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僕と蘭子が通う学校は、私立麒麟学園で僕達は入学ばかりの1年生だ。
今は六月なので、入学してから2ヶ月位になる。
僕は目立たず無難に授業をこなしていたのだが、そんな僕でも佐々木蘭子の名前は知っていた。
昔出会っていたのを思い出した訳では無く、親父の直属の上司の娘で、わりと有名なお嬢様女子中の出身で聡明かつ可憐なイメージで知られていたからだ。
『ときに大悟くん、私高校デビューしようかと思うんだ。』
唐突にどうした。
そして僕っ娘はどこ行った?
『大悟くんには隠してたからカミングアウトしちゃうけど、私ってアニメやゲームが好きなんだ。』
隠れてねぇ!
『何かさ...毎日本当の自分を隠して学校に居るとさ...』
あ~何か解る気がするな、僕だって最初に友達へ趣味を告白するのは気恥ずかしいもんな...
『...違う自分を演じてるとゾクゾクして癖になりそうなのよ!』
うん、とりあえず僕の純粋な同情心を返して貰おうか。
『特に純粋乙女と思ってる男に猫かぶりながら(汚い子豚ちゃん)を連想するのが趣味になりつつあるのよねぇ。』
誰かこいつを何とかして下さい。
「ところで佐々木さんは...」
『蘭子で良いよ、心の中じゃ既に呼び捨てじゃない。』
こいつサトリか!
『顔に出てるのよ。大悟くん嘘つけないタイプでしょ。』
「んじゃ蘭子は、僕を動物に例えるなら何なのかな?
まさか僕まで子豚ちゃんじゃないだろうな。」
『まだ口調が固いなぁ、でもまあいいか。
大悟くんには動物的イメージはしてないよ。
しいて言うならアダ名を付けるとジョンとかパトラッシュかな?』
犬じゃんか!
『中学校の頃、お硬そうな担任の女の先生が男は獣ですって断言してた名残かな?
クラスメイトも男子を怖がってる感じだったよ。
でも!私は男と付き合っていたから問題無し!』
さらりと蘭子の父親さんが泣きそうな事を言うなよ。
『守護星全員落としたもんね。私ってばヤり手だよね!』
うん、オチ解ってた。
ゲームのアンジェリークな。
『そんな私はクラスじゃ男に関する知恵袋で人気者だったわ。』
ダメなクラスだった!
『でもさすがにゲームだけじゃ知識が足りないじゃない?』
そりゃそうだ。
『なので魔法少女アイ惨やスクールデイズやゴアスクリーミングショウ等々...』
待て!それ一見普通のタイトルに聞こえるけどエロゲ―だ。
って言うか女子中学生が遊ぶなよ!
『大悟くん...エロゲはゲームじゃないんだよ!
だってゲームとしてはイマイチ面白くないじゃない?』
僕に同意を求めないでくれよ。
そもそも女の子とする会話じゃないよ!
『あはは、大悟くんって面白いね。
あっ!もうすぐ学校だから少し離れて歩いて。
あと、学校内では話し掛けないでね。』
そう言って蘭子は去って行った。
一人残された校門前で、僕は100%からかわれていると確信した。
今後、蘭子と一緒に住むのは辛そうな気がした。
~第1話 おしまい~




