第4話 学園潜入 その1
「これが、普通の学園生活というモノか?」
私は鷲ノ羽学園に転校生として潜入した。初めて着るセーラー服は気恥ずかしく、そんな私は教室の空気に馴染めずにいたのだが、
それでも休み時間には、
「俺は川崎彗星。よろしく」
と、爽やかな笑顔で話しかけてくれる、イケメンの男子もいた。
「こ、こちらこそ、よろしく」
「庵納さんって、可愛いよね」
「やめてよ。そんなことない」
慣れないことなので、苦笑いで応じた私なのだが、何だか嬉しくなり、自然と顔がニヤけてしまう。
「笑うと増々、可愛いじゃん」
「嫌だな、からかわないでよ」
これが青春というヤツなのだろうか?
それからの学園生活では、絶対不倒の少女機械戦士の私には、学校の勉強などは簡単な問題であったし、当然、体育の授業のスポーツも万能にこなせた。
「庵納さんは凄いよ、優秀なんだね」
と、川崎君は褒めてくれたのだが、他のクラスメートは、何だか私を警戒しているようて、皆、よそよそしい。
そして優等生の転校生である私は、当然、学園の不良少女グループから目を付けられ、
「ちょっと顔を貸しな」
放課後の校舎の屋上に呼び出された。
「テメエ、生意気なんだよ」
六人の不良少女から袋叩きにされたが、少女機械戦士の私の身体は頑強だ。逆に彼女らが手足を痛めたようで、
「い、痛ててぇ」
「何だ、こいつ」
怯んだ不良少女たちを睨みつけて、私は、
「何だい、もう終わりかい」
一言、吐き捨てる。そんな私に圧倒されたのか、
「これは、す、すいませんでした」
「私らのリーダーになって下さい」
と、不良少女たちは頭を下げて、私は彼女たちのリーダー格になってしまった。
そんな学園生活の日々を送っていたのだが、私が潜入した目的は、この学園の生徒の中に、極悪秘密結社の怪人が、紛れ込んでいるからだ。
「どうだ、怪しい生徒は見つかったか?」
と、庵納博士は問う。
「いえ、今のところ、見当たりません」
「そうか、もう少し潜入を続けてくれ」
こうして私の学園生活は、今後も、今しばらく続くことになった。




