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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第076話 どんな時でも飯は美味い

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

久しぶりに会ってみたら顔が違ったというのはよくある話だ。

成長過程において、僅かながらの変化が起こるからだ。

その少しの変化が昔の記憶と差異を生み出し、違うと錯覚させる。


・・・いや、それにしても変わりすぎではないか。

まさか、性別まで変わってるとは思わないだろ。

性格には元々女の子であったらしいけど。

そこまではまぁ良いとしよう。

なんで、俺に好意を向けてるんだ。

当時はそんな素振りなかったはず。

はずなのだけど、確信はない。

俺が気付いていなかっただけかもな。


ハイラ先生の時と同様に転校生を見ようと廊下に人集りが。

翼が何を言い出すか分かったものではないので、とりあえず休み時間になるごとに教室を出る。

教室に戻るのはいつも授業の始まるギリギリで、翼から俺と話せなかったことに対する抗議が毎回行われた。

そんな駄々を捏ねられても、こっちにも保身というものがあるんだよ。


「良いかい、陽太。昼休みこそはボクのために学校案内してもらうからね。」


大きく頬を膨らませて怒っているアピール。

こんなあざとい技どこで覚えて来たんだよ。

でも、昼休みぐらいなら案内してやっても良いか。

人が少ないルートを選出してやればそれなりの案内は可能だからな。

それに大体の生徒は教室で昼食を摂っているのものも大きい。


「しょうがない。これ、貸にしといてやるからな。」


「未来の嫁に貸にしても自分の借金になるだけだよ。」


「勝手に籍を入れるな。俺はまだ独身だ。」


「さて、こんなところで話し込んで誰かに捕まったら厄介だから早速案内してもらおうか。」


もう観客はある程度収まってきている。

しかし、まだ時々女子生徒が来ては話し掛けてくるから、早く教室から出たいのも当たり前か。


「まずは購買部から行くか。ご飯食べないと午後の授業に耐えられないからな。」


「「ちょっと待ったーー!!!」」


ここで待ったを掛けたのは凛と神崎の二名。

もしかしたら、俺の代わりに学校案内でもしてくれるのかもしれない。

そうだとするならば、喜んで代わりますけど。


「わー!絢音じゃないか!懐かしいねー!」


「感動の再開と行きたいところだけど、ちょっとそれは見逃せないなぁー。」


「ボクと絢音の仲じゃ無いか、見逃してくれよ。」


「ダメなものはダメ。凛ちゃんから聞かなかったら見過ごす所だった。」


「ちょっとちょっと。告げ口は無しだよ凛ちゃん。」


「危険な匂いがプンプンですよ。」


俺は無視して三人で会話を楽しみ始めたみたいだ。

この三人に付き合っていると俺の大事な昼食が無くなりそうなので、放置して購買部に。

多分だけど、後から追いかけてくるだろ。


「あっ、またステーキ弁当探してんのか?」


「あんなレアなのが、ポンポンあったら嬉しさが薄まるって。」


購買部には俺と同様に弁当を求めて来た華の姿があった。

頻繁に利用しているイメージはあるのでここで出会っても不思議では無いか。


「良いのかこんな所にいて。噂じゃ、転校生の彼女がいるって聞いたけど。」


「頼むからそのことを言わないでくれ。華まで信じ出したらキリないぜ。」


「嘘ってことで良いのかな。」


「嘘に決まってるだろ。彼女なんていたことねぇーよ。」


「あながち嘘ってこともないだろー!だって、ボクは一方的かもしれないけど、愛しているんだからね。後は、陽太が頷けばいつでもウェルカムだよ!」


「無視して良いぞ華。あれは目に毒だ。」


ついに華にまで接触して来たか。

この調子で俺の身の回りの知り合いに、挨拶していけば俺の肩身が狭くなる。

どんな反応をしているのか気になって華の方を覗いたが、あまり気にしている様子はない。

こんな変わった奴が近くにいるというのに、いつも通りでいてくれるのはありがたいな。


「おせっかいかもしれないけど、アンタが陽太のこと好きなら本人が嫌がることやめたら?あんま目立つの好きじゃないと思うよ、陽太は。」


「あちゃー、痛い所を突かれたね。」


「程々にしてくれ。華が言ったように目立つのは嫌いだからな。」


「やめろって言わないところが優しくて好きだよー!」


本当に分かってんのかコイツは。

こんな感じのテンションを続けられては俺の体力が持ちそうにない。

少しぐらい落ち着いた時間が欲しくなるものだ。

そう考えたのも束の間。


騒がしく翼を追いかけて来る二名が背後に見える。

どうやら話の途中で逃げ出して来たようだな。


「ちょっとまだ話は終わってないよ!」


「呼ばれてるぞ翼。」


「えぇー、二人の話長いから嫌なんだけど。」


本人達を目の前にしていうことかよ。

普通なら遠慮っていうものをするんだけどな。

それにこれだけ二人が騒いでいるということは重要な話なのだろう。

話半分で聞くのは、余りにも二人が可哀想だ。


加えて二人が翼の相手をしてくれたら、俺は安心して昼食有り付ける。

昼休みが始まって、もう二十分が経過しているというのに何も腹には入っているのだからそろそろ限界が近い。

そういう理由があって、またも連行されていく翼を見送った。


「俺達も屋上に行って飯でも食べようぜ。」


「あっちに混ざらなくても良いの?」


「良いの良いの。俺いなくても楽しそうにしてただろ。」


「楽しそうには見えなかったけど。」


「それに聞きたい話も互いにあるだろ。」


ここでは敢えて名前は伏せたが鬼龍院のことだ。

俺が離れた後の結末は知っておく権利がある。

いや、権利と同時に義務でもあるといえるな。


屋上に着くといつも通りドアノブを回した時点で異変に気付く。


「鍵掛かってるぞ。」


「えっ、そんなはずないでしょ。」


俺の言葉が信じられないらしく華もドアノブを回して確認する。

何度か全力で試してみたが、ドアが開くよりも先にドアノブが破壊されてしまいそうだったのでストップを掛ける。

貴重な溜まり場を失ってしまったショックが大きいのか、明らかに華のテンションは下がっていた。

仕方がないのでどうにかしてここを開ける方法を探るか。


「なんで屋上が封鎖されてるんだよ。」


「絶対にあの花火のせいだろ。学校側で上手く処理してたけど、元の原因は誰でも屋上に出入り出来たことだからな。」


「アイツら、余計に許せない理由が出来た。」


メラメラと燃えたぎっている華の姿が横目に映る。

いち早く落ち着かせる為には、屋上の開放することだ。

さっきから、華から借りたヘアピンでこじ開けようとしているのだけど、思っている以上に上手くいかない。

もしかして、あれってフィクションだけの話なのだろうか。


ガチャッ


そんな考えをした瞬間に、開錠された後が聞こえる。


「まさか、陽太ってそっちの経験あるの?」


「やめてくれ、人を泥棒みたいに言うのは。開けた本人が一番驚いてるっての。」


「使える様になったんだし良いか。ほら、行くよ。」


やっぱりここは何度来ても景色が良い。

生徒も使える様にファンスとかを設置すれば良いのにと思ったが、他の生徒が来てうるさくなったら適わないな。


二人でゆったりと昼休みを過ごす方が心地良い。

今日は快晴で蒸し暑いと感じたので、日陰を探して弁当を食べる。

空腹に耐えて食べる弁当は、世界一美味い気がした。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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