前へ目次 47/47 第32章(2) ユーディト かさりと、ランタンの灯りに照らし出された手紙が揺れた。 親愛なる、エリアスお兄様へ―――――― お手紙ありがとう。 結婚が嫌なら連れて逃げると言ってくれた、お優しいお兄様。 私は大丈夫。 だって、この婚礼は私が望んだの。 夫になるハインリヒは物静かだけど優しい人よ。 だから安心して。 私は、私のやり方で、この間違った世界―――――― 傲慢な王の支配するこんな世界、終わらせてやるわ。 だから、待ってて。 あなたのユーディト