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第2章 予言
「予言?」
王は一呼吸置いた。広間の中央にある炉の火が爆ぜた。
「『手にした者は世界を支配する』という、あれかな?」
父王が執着して得た聖遺物――ロンギヌスの槍。
父王亡き後、その槍は王の手中にある。
しかし、耳打ちしてきた辺境伯は意味ありげに笑った。
「いえ、世界を終わらせる娘に関する予言でございます」
王は手にしていた城の図面から目を上げた。
「ほぅ。世界を終わらせる……。興味深い予言だ。詳しく聞こうじゃないか」
蜂蜜を煮詰めたような、甘くてねっとりと、からみつくような声だった。




