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始まりの終わり

 今日は起きた時から城内が変な気がする、その感覚に確信を得たのは朝食後だった。


「冬木 涼太様、王がお呼びです玉座にお越し下さい。」


 誰にも聞こえないように衛兵に呼び出された。

 俺は身支度を整え玉座へと入る、

ガチャリ

鍵でも閉められたか、まあいい。中には俺以外にも1人呼び出されたものがいた。


「冬木 涼太様、白波 楓様、に王からの御通達があります。」


 その部屋には王がおらず、衛兵だけが存在し衛兵の1人が紙を読み上げる。


「性格スキルを確認し我々は君達の性格に対し不安を抱いている、君達には二つの選択肢がある。一つ目は城内の地下牢で監視の元暮らす、二つ目は今ここで人生を諦めることだ。どちらか一方を選んでくれ、どちらにせよ仲間たちには脱走したと伝えさせてもらう。

 ……とのことです。」


 性格スキル、与えられた人物の人柄をはかるためのものに俺の性格が引っかかったらしい。

 べつに監視の元でもスウィートルームなら構わないんだがな牢屋だしな……いややっぱ撤回、自由がないのは嫌だわ。


「まってください、いきなり呼び出してそんな理不尽なことを言われても困ります。」


 呼び出されたもう1人、白波 楓が抗議をする。


「我々は君達を非常に注視しています、いずれこの国を滅ぼす存在になるのではないかと。」


「そんなの他のみんなも一緒じゃないですか、何故私達だけなんですか。」


「我々が恐れているのは性格スキル、そして君達の性格に他ならないのです。流石にこのまま君達のレベルを上げさせることはできません、君達の持つ性格スキルは前例があります。誰が持っていたと思いますか?」


 俺達のスキルの前例、白波さんのは分からんが俺のスキルを持ってるような奴はまともな奴じゃないだろう。

 俺のはきっとバグだよ。うん、だってステータス上昇したことないしね。


「350年前、魔王軍幹部7大罪として生まれ魔王軍に反旗を振り返し、たった2人で魔王軍、勇者一行と渡り合う第三勢力となった傲慢と強欲が所持していたものですよ。」


 わぁお、やべぇなそりゃ警戒もするわ。


「そんなの私達じゃないじゃないですか、私達は勇者ですよ。」


「これは決定事項です早く選んでください。」


 白波さんは俯き肩を震えさせる、まあ選択肢は一つだよね。


「白波さん、ちょいと失礼。」


 俺は体術、先読みを併用し他者から見ればとても自然に白波さんを抱き上げる。

 いわゆるお姫様抱っこって奴だな、まさか俺がすることになるとは思っても見なかった。


「では、さようなら。」


 俺は体術の縮地を発動させつつ全力で扉を目指す。


「何をしている、追え、追えぇ‼︎」


 だがもう遅い扉を閉めているため入り口に兵は少なかった、もちろんこのままじゃ扉が開かなくてゲームオーバーだ。

 兵に迫られつつ扉へと到着する。


「扉は閉まっている、残念だったなぁ、男は殺してもいい女は抵抗しない限りもう一度話を聞く殺すなよ。」


 なんか自慢げな声が聞こえるな、ちょっとうざい。


「何してるの!早く謝って、今なら間に合うかもしれないよ‼︎」


 抱えてる人に怒鳴られた、まあいいか。


 俺は閉められ一体となった扉を右と左に分解する、俺の能力だいろんな事を散々試したに決まってるだろ。こうすれば扉の接続部である鍵は解除される。


 あとは体当たりで扉を開けて予想外の事態に戸惑い扉に詰まる兵士を尻目に部屋へ向かう。


ガチャッ


「おい樹、逃げる、時間稼ぎよろ。」


 向かったのは樹の部屋、身支度をすると言って戻った時、着替えて即樹に鍵を開けとくように言っておいた。


「マジかよ、了解あんま期待すんなよ。あと音たてんな。」


「了解」


 あとは窓から脱出して城壁の一部を分解して穴開けて逃げる、他国ならなんとかなるだろう。


「ちょっと待って、本当に逃げる気?いくあては?他のみんなはどうなるの?」


 さっさと行きたいがもしかすると残って牢の中を選ぶかもしれん。


「冒険者ってのがある、仕事はそれで大丈夫だろうダンジョンに潜って魔石売ってもいい、あとあいつらの危険視は俺達だけ、大丈夫だろう大事な戦力だ。」


「そっか……ならわかった私もついていこうかな。」


「そりゃありがたい、1人じゃちと危険だ、なら行くぞ。」


俺は窓に足をかけ白波さんに呼びかける。


「ちょっと待って、私昨日行ったダンジョンに転移用のマーキングをしてる、そこまでならひとっ飛び。」


「マジか、それが出来るならかなり楽だが大丈夫か?転移魔法って距離が伸びるほど魔力がバカみたいに必要になるんだろ?」


「そこら辺は後で説明する、不発はないよ、肩に触ってて。」


魔法発動の準備がされる


「少し着替えるんで待ってください。」


 樹も少し戻ってきた。


「おい、そろそろ危ないぞ早く行け。」


 魔法が完成し発動される。


「じゃあな、しばらく会えんがまた戻る。」


「おう、死ぬなよ。」


 そういうと最大まで高められた魔力が、




霧散していく。


「あれ?なんで?魔法は間違ってないはずなのに……これは、魔法防止用の結界⁈」


 チッ、流石に王城、そのくらいはあるか。

 やっぱ走って逃げるしか……いや、待てよ。


「エンチャントフレイム」


「何してるの、無理だよ使えない、早く走って逃げよう。」


 俺の魔力が高まった所で天井についた感覚がしたのちに霧散する。

 よし、認識できたこれなら。


「転移魔法を再構築しておいてくれ、次は成功させる。」



 対象は結界、分解開始。








な、なんだこの情報量、頭が……焼け……グッ

ガアアアアアァァァァァァァァアアァァアァァァアアアァアァアア…ア…アァ……アァァ


 こ…こか、み…つ……けたぞ、結界…の…綻び、分解、


実施‼︎


「今だ、転移魔法発動してくれ」


「うん、わ、わかった。テレポート」


魔法陣が出現し、そこから現れた光が俺たちを包み込む。


「またな、樹」


「あぁ、また」




無事俺達は転移され、洞窟らしき場所に飛ばされた。


「ね、ねぇ大丈夫?さっき頭を抱えてすごく痛そうにしてたけど。」


「大丈夫……じゃねぇ……よ、……寝る」


「うんわかった、それまで私が警戒しとく、……あと」


俺は体から力が抜けていくなか、「ありがとう」なんて声が聞こえた気がした。

皆さん覚えてます?ここまで主人公の回想なんですよ。


長いな‼︎

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