力がありますからね、割と強引に発動できるのですよ。」


 胸を張りながらここぞとばかりに自慢してくる。


「それよりも君のエンチャントって属性付与の他にステータスが上がるの?メイジに突っ込んだ時すごく早かったじゃん。」


 ステータスの上がらないエンチャントって意味ないと思うんだがこれってゲーム脳なのだろうか。


「おう、属性付与の他にそれぞれの属性によってステータスが上がったり効果が付随したりするな」


「へぇ、便利だね。あとで教えて貰おうかな。」


「後衛職に近接用魔法って需要無いだろ。まあ時間と安全が確保できたらな。」


「はーい、じゃあさっそく探索しよっか。とにかく階段か出口、あと食糧も探さないとね。」


「ゴブリンって食えるのか、知らなかった。出来れば食べたくないんだが。」


「え、流石にそれはないよ。上の階の地図にも描いたけど、ダンジョン内にも割と食べれる食材は豊富だったりするんだよ。」


 結局の所出口は見つからず俺達のダンジョン攻略が始まった。

 それからは宝箱やモンスターからのドロップで装備を更新したり難しい階層はその上の階層でレベルをあげたりして十分な対策のもと着々と下へと下っていった。


〜5層〜

「おい白波、ついに宝箱に罠が実装されたぞ。」

「なに感動してるの、分解で蓋自体を取り外しちゃうくせに。」


〜18層〜

「やっと出たぞ、牛だ牛の魔物だ。男子高校生たるもの肉をたべないとな」

「残念、そいつは雄の牛みたいだね硬くて食べれないんじゃない?」


〜25層〜

「なあ楓、この階層の敵強くね?」

「そうだね、上の階層でもう少しレベル上げてこようか。」


〜46階層〜

「なんだこの小袋、宝箱産の割に随分とボロいな」

「涼太はまず鑑定盤で調べることを覚えようよ危ないかもしれないでしょ、えーっと『アイテム袋』だって袋口に通ればいくらでも入るって」


 そうやって攻略を開始して何日たっただろう二週間くらいだろうか。ついに50層に俺達は挑戦する、節目の階層ならば脱出のヒントがあるかも知れない。

 やっと攻略が始まった。

 あと主人公の体術でのチートはマジで期待しないでください。

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