第15話 漆黒の不死鳥《Ⅴ》
漆黒の不死鳥・フェニックスの必殺技、フェニックス・スター・クラッシャーが炸裂した。強烈な衝撃を受けた私だが、
「おい、カオリ、死んだか?」
と、問いかけるフェニックスには、一瞬の油断が見える。
「今だ!」
私は立ち上がり、至近距離から、
「アクトレス・キック!」
起死回生の必殺技を叩き込んだ。
バヂゴオォーン!
飛び回転蹴りが、フェニックスの割れた額に直撃すると、
ブアアァァァーッ。
大量の血が噴き上がった。
「う、ゔゔぅ」
よろけたフェニックスだが、まだ倒れない。ここで、もう一発、
「アクトレス・キック!」
二発目の飛び回転蹴りを放った私だが、血まみれのフェニックスに、
「ふざけんな!」
両手で、はたき落とされ、地面に叩きつけれた。さらに、
「フェニックス・旋風脚!」
真上からの横回転蹴りで、
バジイィィーンッ!
蹴り下ろされる。この痛烈な攻擊で、
バギッ、バギバキ、バギッ!
パワードスーツが、ひび割れ、
バギィーンッ!
粉々に砕け散った。
「なんか、ヤワな鎧だな」
フェニックスは嘲笑いながら、白いビキニアーマーだけの私を、
バシィーンッ!
強烈に蹴り上げる。
「ぐはあっ」
這いつくばる私に、さらに、フェニックスは、
「機械が、ぐはあっ、とか言ってんじゃねえ!」
と、私の頭を踏みつけた。そして、
ドガッ、ドガッ、ドガッ、ドガッ!
何度も上から蹴り下ろす。
「硬い頭だな、オイ」
「あ、あが、ううぅ」
絶対不倒の少女機械戦士の私でも、フェニックスには勝てないのだろうか?
「カオリ、永遠にサヨナラだ」
しかし、その時だ。空から無数の白い羽が舞い落ちてきた。
「何だ、この羽は?」
フェニックスが空を見上げると、白い光の球体が地上へと降りてくる。
「な、何だ?」
その光を見て、驚愕の声を漏らすフェニックス。
「アムの呪いよ」
白い光の球体は、そう言葉を発してフェニックスを包み込んだ。
「フェニックス、一緒に帰ろう」
「何処に帰るんだ、や、止めろ」
フェニックスは光の中で抵抗したが、光は、バッと、世界に広がって、やがでフェニックスと共に消滅する。
こうして、漆黒の不死鳥・フェニックスは、この世界から消えた。




