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そのお悩み、”恋愛支援部”が解決します  作者: 風野唄


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第102話 クズの罠

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「話を聞かせろ。」


「咲耶ちゃんね、最近彼氏が出来たらしいんだけど、その人と上手くいっていないらしいの。」


「上手くいってないって具体的には?」


「私もそれが気になって聞いてみるんだけど、濁されてしまうの。」


友達の梨乃にも話せない事となると、相当深刻な悩みだろう。

巻き込んではいけないという意識が働いているのかも。

だからと言って、俺から聞き出すのは不信感が残る。

助かるにしても情報が無ければ、動き出すのは難しい。


妹には申し訳ないが打つ手がない事実だけがここにある。

しかし、頼ってくれたのだからアイディアを捻り出して助けるのが兄という生き物だ。


まずは、糸井先輩に電話を掛けてみる。

もしかしたら、アドバイスをくれるかもしれない。


家の中では電話のコール音だけが聞こえる。

数秒後、留守番電話に繋がったので仕方なく切った。

今は電話に出れない状況かも知れないが、後で折り返し電話を掛けてくれるだろう。


次に七瀬先輩にも掛けてみるが結果は同じ。

どちらも三年生なので、受験で忙しいのかもな。

となると呼べるのは、華と凛か。


「もしもし、佐倉だけど。」


『陽太くん?どうしたの?』


「ちょっと妹から恋愛支援部として相談を受けたから力を貸してくれないかなと思って。」


『勿論、良いよ!今から陽太くんの家に行けば良い?』


「話が早くて助かる。それじゃあ、また後で。」


一人目は呼び出せた。

後は華が来るかどうかだ。


「もしもし、佐倉だけど。」


『どうした、陽太。何か用事?』


「妹から恋愛支援部として相談を受けたから、力貸してほしくて。凛は今から来る見たいだけど、華は来れないかな?」


『絶対行く。仲間はずれとか嫌だし。』


「了解、待ってる。」


これで二人確保する事に成功した。

俺一人でどうにかなる様な内容じゃ無いので、人が多いだけ助かる。


待つ事二十分、最初に着いたのは華だった。

その後、二〜三分してから凛も到着。

久しぶりの梨乃との再会を喜びながらリビングに案内する。

そして、梨乃の口から改めて先程の説明を行った。

俺はどんな反応をするのかと思っていたが、キョトンとした顔を二人ともしている。


「てっきり梨乃の恋愛かと。」


「ウチも梨乃ちゃんに好きな人が出来たのかと思った。」


「お兄ちゃん、流石に説明不足だよ。それじゃあ、先が思いやられる。」


「安心しろ、やる時はやるタイプだ。」


「それ自分で言うやつじゃないから。」


華の冷たいツッコミが炸裂する。

いや、よくよく考えると否定はしていないから俺の実力を認めてくれているのかも知れない。

なんて、ポジティブシンキングはやめて本題に入ろう。


「それよりどうやって解決するべきかが問題だよな。そもそも、本人から受けた相談では無いという点も大きい。」


「言葉にはしてないけど、絶対に助けを求めてる。ずっと友達として過ごして来た私だから分かるよ。」


「なら、方法は1つしかない。」


「どんな方法?そんな魔法みたいな事出来るの?」


「直接会って話をする、でしょ?」


華は理解している様だ。

情報が無いけど、別れさせたいのであれば直接話す以外の方法はない。

もしも、話が出来るようなタイプではない、もしくは何かしらの事情があって別れられないなら、そこからまた考えらば良い。

暴力を受けていたり、犯罪を巻き込まれているならいち早く解決すべきだ。


「どこに行ったのかが問題だ。居場所の分からない相手を闇雲に探すのは無謀だろ。」


「でも、探すしかないよ。困ってる人がいるのに、何も出来ませんでしたじゃ、恋愛支援部として失格だし。」


「なら、梨乃は咲耶ちゃんの家の近くで待ってろ。帰って来たら連絡してくれ。」


「でも、みんなは。」


「アタシ達は足を使って探すの。そうやって今までやって来たから。」


「なら、私も手伝う!友達が困ってるのに、待ってられないよ。」


「大丈夫だよ、梨乃ちゃん。絶対にウチ等が何とかするから。それに梨乃ちゃんの役割も重要なんだよ。」


「そう言う事だ。こう言う時くらい兄貴を頼れ。」


心配な目をした妹の髪をくしゃくしゃと撫でた。

雑にしたので少し髪が乱れたから、妹はすぐに手櫛で整える。

しばらく下を向いて何も言葉を発さない。

髪を乱された事に怒っている可能性もあるが、恐らくそうではないだろう。


「お兄ちゃん・・・任せるからね。私の分まで・・頑張ってよ。」


「泣くな。俺が、俺達が全部解決してやる。」


俺達は妹に見送られながら先に家を出た。

天気は曇り。

嫌な雨が降る前に解決したい所だ。


とりあえず、人の多い駅前に向かって移動する。

前までは走るだけで疲れていたが、体力作りの成果もあって息切れ一つしていない。

走る事が楽しいとさえ思えるぐらいだ。


「ちょっと待って。凛が付いて来れてないから。」


自分のペースで走り過ぎて周りが見えなくなっていた。

凛のペースに合わせないといけないと言うのに。


「気にしないで、普段の運動不足のせいだから。」


「いや、俺も疲れて来た所だから。ここからは歩いて行こう。」


「ありがとう、二人共。」


「一人より二人、二人より、三人で行動した方が解決に繋がるだろ。」


俺には出来ない事がある。

そして、それは凛や華も同じだ。

弱点を三人で補い合うことで出来る事を増やす。

それが今の俺達の相談への向き合い方だと思う。


駅に着くと夏休み初日という事もあり、すごい人集りだ。

人を探すのは一苦労するだろうな。

咲耶ちゃんの特徴を三人で共有してからバラバラになって捜索開始。

となる直前、遠くを歩いている咲耶らしき人物を華が発見した。

こんな偶然があるのかと思いつつ、逃す訳にはいかないので走って追いかける。


「なんで、陽太さんがここに。それにその二人は。」


「二人のことは後で説明する。それよりもちゃんと話してくれ咲耶ちゃん。妹も心配してんだ。」


何かを言いたそうにしているが、隣にいる男を気にして口を開かない。

本当は助けてと言いたい、そんな目をしている。


この男が何をしたのか。

それは本人から聞き出せば良い。


「何、コイツの知り合い?」


似合ってないサングラスを外して、まじまじと俺の顔を睨み付け来た。

そして、華と凛の顔も確認している。


「あれ?お前、華か?」


「知り合いか?」


「いや、全く知らない人だけど。」


俺達を無視して何処かへ連絡を始めた。


「あの方の作戦がこんなに上手く成功するとはな。」


「あの方って誰だよ。」


「こうなれば、この女も用済みだな。」


咲耶ちゃんを突き飛ばす男。

こんなクズ野朗、今すぐ殴り飛ばすべきだ。

怒りのボルテージが上がっていくのを感じる。

それは華も凛も同じ様だ。


凛に倒れている咲耶ちゃんのフォローは任せて、男の前に二人で立ちはだかる。


「覚悟は出来てんの?女投げ飛ばして、容赦してもらえると思うな。」


「覚悟出来てんのかはこっちの台詞だっての。楽しい夏休みを始めようぜ、これから薔薇姫狩りの始まりだ!」


コイツら蛇龍門の奴らだったのかよ。

わざわざ第三者使って俺達を誘き出したのか。

確かにその方が精神を削れるからな。

本当にどうしようもないクズの集まりだ。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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