第091話 無理難題を有言実行
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。
「正解は牡丹でした!おーっと、じゃんじゃん脱落者が出ていますねー。二問目にして、この脱落者の量。決着が付くのは早いかも知れないです。そして、ここで難易度もアップしますよー!」
ここで難易度アップか。
見ている人の大半が欠伸の出るような問題だったので、少しは見応えがあると良いのだが。
難易度の上がり具合とどれだけの人が落とされるのかに注目だ。
「第三問。数学の教師で横原先生の誕生日は何年何月何日。」
いきなりレベルが上がり過ぎでは無いだろうか。
誰が好き好んで教師の生年月日なんて調べるんだよ。
このレベルなら全員脱落になってもおかしくは無いのだが、少なくとも糸井先輩は知っているだろうな。
事学校においては知らない情報がないのでは無いかと思うほど詳しいから。
解答者席からは阿鼻叫喚の声が上がっている。
中には、横原先生を恨む者まで。
いやいや、横原先生はただ問題として使われただけで何の罪もないだろ。
内心ではそう思うが同じ立場になったら、俺も恨むだろうな。
「この問題は分かるかい?七瀬くん。分からないようなら、ヒントをあげるけど。」
「要らないわ。これくらいの知識は持ち合わせているから。」
「君も頼りになるね。流石は相棒って感じだよ。」
「天才の横にいるのは苦労するの。だから、努力を怠らないようにしないと。」
遠くにいる二人は、熟年の夫婦の様に見える。
付き合っているという事はないのだろうけど、俺からしたら時間の問題ではないかと思う。
それともただの友達止まりの関係なのか。
どちらにせよ、信頼し合っているという事実に変わりはない。
その関係にまでなれる存在が俺にも現れるだろうか。
「良いですねー!この阿鼻叫喚が聞きたかったー。それでは、時間が来たので答え合わせといきましょう。正解はー、こちら!一九八四年四月六日でしたー!」
へぇー、絶対使う事のない知識だけど覚えておこう。
こうやって知識を増やす事が恋愛支援部の役に立つかも知れない。
使う場面といったら横原先生のガチ恋勢が相談に来た時ぐらいだけど。
「それでは、今年で四十になった横原先生から一言貰いましょう。」
「四十になっても、君達の歳に戻って馬鹿騒ぎがしたいと思う事がある。生徒諸君、青春は刻一刻と過ぎていく、楽しみなさい。以上。」
意外にも良い事言うな。
数学教師だけど、教えている学年は三年なので会うことは殆ど無いが一度話してみたい。
機会があればだけど。
「さて、この問題で一気に半数以上の参加者が脱落しましたー!意外にも残っているので、またまたレベルアップしていこうと思います!」
確かに半数残るとは思わなかった。
意外にも人気の先生だったりするかもな。
それにしても、難易度がまた上がるのは強引過ぎやしないか。
職員会議で時間が押したので巻きでやっているとかか。
「第四問!ドラマ『憐れな君と無能なボク』の第三話は、原作と違うとあるシーンが有名です。そのシーンはどこでしょう!」
問題が確かに難しくなった。
ドラマのタイトルは聞いたことがあるけれど、何しろ放送されていたのは二十年近くも前の話。
いくら有名だからといって、生まれていない俺達が知っているはずもない。
この問題を作った人の趣味だろ。
しかし、これは気になるな。
博識である糸井先輩はゲームに疎かった。
つまり、苦手なジャンルも勿論存在する。
俺予想だとドラマにはあまり興味がないのではないか。
「これは難しい問題だね。」
「明らかに世代が違うわ。これで、全員不正解とかだったら結果はどうするつもりなのかが疑問よ。」
「安心してよ七瀬くん。僕には正解が分かっているからね。」
「奇遇ね。私もよ。」
「僕は、他の部活と戦いながら君とも勝負しているつもりだ。」
「最初から知ってた。でも、負けるつもりはないから安心して。」
二人の表情は、分からないって感じでは無さそうだ。
糸井先輩と七瀬先輩が違う部活だったなら、永遠に延長戦が始まるだろうな。
そこに喰らい付いて来る部活は、一体何部なのか。
一応、クイズ研究部も存在するが、両者とも脱落済み。
本命のクイズ研究所が消えた今、どの部活が最後まで残るのか全く検討も付かない。
「さて、答え合わせと行きましょう。それでは解説をお願いします横原先生。」
これ作ったのあの先生だったのかよ。
だから、生年月日の問題もあったのか。
「原作と違うシーンはドラマの後半に流れるバイトの年上の先輩から告白されるというシーンだ。このシーンは、告白する先輩役の女優さんが絶対に主人公より年上に見えないという理由もあり、年下後輩に設定を変更したんだ。」
大幅に変更し過ぎだろ。
真逆の設定と言うことは、セリフとかも全て変更が入るのでは。
「ちなみに変更について原作者は、後輩キャラも好きなんでこれはこれでありと答えており。〇〇も好きなんでありが流行語になった。」
要らないよその補足。
自分の好きな話をしたいだけになってるんじゃないだろうな。
そもそも、自分の世代の話を難問として扱われる事にショックはないのか。
遠回しに古いと言われているようなものだろ。
「これで残る部活動は三組。やはり強いか、恋愛支援部!出題が噛み合った映像制作部!部活動対抗戦優勝経験有り、水泳部!果たして、この三組の中でどのチームが勝ち上がるのか楽しみです。」
最初の勝負の時と違って、ここは大声で応援するという感じではないな。
静かに祈っているのが、所々で見える。
自分の脳の引き出しを集中して探るので、声援すらもノイズになる。
少しでも邪魔になりたくないが、応援はしたいという葛藤から静かな祈りへ辿り着く。
「さて、続いての問題です。日本在住のブラジル人はおよそ何人。尚、令和六年度の出入国在留管理庁が出しているデータを参考にしております。あ、それと千の位を四捨五入してお答えください。」
これは、一人でも正解出来たらミラクルだ。
頭の良い大学に通っている人だって、答えられるかどうかは怪しい。
正解する人の方が特殊であるのは、大前提の問題と言う訳だ。
順調にペンが走る先輩二人の姿を見て、尊敬を通り越して若干引いている。
携帯を持って行ってカンニングしてると言われた方がまだ信憑性があるだろう。
映像制作部と水泳部が可哀想だ。
頭を抱え始めてる。
「それでは正解を発表します。正解は約二一万人でしたー!正解者はなんと恋愛支援部の二名のみとなっております!おめでとう恋愛支援部、完全勝利です!」
解答者席からピースサインで、アピールをする二人。
糸井先輩はノリノリだが、七瀬先輩は控えめなピースなのでやらされているのだろう。
有言実行。
俺達が負けた事を引け目に感じないよう、勝利を掴み取って来た。
となると最後の勝負で勝てば、優勝したと言っても過言ではない。
残されたのは凛だけ。
どんな勝負になるかで大きく運命が変わる。
凛の得意なゲームが出る事を祈りたいが、果たしてそう都合良く行くはずがない。
とにかく今は、緊張している凛を宥めるに行くか。
ご覧いただきありがとうございました!
宜しければブックマーク、いいねお願いいたします。
毎日22時から23時半投稿予定!




