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第13話 漆黒の不死鳥《Ⅲ》

 庵納博士は赤い車体の新型バイク、高速爆裂バイク・アツミの後部座席に私を乗せて走り、


「もうすぐだ、カオリ」


 何とか庵納コズミック研究所に逃げ帰った。この研究所は、郊外の森の樹木にカモフラージュされて、その存在を隠している。


「カオリ、大丈夫か?」


 と、庵納博士は言いながら、私を研究室の修理台の上に乗せて作業を始めた。


「かなり、やられたようだな」


 私の修理には、かなりの時間がかかり、深夜になって、ようやく復旧する。


「やはり、フェニックスは強敵だったな」


 庵納博士は疲れた表情で、そう言いながら、


「今夜は、もう寝るよ」


 と、寝室へと入る。


 庵納博士が寝た後、私は自分の頭部のコンピューターを、研究室のスーパーコンピューターに接続して、漆黒の不死鳥・フェニックスの情報を調べる。


 その情報によると、フェニックスは仲野工業が製作した、対怪人戦用のアンドロイドであった。


 当初フェニックスは、アムという名の女性型アンドロイドと二人で、極悪秘密結社と戦っていたが、


 フェニックスは人間社会の戦争や犯罪を見ているうちに、


「なぜ人間は、こんなにも愚かで互いに傷つけ合うのだろう?」


 と、疑問に思い、そして極悪秘密結社の、


「腐敗した人間社会を破壊して、新たなる世界を創造する」


 と、いう思想に感化され、その一員に加わった。その後フェニックスは、次々と人間を殺戮する。


 この凶行を止めるために、


「私がフェニックスを闇から救う」


 と、元相棒のアムが立ち上がったのだが、、両者は激しく戦うことになり、


 この熾烈な戦闘の末、フェニックスは、


「アム、永遠にサヨナラ!」


 と、必殺のフェニックス・スター・クラッシャーで、アムを地面に叩きつた。


 バゴゴオオォォーン!


 木っ端微塵に破壊されるアム。戦いが終わると、アムの残骸を見て一筋の涙を流すフェニックス。


「アム、あなたを完全に壊してしまった」


 その涙を見た、地面に転がるアムの頭部は、


「フェニックス、完全に心を失っては、いなかったんだね」


 と、最後の言葉を漏らす。


 しかし、この時フェニックスは、涙を流しながらもアムの頭部を踏みつけて、


 グシャリッ。


 無慈悲に粉砕するのだった。

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