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フカイのフカイな異世界の旅  作者: アングリー尺損


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4/23

 体感として半年ほどしてスキルや魔法もかなり成長したのでそろそろここから出て行こうかと考えた。


 『深井獅琉   HP 8、MP ∞、攻撃 57、防御 47、敏捷 68、魔力 452、知力 687、運 4  

 所有スキル:N不快P  U不壊P S腐界A R浮塊A R付加意A S心眼A U異次元庫A R水魔法A R闇魔法A R火魔法A、R風魔法A、R土魔法A、R光魔法A』


 鑑定がランクアップし心眼になり無限収納がランクアップし異次元庫になった。全ての魔法もノーマルからレアになり中級と言われる大きな魔法も使えるようになった。


 このダンジョンの地形も完全に把握できているが不釣り合いなほど大きな扉は相変わらず開けなかった。

 鑑定では見れなかったが心眼になって確認したら『コアルームの扉』と出たのでおそらくボスを倒さないと開かないようになっているのだと思った。


 それにしてもボスの居そうな場所が3か所ほどあるがいつ行っても見かけない。もしかするとゴミの中に紛れ込んでいるのかもしれない。

 かなりのゴミの山なので魔物が全部でどれぐらいいるのか把握も出来ていないがとりあえずゴミを異次元庫に入れながら見つけた魔物を片っ端から倒していく。


 ゴミが半分ほどになったころスライムを倒したときにいきなり頭の中にアナウンスが流れてきた。


『ボスの撃破に成功したためダンジョンマスター(仮)になりました。コアに触れて操作を行ってください』


(えっ? いきなりダンジョンマスターになるってどういう事? おまけに仮って何? )


 いきなりのことで訳が分かっていないがコアに触れる許可が出たので大きな扉を開けて入ってみることにした。


 扉を開けた先には8畳ほどの広さの部屋があり中央にボウリング玉程度の半透明の球が台座に置かれていた。

 おそらくあの球がコアということだろうから触って何かを操作する必要があるんだろうからと早速球に手を乗せると何かが体に流れ込んできてダンジョンの操作方法やダンジョンの状態が頭に流れ込んできて激しい頭痛に襲われ気絶してしまった。


 どれぐらい時間が経過したのか分からないが目を覚ますとダンジョンの状態などが手に取るように分かった。

 コアを心眼で確認して自分の不用心さを改めて痛感した。


 『ダンジョンコア:ダンジョンや周辺の情報を蓄積する媒体。ダンジョンマスター以外が触れると全生命力が吸い取られ絶命してしまう。マスターであってもHPや防御の数値が低い場合は流れ込む情報に押しつぶされ肉体が崩壊する可能性もある。

 現在の残存ポイント:4902102157612』


(今度から手を触れる前に鑑定する癖をつけないといつか死ぬかもしれないな。それにしてもダンジョンの扱い方なども頭に入ってきたので色々試したい気もするがまずは脱出するために行動しないといけない)


 分かったことはこのダンジョンはランク1で魔物が無作為に発生しトラップも宝箱の生成もしない出来たばかりだという事だった。それでもダンジョンという性質上破壊されることはなく今まで残存してきた。膨大なポイントについては吸収したものがポイントになり僕が打ち出した魔法も使われた魔力がポイントとして加算されたからだと分かった。


 とりあえず脱出するにはダンジョンで無くせばいいのでコアを異次元庫に入れてしまう。

 この空間が壊れるのかと思ったが問題ないようだった。

 周辺の地形の情報も入っているので人通りが少ない森の中に出るために壁を魔法で操作しながら掘り進み階段状にしていく。


(脱出経路を作っていれば今後僕みたいに騙されても死ぬことはないと思う)


 もうすぐ地上に出る辺りで僕は重大な失敗に気づいた。


(あのポイントがあったんだからランクを上げてダンジョンの構造を変えれるようにして階段を作れば面倒なことをする必要もなかった)


 僕は思わず階段の途中で膝を着き項垂れてしまった。

 気を取り直して掘り進め城の地下から城下町であるカンズーサを通り過ぎて近くの森に出た。

 残念ながら地形は分かっても現在の時間は把握できて居らず辺りは真っ暗だった。


 出口の近くで焚火をしながら軽石のようなもので出口を塞いでおく。階段を上がってきた場合は簡単に持ち上げられるしわざわざ岩を動かすような人間は居ないだろうから間違って入り込む人間は居ないと思う。

(魔物が迷い込んでゴミの山をえさ場にして繁殖しないとも限らないのでいい蓋になるだろう)


 焚火を眺めながらこれからのことを考える。

 さすがの僕も騙し討ちのような形で殺されそうになったのにこの国に残る気には到底ならない。ダンジョンの情報だけでは他の国の情報もなかったのでとりあえず城下町から離れてどっかの街に言って行き先を決めようと思う。

 方針も決まったのでとりあえず朝になるまで寝ることにした。


(そう言えば地面で寝るのは久しぶりだな。城の地下ダンジョンではスライムに捕食されないように浮塊で空中に浮いた状態で寝ていたっけな。目覚めて空中に浮いているのは何度経験しても慌ててしまって慣れなかったな)


 安心感を味わいながら寝ていたが熟睡する前に衝撃を受けて起こされてしまった。

 ケガなどは一切なかったが立て続けに叩かれ斬りかかってくるため鬱陶しい。

 体を起こして目を開けると緑の体をした子供ぐらいの集団だった。


 『ゴブリン:亜人種 HP 8、MP 1、攻撃 7、防御 4、敏捷 3、魔力 2、知力 1、運 3 

 スキル:棍棒術 噛みつき 他種交配 』


 心眼で確認したらファンタジー物で定番のゴブリンだったがダンジョンの魔物と違ってドロップが表示されない。偶々なのかと思ったが他のゴブリンも多少のステータスやスキルに違いは有ってもドロップは確認できなかった。

 いつまでも殴らせておくわけにもいかないので腐界を指先にだけ展開して心臓と思われる部分に貫手を突き刺し倒していく。


 ゴブリン達は状況が掴めず慌てていたが寝ている僕を起こしたお前たちが悪いと心で呟きながら全滅させる。

 10匹程度であったが疲れることもなく簡単に片付いた。


 ゴブリンの死体を見ていたがダンジョンのように死体が地面に吸収されることはなくそのままだった。


(なるほど、地上の魔物は消えてドロップにならないから表示されなかったんだな)


 鑑定の結果に納得したがゴブリンの死体をどうするか考え放置するのはまずいだろうと思い異次元庫に入れておくことにした。どこかのダンジョンに捨てておけば勝手に吸収してくれるだろう。


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