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魔法少女学園  作者: 弟子
1章
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1章XIV 『電撃』

その後も私たちはシューティングゲームや、屋内を乗り物に乗って回るアトラクションを楽しんだ。ター○ルトークのような画面内のキャラクターと喋るアトラクションで愛莉が魔法を行使しようとした時はどうしようかと思ったけど、そこは委員長がなんとかしてくれたので助かった。


「よ〜し、次はお化け屋敷行こう〜」


「あ、あの。すみません。私もう体力が…」


小鳥遊さんが疲労困憊のようだ。確か小鳥遊さんの『瞬間移動』は自身の体力のうち大体10%位を消耗してしまうデメリットの大きい魔法だ。まだ5回しか使っていないが、遊園地を回ってることによる疲労も溜まっているのだろう。


「そうしましたら、ここら辺でお昼ご飯にしませんか?」


委員長がナイスアイディアをもちかけた。もうお腹がぺこぺこである。『瞬間移動』を使っていない私でさえへとへとだ。正直今すぐにでもどこかに座りたい。


「ウチ賛成ー」

「私も〜」

「いいね!!!」

「あ、ありがとうございます皆さん…」


みんな賛成のようだ。お昼ご飯何食べようかな〜。


「でしたらあちらのレストランに入りましょうか」


委員長の先導に続いてみんながレストランに入る。混んでいるが、所々席は空いている。6人が座れそうなテーブルも空席だ。なるほど、先に席をとって、キッチンに注文しに行くスタイルか。


「そしたら、結愛は疲れてるだろうし、私が注文してくるよ」


「あ、ありがとう彩夏。助かる」


「じゃ〜私は紗夜ちんの分も注文してきてあげるよ〜」


「え、私はいいよ自分で…」


愛莉が私の料理を取ってくるように提案してくれる。いくら疲れてるとはいえそこまで愛莉に任せる訳には…。


「いいのいいの〜。私はほら、朝集合時間に遅れたペナルティー的なやつ〜?って事にしといて」


愛莉がそう言ってくれる。若干申し訳ない気持ちもあるけれど、こう言ってくれるのは有難い。でもその言い方だと…


「おい!、お前その言い方だと私もペナルティー受けた方がいいみたいな言い草じゃないか!」


「そりゃそうでしょ〜凛花も委員長の分買ってあげなよ〜」


やっぱり涼風さんも居た堪れない感じになっちゃうよね…。自虐は時に自分以外の人も刺してしまう…。


「ま、まぁそう言うなら。仕方ない!柚葉の分も買ってこよう」


「行ってらっしゃ〜い」


3人で注文に行ってしまった。あ、私愛莉に自分の注文伝えてないや。荷物も置いてってるから携帯で連絡も取れないし…まぁ愛莉なら私のことわかってくれてるでしょ。

そして、今の状況だが、私と委員長と小鳥遊さんが残されてしまった。若干気まずい。なんなら小鳥遊さん体力回復のために机に突っ伏して寝始めちゃったし…。


「早乙女さんのその服って姫野さんが選んでくれたのですか?」


会話を切り出してくれたのは委員長だ。今日の遊園地の入口での出来事を思い出してくれたのだろう。私の白いワンピースを見て、尋ねかけてくる。


「は、はいそうなんですよ。一昨日一緒にショッピングモールに行って…」


「あら、そうだったんでしたか。本当にお似合いですね」


笑顔で返してくれる。お世辞でも自分の服を褒められると、自分が褒められている気に、そして服を選んでくれた愛莉が褒められている気分になってかなり心地が良い。私的にはそんなに合ってる気がしないんだけど…もうちょっと白じゃなくて暗めの色の方が似合ってると自己評価はしている。


「そんなに似合ってますかね…?この服、私にはちょっと可愛すぎるというか派手すぎるという気もするんですが…」


「ふふ、今お似合いと言ったのは、服のこともそうですが、早乙女さんと姫野さんの関係性のことですよ」


「ぶふっ!!」


思わず無料の水を吹き出してしまう。机がびしょびしょになってしまったが、委員長がお気になさらずという風に手際よくペーパーで拭いてくれている。それにしても委員長なんてことを急にぶっ込んでくるんだ。私と愛莉がお似合い…?本当に…?


「な、何言ってるんですか急に!からかうのはやめてください!」


「いえ、本心を口にしたまでですよ。本当にお2人はお似合いで、お付き合いをされてるのかとお見受けしてしまうほどに」


「そ、そんな風に見えますかね…?」


意外だ。私たちがこんな風に客観視されていたとは。確かにどっちも真の友達と呼べるような人間がお互いしかいないことは確信しているから、心置き無く喋ることが出来るという点はあるけど…。


「はい、ショッピングモールと言うことは服を買う以外にもデートらしいことをしたのでしょう?羨ましいですわ」


「は、はい。プリクラを撮ったりしました。あ!あと…」


そ、そうだ。この際委員長に相談してみようかな。委員長は人付き合いも多いだろうし、こういう人間関係の悩みに関してはたくさん相談を受けていると思う。私の悩みなんてお茶の子さいさいと解決してくれるはずだ。


「私ショッピングモールで1人で待ってる時間にノリと勢いでペアリングを買っちゃったんですよね。本当は愛莉に誕プレとして渡したいんですけど、愛莉の誕生日ってまだ先だし、とはいえ早く渡したいんですよ…。どうすればいいですかね…?」


すごい早口になってしまった。委員長引いてないかな…?


「なるほど、そういった事があったのですね。でしたら…」


「でしたら…?」


良かった。引かれてなかったみたい。ちゃんと考えてくれてたみたいだ。


「明日渡してしまえばいいのではないですか?」


「あ、明日!?」


委員長が済ました笑顔で、当然でしょ?みたいな雰囲気を出しながら返答する。明日!?それはなんでもいきなり過ぎるのでは!?それに…


「いやいやいや、それに明日渡すと言っても、渡す口実がないですし…」


「あらあら、でしたら今日交際を申し込んでみては?」


「ぶふぉっ!!」


本日二度目の噴出である。この委員長ブレーキがバグってるのか…??何度も涼風さんの分解(ディバイド)を受けてるせいで色々心が壊れてるんじゃ?サイコパスがすぎるだろう。


「委員長何言い出すんですか!こ、交際って、それって、つ、つつ、付き合うってことですよね!」


「はい、私から拝見させていただいてる様子ですと、お2人はおそらく交際してもいいかと思われますよ。姫野さんだって断らないでしょう」


「そ、そんなこと言ったって、え、えぇ??」


まだ状況がつかめない。こ、この委員長もしかして節操なしとかじゃないだろうな???


「交際してしまえば、その記念としてペアリングを渡すことは何も不思議では無いはずです。姫野さんも喜んでいただけますよ」


「う、うーん。そうなのかなぁ?えー。でも付き合うって…」


「今時何も珍しいことでは無いですよ。魔法少女同士の交際は。それに、交際してしまえば本質的には相手はあなたのものです。それは願ったり叶ったりでしょう…?」


「うぅ…」


な、なんだろう。委員長と話していると、委員長の言葉がさも常識、当たり前かのように語られるから、私が何か変なのかと勘違いをしてしまう。え?私の方が正常だよね?

でも、若干満更でもないのが事実だ。愛莉と一緒にいられている今は人生の中でも一番の華となっている。そこに特別感というのが芽生えたらそれはもっと楽しいものへと変化するんじゃないか…?


「はい。幸いこの遊園地の観覧車は有名な告白スポットです。是非やってみたらおもし…いいえ、良い結果が得られるでしょう」


「そ、そうですかね…じゃあ告白、してみようかな…」


流されるがまま、そんなことを考えてしまった。委員長の話術、恐るべしである。

告白かぁ、そんなこと考えてみてもなかった。でも確かにこの私の心の中にある愛莉への感情は1友達、親友としての物を超えているのかもしれない。それに、一昨日のデートはすごく楽しかった。また愛莉とあんな感じのことを気兼ねなくしたい。そう考えると付き合うってのも悪くないのかな?とも思ってしまう。


「紗夜ちん〜!戻ったぞ〜」


「あ、愛莉!お、おかえり…」


委員長が変なことを吹き込んできたせいで若干愛莉の顔を見るのが照れくさい。こんな気まずい感じになるなんて…


「はい、紗夜ちん。あのメニューの中ならオムライスでしょ〜?」


「オム!!!!!♡♡♡♡♡♡愛莉大好き!!」


オムライスだ!!!!あぁ、しかもトロトロスタイルにデミグラスソースがかかっている美味しいやつ…やばい幸せすぎる、愛莉やっぱ私のことよくわかってくれてるわぁ…。ずっと一緒に居たいかもしれない…。


「はい、大正解!!ほら見ろ凛花〜私は紗夜ちんの好物は把握してるのだよ」


「す、すごい…!。私は柚葉が和食を好むことしか知らなかったから焼き鮭の定食に無難にしてしまった!」


「あら、涼風さんも私の好みを把握してくれていたのですか?嬉しい限りです」


涼風さんも委員長の好みをバッチリと当てているようだ。こちらも流石長年の付き合いと言ったところだろうか。


「そ、そりゃ結構ずっといるからな。って柚葉どうしたん?なんか凄く面白そうなもの見つけたみたいなニヤケ顔を顔に浮かべて。柚葉の大好きな恋バナでもしてたの?」


「ふふ、さぁどうでしょうね?私を面白ませてはくれそうですよ?」


照れて頬を赤く染める涼風さんとは裏腹に、委員長はこちらに目配せしてにやけていた。





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