第16話 黙示録の日 起
人類淘汰計画を阻止するために、私は強敵である漆黒の不死鳥・フェニックスと戦った。戦闘では負けていた私だが、
謎の白い光の球体に助けられ、フェニックスは世界から消滅する。
しかし極悪秘密結社の首領である、インコの怪人・テノリンコーは、インターネットに動画をアップして、
「本当の人類淘汰計画は、これからだ」
と、宣言した。テノリンコーは、見た目は可愛いインコの姿をした女性の怪人だが、その性質は極めて残虐で、
「社畜ども、今日が屠殺の日だ!」
そう動画の中で叫び、同時に、怪人たちが、走行する電車を次々と爆破する。
この鉄道爆破事件を受け、政府は非常事態を宣言した。
「鉄道だけではなく、陸、海、空の全ての交通機関を緊急に停止します」
この措置で都市機能は麻痺し、食料や生活必需品も不足して、街には強盗や略奪が相次ぎ、国内の治安は著しく悪化する。
そして、この政府の対応に不満を抱いた民衆が、
「何を、やったているんだ政府は」
「無策無能の政治家は、無用だ!」
暴徒化して国会に押し寄せて、内閣総理大臣や他の閣僚数名を惨殺した。この市民の暴挙に政府は、
「こうなれば、武力行使しかない」
特別治安隊を編成して、
「疑わしきは殺せ」
と、命じ、市民への無差別攻撃を実行する。
「かなり、まずい事になったな、これで政府と国民の分断は決定的だ」
庵納コズミック研究所で、庵納博士が深刻な表情で語った。
「政府も国民も、戦う相手は極悪秘密結社なのに、なぜ、互いに敵視して殺し合っているのだ」
そんな中、私は極悪秘密結社の怪人と戦うために、最新型の超未来バイク・アマミユで街を走ったのだが、
「どこにも、怪人の姿が見当たらない」
怪人たちは潜伏して、街では市民同士が、
「この野郎が!」
「ぶっ殺すぞ!」
と、略奪した物資を奪い合って争っている。
それから間もなく、極悪秘密結社の凄惨な大量殺戮が始まった。
「愚かなる人間ども、黙示録の日が来たのだ」
極悪秘密結社が生物兵器として開発した、猛毒を持った新種のイナゴ10億匹を放ったのだ。
「うがぁっ、痛い」
「苦しい、助けて」
政府と国民が分断された社会では、適切な対応ができるはずもなく、人々はイナゴに襲われ、なす術もなく死んでいくのだった。




