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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第107話 常に進化する男

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「私は気にせず、やりなさい。」


鬼龍院は躊躇している天竹に命令した。

それを聞いた天竹は、覚悟を決めて襲いかかってくる。

俺が避ければ後ろの鬼龍院に当たってしまうのに大丈夫なのか。


直接手出しはして来ないと思っていただけで、後ろからも攻撃してくるとかもありえる。

でも、その場合はもっと前の段階でそうしているはずだ。


「マジで殴って来る奴がいるか!」


「上の命令には逆らえないからな。」


お前がそんなタマかよ。

いきなり殴り掛かって来るので、思わず離れてしまう。

これが狙いだった訳じゃないよな。


また、正面から一対一の構図が生まれる。

鉄パイプで、どうにかなるよう相手でも無さそうだし、付け焼き刃の背負い投げを無意味だろう。


「来いよ。華が来なくても、お前らはどうにかする。」


「虚勢を張るのもそこまでにした方が良い。俺は今ムカついたんだ。」


「短期は損気って知らないのか。」


「殺す。」


今時の若者はすぐに物騒な言葉を使うな。

荒々しいのがカッコいいと勘違いしてるのか。

って、いちいち動きが速すぎんだよコイツ。


俺がまともに動く隙すら無いほどの連撃。

防御しようとしているが、それすらも間に合わない。

じわじわとダメージが蓄積されていく。

意識を保つのも一苦労だな。


完全に気を失ってしまう前に、せめて一撃ぐらいは。

ほとんど残っていない身体の力を振り絞って、パンチを放つ。


「それがお前の限界だ。」


呆気なく止められてしまう。

俺なら勝てるとは思っていなかったが、抗うことは出来ると思っていた。

それなのにこの様かよ。

あれだけ鍛えて来た事も全部無駄だったという訳だ。


いや、ここで悲観的になって終わるのか?

最後の最後まで諦めない熱い心を持つ奴が物語の主人公になれるんじゃないのか?

俺の物語で俺以外誰が主人公になるんだよ。

覚悟を決めろ、俺はまだ動けるだろ。


俺の拳を受け止めた腕を掴む。

この距離でこの状況なら、流石のお前でも避けられはしないよな。


「グハァッ!」


綺麗な決まった一本背負い。

やっぱり無駄じゃなかったかも。

不意の一撃でまともに受け身が出来ず、コンクリートに激しく打ちつけられたからなのか、気絶しているみたいだ。


「何やってんのよ天竹。実力があっても、馬鹿だったら意味ないのよねー。」


「あまり責めないで上げて。彼よりも成長していた者がいただけの話。」


「天竹に優しすぎですよ鬼龍院さーん。でも、佐倉陽太も虫の息。雑魚だけでも終わりですね。」


アイツら好き勝手言いやがって。

でも、事実だから悔しい。

もう全身に痛みを感じる。

痣だらけになってたりしないよな。


疲れがどっと押し寄せて動けない。

後はどうぞ煮るなり好きにしてくれ。


「雑魚ってのは後ろに転がってら奴らのこと?」


凛の救済が終わった華が戻って来た。

ついでに部下も全部倒してから。


「凛は無事だったか。」


「外傷は見られない。でも、ここまでされたんだから許せないでしょ。」


「あぁ、そうだよな。」


ラストの勝負になるな。

華は恐らく鬼龍院の相手をするだろう。

それなら俺は深澤か。

この体力と損傷で相手出来る奴じゃないけど、立てるなら動くしかない。


「本当、何回相手すれば良い訳?ゾンビかなんか?」


「タフなのが取り柄だからな。」


「気持ち悪。」


シンプルな暴言を吐く。

それでも身体に痛みはないから問題はない。


「まともに戦うつもりはねぇーんだよ俺は。」


小石を拾って投げ飛ばす。

何の牽制にもならないが、相手を挑発するのには十分だ。

冷静さを欠いた奴に勝ち目はない。


「何のつもり?」


「うぜぇーだけなんだけど。」


「それなら良かった。」


どうやら感情的になりやすいタイプらしい。


「ウチの蹴り避けられる訳ないよね?」


「やってみないと分からないでしょ、それは。」


余裕そうな態度をしてみる。

こうする事で少しずつ相手にストレスを与えていく。


「意味ないからその挑発。」


蹴りを一撃腹にもらってしまった。

余りの痛みに膝をついて崩れる。

そして、胃の中の物全部戻しそうだ。

必死にそれを我慢して立ちあがろうとするが、足で頭を蹴り下される。


地面と数ミリの距離に視線があるのはいつぶりだろうか。

もしかすると入学当初のあの時以来かもな。


「本当にうざい。うざい。うざい。」


何度も何度も頭を蹴られる。

痛みで頭がおかしくなりそうだ。


「死ね。」


感情任せの攻撃になった事を見逃さない。

生まれる隙は例え一瞬でも、大きな一瞬だ。


利き足とは逆の足を掴む。

いくら身体能力が高くても、この足を引っ張られたらバランスが崩れるよな。


案の定深澤はバランスを崩し、倒れて行く。

頭を打たないように守るのは流石か。

でも、深澤が起き上がるよりも前に俺が立ち上がる。

さっきのお返しに腹へ一撃喰らわせてやるが、余りの硬さに驚いしまう。

どんだけ鍛えればこうなるんだよ。

顔とのギャップが激しすぎるっての。


「女子のお腹触れて満足?」


「そんなつもりで殴ってねーよ!」


「あっそ、でもこの一撃の代償は大きいよ。」


どうしたもんか。

これは確実に避けらない。

顔面に迫る蹴りが直撃したら、気絶じゃ済まないな。

まだ、鬼龍院と華の戦いは終わっていない。

もう少し耐えないと。


「女子が足を大きく開くのはノットビューティフル。美しさに欠ける。」


「何でここにいるんだよ音無。」


「泣いて女性に助けを求められたら来ない訳にはいかないだろ。」


振り向くと後ろには逃したはずの凛と真の姿があった。

なんでこんな状況になっているのか少しだけ理解が追い付く。

華の隣に立っていられるのが俺じゃなくて非常に残念だ。

しかし、自分の弱さ故にそうなっている。


安全地帯まで下がり、深澤との戦いは音無に任せた。

それが最善の選択であるのは間違いないからな。


「さて、何故彼は気絶しているんだ。」


「天竹の事?それなら後ろにいるアイツが倒したからよ。」


「なるほど、僕の教えを活かせたようだ。ならば、師である僕が君を圧倒しないと話に格好が付かないな。」


「それって冗談?なら、面白くないけっ・・!」


歩いて近付く音無。

そこにスピードなど一切ない。

ただ、それでも近寄らせない圧だけがある。

逃げ出そうとしている深澤だったが、ジリジリと壁に追いやられ逃げ場を失う。


「こっちはねぇ!こんな物まであるのよ!」


腰から取り出したのは拳銃。

本物にしろ、改造したエアガンにしろ、当たったら重症は確定だ。

響き渡る銃声と火薬によって生まれる煙が発砲を知らせる。


ただ、そんな事より驚くべきは、至近距離でも弾を避けた音無の方。

普通の人間にあんな芸当が出来るはずがない。


「嘘でしょ。」


「少し眠ってもらう。安心して良い、痛みはないから。」


こうしてあっさりと決着が着く。

残されたのは華だけ。

この嫌なストーリーには、ここで終止符を打とう。

絶対に勝って笑顔で夏休みを終えるんだよ。


みんなの視線と願いは一つに集まる。

そして、ようやく鬼龍院と華の戦いが始まったのだった。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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