第9話 地獄の業火 インフェルノより
苦悶に歪んだ川崎君の顔。
「た、助けてくれ、カオリちゃん」
その最後の言葉を、私は忘れられない。この悲しい気持ちは何なのだろう。
「絶対不倒の少女機械戦士の私にも、人を想う心はあるのだろうか?」
『照らすは闇、
私は戦い慣れてきた日々にも問うた。
夢は「幸せな暮らし」だが刺客だらけ故に戦い。
照らすは病み、
機械の戦い慣れた体はどこだ?
時は、たまには無情だが温もりに包まれて殺す。
炎が立つ、
屍の方へ、思い出すは、優しいメンタリティ。
永遠は無いんだと、無いんだと言う、
それでもたまには良いねと、殺してみる。
輝けば、いつかは私も消える。
戦士は命の火が消える、その日まで戦ってゆく。
ところで何故、
人々は思考を急に止めてしまうんだ?
皆は平和に暮したいが、血飛沫をあげて争う。
欲せば闇、
世論に、かじりついたまま、朽ちて行くんだ。
ここは業火の中だが、傷跡がヒリつき、死ぬ。
水面が立つ、光の彼方へ、
手を離す、新しいメタバース。
夜空が分かつ、未来の彼方へ、
遮るは、カタルシスと戦慄。
永遠は無いんだと、無いんだと言う。
やっぱ苦しいねと、殺してみる。
不条理も、いつかは萎むか、慣れる。
戦士は命の守り方を語り継いで死んでゆく。
守りきれずに戦い、
伝えきれずに恋愛、
甘えきれずに愛情。
面倒くさいが、地獄じゃ、ありのまま。
音が出る兵器も、痛みを飛ばす医療も、
全部、人類にとっての宝物。
永遠は無いんだと、無いんだと言う。
人々は命の火が消える、その日まで争ってゆく』
この地獄の業火のような世界で、私は極悪秘密結社の怪人と戦っている。今日の敵は、醜いナメクジの姿をした、
「怪人ナーメナメだ。俺様は可愛い女の子が大好きなんだ〜よ〜ッ。ナ〜メ、ナメ」
と、語りながら、白いビキニアーマー姿の私に近づいてきた。
「お前の体を、舐め回してや〜るぞ〜っ」
コイツは、とんでもなく気持ち悪い怪人だ。
「アクトレス・キック!」
私は容赦なく、ナーメナメに、
バヂゴオォーンッ!
必殺技を叩き込む。
「ウギヨェ〜ッ」
断末魔の叫びをあげたナーメナメは、
バゴオオオォォォォーン!
大爆発して、この世から消えて無くなった。




