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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第113話 出発

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「全員揃ったみたいだな。」


昨日、連絡が来て二人の居場所は分かった。

隣県にいるので新幹線を利用すれば、行ける距離で助かる。

行って何になるのか。

それは考えても今は出てこない答えだ。

日帰りになるのかさえも未定。

妹をほぼ一人にさせるのは不安だけど、俺はどうしても行かないと行けない。


「アタシ達にも相談無しって。」


「相談しにくい内容だった可能性もあるよ。特に家の事ならさ。」


「それでも困ってるって事だろ。なら、俺達だって黙ってられない。他人事でいられるような関係性じゃないだろ。」


「それはそうだよ。もしも、七瀬先輩が助けて欲しいと思っているなら直ぐにでも飛んでいく。」


早朝の駅は人で溢れかえっている。

俺らも急いでチケットを買って、新幹線に乗り込む事に。

ここから移動は四十分掛かるらしいので、それまでの間どんな気持ちでいれば良いのか。

普段は外の景色とか見てるけど、今はあまり楽しめないよな。


移動中は二人共眠ってしまっている。

朝が早かったから相当眠かったのかもしれない。

でも、気合いは入っているらしく荷物は十分ありそうだ。


昨日突然決まったことなのに、ここまで準備を進めてくれているのは先輩達を思ってだろう。


「駅弁でも食うか。」


実は朝食用に買っていた弁当。

腹が減っては戦はできぬという先人の知恵があるように、空腹は様々なデバフを生む。


「どんな中身なのかな?」


名前はノリノリ弁当らしい。

海苔弁である事は確定だけど、ただの海苔弁とかじゃ無いよな?

攻めて、一個くらい驚ける要素があるも良いけど。


恐る恐る蓋を開けてみる。


「おいおい、マジかよ。」


余りにも安直な弁当。

磯辺揚げが二つある乗っているのがまず見える。

そして、米を見てみると二層に分かれる海苔の層。

ただただ海苔弁を二倍にしただけの何の工夫もない弁当だ。

これに七百円払った後悔が波の様に押し寄せてくる。


「仕方ない、とりあえず食べるか。」


文句はあるけれど、一口運んでみると感想が一変。

なんだこれ、結構美味いな。

思っている以上にガツガツと箸が進んでいき、気付けば弁当の中身は無くなっていた。


人は見かけによらないと言うけど、実は弁当もそうらしい。


「んー、美味しそうな匂い。」


食べ物の匂いで華が起きてしまった。

睡眠中にも匂いが分かるってあり得るか普通。

食に関してはマジで抜かりないな。


「弁当買って置いたんだよ。朝何も食ってないから。」


「アタシの分は?ないの?」


「ある訳ないだろ。逆に言われてないのに何であると思ったんだよ。」


「そこは配慮でさ、自分だけ食べるのは申し訳ないと思って買うとか。」


確かに知り合い程度の仲で気を遣わないといけないならそうしたかも知らないが、二人が相手ならそこまでしないだろ。

それに、弁当食べるよりも眠たいが勝ってたみたいだし。


「代わりと言っては何だけど、お菓子食べるか?ついでにコンビニで買っておいたけど。」


どのタイミングでお腹が空いても良いようにコンビニで用意しておいたのが、ここで役に立つとは。


「えっ?冗談のつもりだったんだけど、本当に良いの?」


「おいおい、このタイミングで取り消されても。食べてくれよここまで来たら。」


「ありがとう。じゃあ、これ代わりに。」


手渡されたのはラムネ。

ラムネってブドウ糖があーだこーだで、集中力に良いと聞く。

まさか、今回の件が大事になった場合を見越して、窮地の時に食べるつもりだったのか。

なんて考えすぎだな。


四十分の移動ってのは意外にもあっという間で、そうこうしている間についてしまった。

寝ている凛を起こしてみるが、まだ寝ぼけているようなので荷物を代わりに持ってあげる。

凛自身の方は華に任せておこう。


「着いたー。さて、ここから二人がいるはずの七瀬邸を探すべきなんだろうけど、どうやって探すか。」


「めっちゃ大きいなら目立ってすぐ見つけられそうだけど。」


「いや、そんな事しなくても地元の人なら分かるんじゃないか?」


財閥の娘の事を地元住民が知らないはずがない。

いきなり、俺達が訪ねて教えてくれるかって言うのは問題点だけど。


駅からバスで数分した所に店が並んでいる場所に着いた。

とりあえず、ここから聞いていくか。

目に入った和菓子店に入ってみるとおばちゃんが俺達を出迎えてくれる。

こういう店って暖かみがあって好きだなと感じながらも、目的を遂行しなければとおばちゃんに話しかけた。


「この辺で七瀬という苗字のお宅を知りませんか?」


「七瀬?七瀬って言えば、七瀬蓮也(れんや)のことかい?」


「娘さんなら知ってるんですけど。七瀬楓さんです。」


「あぁー、やっぱりそうだ。七瀬邸に用があるってことは楓ちゃんのお友達かい?」


「先輩の事知ってるんですか!?」


「あんまり評判の良くない七瀬家の中では一番評判が良いからね。本当に七瀬家の人間なのかってもっぱら噂よ。」


あまり評判が良くないってのは初耳だ。

有名人であるなら、褒められることばかりしていると思っていたけど。

それに七瀬先輩を見ていれば尚更。


俺らに事情を話したがらない事と何か関係があるのか。

それよりも今は場所を聞きたいんだった。

多分この感じからして、どこにあるのかも知っているだろうな。

最初にあった人がお喋り好きのおばちゃんで助かる。


「あ、そうそう場所だったわよね。一応、地図で見せるけど、現在地がこの辺で七瀬邸はこの辺ね。歩いて行くのは少し時間かかるけど、行けない距離ではないわ。」


こんな丁寧に教えてくれる人がいるのか。

そんな疑問すら抱くほどペラペラと喋ってくれるな。

とりあえず、場所はここからでも行ける。

なら、全然通らないタクシーを待つより自分達の足で移動した方が良い。


おばちゃんに礼を伝えて歩く。

俺は荷物沢山持ってきた訳じゃないので、耐えられるが凛や華は大変そうだ。

その瞬間、たまたまタクシーが通りかかったのを見て止める。

こんなラッキーはそうないだろう。


「タクシーあって良かったね。」


「足パンパンになるとこだったよ。」


「はい、ご乗車ありがとうございます。お客さんどちらまで向かいますか。」


「この先に財閥の七瀬蓮也邸があると思うんですけど、そこまで。」


「えっ?七瀬邸?今はやめておいた方が良いと思いますよ。ここ数日で、あそこのお嬢さんがいなくなりしたからね。厳戒態勢ですよ。」


おっと?

それは聞いていない情報だな。

多分、七瀬先輩には糸井先輩が付いているはずだ。

それなのにそんな事が起こっているなんて。

考えられる事は一つだけ、糸井先輩が家出を扇動した可能性である。


話がややこしくなって来たが、ヒントがあるとするなら家に行くしかない。

そこで激しく問い詰められてものらりくらりと誤魔化せば良いだろう。

その辺は俺の得意分野だからな。


「本当に良いんだねお客さん、俺は知らないよ。」


どれだけ怖いんだよと思いながらも承諾する。

タクシーって快適で歩いてた時の何倍も早く到着。

てか、最初からこうしておけば良かったかもと後悔している。


タクシーから降りると門から大量の人が出て来た。

今から何が始まるって言うんだ。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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