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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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103/155

第103話 コントロール不可

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

逃げられないように周囲にも仲間を配置している。

そもそも、怒りが止まらないから逃げ出すつもりはない。


「無理しなくて良いよ、陽太。アタシだけで全員殴り飛ばせるから。」


「いやいや、こんだけ目立つ場所で殴り合うんだからなるべく早く終わらして立ち去った方が良いだろ。」


駅周辺で人が多いのは、何度も確認している。

今は蛇龍門のメンバーが目隠しになっているが、全員殴ったらそれも無くなってしまう。

そうなると時間的には早めに片付けるべきだ。


「おいおい、薔薇姫は確かに強いけどよ。こっちには人質がいるんだぜ?それも二人。」


咲耶ちゃんと助けに行った凛を部下が拘束している。

そして手には刃物を持っているので、迂闊には近付けない。

これで一番の最優先事項は、咲耶ちゃんと凛の救出となった。

ただ、蛇龍門の奴らは全く分かっていないことがある。


「・・・殺す。」


華の大切な人を人質に取るというのは、死を意味することを。

まずは、刃物を持っている男の無力化を狙う。

鳩尾目掛けて蹴りを一発。


「残念でしたー。」


咲耶ちゃんの彼氏を名乗っていた男が目の前に立ち塞がる。

華だけでなく、俺もこの男の強さは一瞬理解できた。

なら、俺の役割は一つ。

華が動きやすい様に援護する事だ。


「お前の出番じゃねーんだよ。」


「クソッ!雑魚の分際で、俺の邪魔するな!」


横側のタックルで、アイツを吹き飛ばす。

いくら、力が強いからといって、不意を突く一撃には対処出来ない様だ。


「ナイス、陽太。」


「頼んだぞ、華。」


目の前の光景に呆気に取られていた部下達も、ようやく状況を把握して咲耶ちゃんと凛にナイフを突き立てる。

だけどよ、流石に今からは遅すぎるって。


怒りの感情を抱えた華は、見事な身体能力で二人の男を蹴り飛ばす。

男は情け無く助けを求めるが、この集団に今の状況を見て助けてやろうと思える程、仲間思いな奴はいないらしい。


咲耶ちゃんと凛が解放された後も、華は殴り続けた。

それは華自身も抑制出来ていない感情のせいか。

これ以上は殴られている奴らが死んでしまう。

殴られている奴らを気遣って止めるのではなく、華が人殺しにならない為に全力で止めに掛かる。


「止めろ!華!これ以上はダメだっての!」


暴れられると力が強くて吹き飛ばされそうだが、俺の声が届いたのか殴るのを止める。

その隙に蛇龍門の奴らは逃げ出してしまったが、今は誰も傷付いていないことを喜ぼう。


「ありがとう華。」


「陽太さんのお友達ですよね。本当にありがとうございました。」


「・・・いや、無事で良かった。」


言葉に元気を感じられない。

恐らく、自分が感情任せな行動を取ってしまった事を責めているのだろう。

一番最初の相談を受けた時と同じ顔をしている。


「気にするなよ。あれは正しかった判断だ。やらなければ、こっちがやられたんだからな。」


「私も貴方のお陰でアイツと縁を切れました。」


「華ちゃんのおかげだよ!」


「また困ったら言って。すぐにでも行くから。」


褒められ過ぎて、今度は照れてしまってみたいだ。

悲しい顔をされるよりはずっと良い。


今日はとりあえず解散となった。

帰り際に華から蛇龍門に対して注意するように言われたが、俺としては華が一人で抱え込まないかの方が心配だ。


咲耶ちゃんを送っている帰り道。

誰からか電話が掛かって来る。

取り出してみると妹からだった。

やばい、完全に忘れてた。


「もしもしー。」


『もしもしー、じゃないよ!もしもしじゃ!結構時間経ってるけどなんの連絡もないじゃん!』


「あー、そのことなんだけど、解決しました。ちゃんと咲耶ちゃんは無事です。」


咲耶ちゃんに携帯を渡して声を聞かせてあげる。

それで安心したらしく落ち着きを取り戻し始めた。

まぁ、連絡はしろって怒られたけど。

これは帰っても説教が始まりそうだ。


咲耶ちゃんを巻き込んだ蛇龍門。

夏休み期間から動き出すと言っていたが、まさか初日から会う事になるとは。

天竹に気を付けろと言われてから今日まで、様々な嫌がらせを受けて来た。

それも全て夏休み期間で終わるのだと思うと気が楽になる。


ただ、何が起こるのかも相手の目的もはっきりとした物は分からない。

どこでいつ起こるのかも。

そうなってくると心配なのは、華が一人で抱え込んでしまう事だ。


きっと俺達には連絡もせずにどうにかしようとするだろうな。


「もしもし、俺だけど。」


『さっき解散したばかりなのにどうした?』


「責任を勝手に感じてるだろ。」


『なんのこと?今日のことは確かに申し訳ないと思ったけど。』


「そうか、本当にそれだけなら良い。」


『話はそれだけ?なら、切るけど。』


「そうだ。今年の夏はみんなで沢山遊びに行こう。海行ったり、夏祭り行ったり、バーベキューなんかも良いよな。」


『急にどうしたんだよ。』


「だから、姿消すんじゃねーぞ。」


『分かってる。陽太、アタシはアンタが思っている以上に頼りにしてるから。』


言質も取ったのでこれ以上の心配はお節介か。

とりあえず、風呂に入りたい。

予定に無かった運動だったので、汗をかいてしまっている。

これからの事を考えるとトレーニングの回数を増やした方が良いか。

それか自宅でも出来る筋トレグッズを揃えるのも手だ。


「ただいまー。」


「コラー!バカお兄ちゃーん!」


玄関の扉を開けた音を聞きつけて、梨乃が走って出迎えてくれる。

大層な愛情表現だと感心していると、頭突きが俺の腹部に直撃した。


「心配したんだからね!咲耶のこともお兄ちゃんのことも!バカバカバカァー!」


「俺はこんな妹を持てて幸せだなー。」


「そんなこと言ってもチャラにならないから。」


「アイスも食べて良いぞ。」


「・・・それなら、考えとく。」


今日の妹は手強いな。

いつもなら、この辺で完全に機嫌を取り戻してくれるのに。

珍しく抱きついて離さなくなったので、背中を摩って落ち着かせる。


その後はリビングのテーブルに座らされて、現在に至るまでの状況説明を行うことに。

勿論、蛇龍門という組織が絡んでいたことは伏せさせてもらった。

余計な心配をさせてしまうだけだと判断したからだ。


「咲耶からも電話が来てすごい感謝されたよ。でも、解決してくれたのはお兄ちゃんなんだけどね。」


「俺というより、ほとんど華だけどな。」


「そうだ!今週、華さんと凛さんにも咲耶ちゃんを紹介したい!」


まぁ、確かに必要かも知れないな。

形はどうであれ知り合うことキッカケがあったのだから。

それにもしかしたら、再度クソ男が接触を図ってくる可能性もある。

その時に俺だけでなく、二人とも面識があった方が助かる確率が上がる。


「分かった、連絡してみるけどあんまり期待するなよ。」


「あ、それならもう大丈夫。私から確認して了承貰ったから。」


いつの間に行動していたんだ。

この俺が見逃すことがあるとは。

てか、まだ了承もしていない内に連絡するなよ。

ダメだった時どうするつもりだったんだ。


今週のいつにするか、詳しい話し合いをしながら夜を過ごした。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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