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ダンジョンに入る暇はないので素通りしようかと思ったがこの国の王族に殺されかけたことを思い出し仕返しをしようと考えた。
ダンジョンはコアを抜いてしまうと新たに魔物や宝箱が出現しなくなるというのでコアを抜き取ってしまうことにした。
街に入る際にギルド証を提示したら入市税を払わずに済んだ。
早速ダンジョンに入ろうとしたが入り口で厳しくチェックされているのが見えた。
(真面にダンジョンに入ったらコアを抜いた容疑者として候補に挙がることになるから別の方法を考えないといけないな)
サウスカンザダンジョンクラスになるとコアの抜き取りを禁止しており下手をすると捕まることもある。一旦街を出て近くの森に入ると丁度岩場に洞窟があった。
洞窟の中を確認すると何もなかったので中に入り土魔法で入り口を塞いで異次元庫から城の地下で手に入れたコアを取り出しセットする。
コアに触れながら魔力を流し洞窟をダンジョンとして登録していく。
登録が終わったのでコアに溜め込まれていたポイントを使ってダンジョンの形を変えていく。
ひたすらサウスカンザの地下に向かって通路を伸ばしていく。そんなに時間はかからず目的のダンジョンにぶち当たったが巨大ダンジョンと言われるだけは有って溜め込んでいるポイントが多いのかこちらのダンジョンを吸収しようとしてきた。慌ててコアの接続を切って通路が塞がる前にダンジョンに入ってしまう。
『サウスカンザダンジョン 23階層』
心眼で確認すると現在地が分かったので階段を探す。出てくる魔物は一つ目のサイクロプスや牛の頭をしたミノタウロスと言った見上げるほどの魔物だったが僕の敵になることはなく指先に薄く纏わせた腐界で切り裂くことが出来た。
肉や目玉と言ったドロップを手に入れたが下手に売れないので必要最低限の戦闘だけを行い下への階段を探していく。途中で冒険者と思われる集団の気配がしたので光魔法を使って見つからないように進んでいった。
進みながらこのダンジョンが機能しなくなった場合王族だけでなく他の人も迷惑を被ることになると思ったが王族の僕に対する慰謝料で悪いのは王族だから文句は王族に言って欲しいと開き直ることにした。
30階層、40階層と進んでいくと見かける冒険者の数は少なくなり倒すのが面倒な魔物が増えてきた。
急いでいるのにと少しイラっとしたので腐界で身の回りを包み走り抜けることにした。
魔物が落とすドロップも一緒に腐ってしまったが目的はコアなのでさっさと進んでいく。
4日ほどかかってようやく50階層のボスの部屋に辿り着いた。
ボスは黒いマネキンのような魔物でここまでに見た魔物に比べると拍子抜けした。ここまでに4mを越えるミスリルでできたゴーレムだったり鉄の皮膚を持つメタルリザードなどだったが心眼で確認してボスであると理解した。
『アダマンタイトドール:ゴーレム亜種。
HP 3820、MP 0、攻撃 820、防御 2517、敏捷 367、魔力 0、知力 647、運 39
スキル:S超防御P R舞踏P S属性魔法無効P Rクリティカル確定P
ドロップ:アダマンタイト6、魔法耐性の腕輪1、空2、オリハルコン1』
『深井獅琉 HP 8、MP ∞、攻撃 87、防御 79、敏捷 107、魔力 842、知力 736、運 5
所有スキル:N不快P U不壊P S腐界A R浮塊A R付加意A S心眼A U異次元庫A R水魔法A R闇魔法A R火魔法A、R風魔法A、R土魔法A、R光魔法A』
自分のことを確認したが真面に戦っても勝てないと理解した。
腐界を纏って待ち構えていると気づかないうちに攻撃されたようで僕を殴った拳が錆びた金属のようにボロボロと崩れ落ちていた。対処できると分かったので殴りつけると掠ったわき腹が崩れていく。
攻撃が当たった範囲以外は崩れていないが体のバランスが崩れたのか動きがぎこちなくなってきた。直撃は出来ないが掠らせることが出来て少しずつ敵の体を削っていく。
僕の攻撃を避けようとしてバランスを崩したところを心臓部分に貫手が突き刺さり倒すことが出来た。
ドロップを期待していたが魔石しか手に入らなかった。2割の空を引き当てるぐらいなら1割のオリハルコンにして欲しかった。
手に入らないものは仕方ないので魔石を拾っていると前回も聞いたメッセージが頭に流れてきた。
『ボスの撃破に成功し敵性ダンジョンを攻略しました。コアに触れて操作を行ってください』
前回と少しメッセージは変わったが僕が既にダンジョンマスターであることが原因だと思う。実際このダンジョンからすれば他のダンジョンからの侵略行為と取られてもおかしくない。
ボスの部屋の奥の台座に乗せられたコアに触れてダンジョンの機能を停止した。直径1mほどのコアを台座から外して異次元庫に入れると急いで地上に向かう。
侵入した場所に戻ってきて壁に穴をあけて中に入ると塞いで自力で穴を掘り勧め脱出していく。
ようやく地上に出てこれたので通路を埋めてしまい一息ついた。




