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都市事変  作者: フカマル
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11/12

交錯する思い

投稿が遅くなってしまい、申し訳ありません!


お待ちいただいていた方、ありがとうございます。

今回も楽しんでいただけたら嬉しいです!


これからも自分のペースで更新していきますので、引き続きよろしくお願いいたします!

僕たちは、鉄との戦闘で負った傷を癒やす間もなく、さやさんの葬式へと向かった。


最後にもう一度、さやさんの顔を見たかった。


しかし、裏四天王たちの襲撃による損傷が激しく、その顔を見ることは叶わなかった。


僕は棺の前に立ち、静かに手を合わせた。


もう二度と、あの優しい笑顔を見ることはできない。


そう考えると、胸の奥が締め付けられるようだった。


一通り葬式が終わった後、さやさんの知り合いだという男性が僕たちに声をかけてきた。


「君たちが、あの鉄を倒したという何でも屋かい?」


「そうですけど、何か?」


僕には、もう気力など残っていなかった。


当然だろう。


鉄をどうにか倒したと思ったら、何者かによって連れ去られてしまった。


そして、依頼者であるさやさんを裏四天王の魔の手から守ることもできなかった。


そうだ。


僕は弱い。


どうせこの人からも、


「なぜ君たちではなく、さやさんが死んだんだ! 何でも屋なら守るくらいしてみせろ!」


そんな罵声を浴びせられるに違いない。


しかし、男性の口から返ってきたのは、予想とは違う言葉だった。


「さやさんから聞いているよ。君たちは、さやさんの無念を晴らそうとしてくれたんだろ?」


……そうだ。


だから何だというんだ。


「さやさんが亡くなってしまったことは、本当に悲しいよ。あんなに優しい人が、どうしてこんな形で……」


男性は悲しそうに目を伏せた。


「僕たちには、どうしようもなかったんです」


思わず、そんな言葉が口からこぼれた。


「もう、何もかもやめたいと思っているかもしれない」


その通りだ。


もう、この仕事を辞めるつもりだった。


「でも、君たちにはこの仕事を続けてほしいんだ」


意外な言葉が返ってきて、僕は反応に迷った。


「わかっているよ。君たちが今、どんな気持ちなのかもね。でも、君たちならできる。さやさんの願いでもある裏四天王の全員を倒すことが。いや、君たちなら絶対にできるさ」


「お前、裏四天王がどれだけ強いか分かって言ってるのか?」


ジンが横から、たまらず声を上げた。


「でも、その一人を君たちは倒したんだろう?」


「そ、それはそうだけどよ……」


そうだ。


僕たちは確かに、裏四天王の一人である黒石鉄を倒した。


あのときの戦いは決して楽なものではなかった。


それでも、僕たちは勝ったんだ。


「だからこそ、君たちならできると思っている」


男性は僕たちの目を見つめ、静かに頭を下げた。


「お願いだ。君たちに、さやさんの無念を晴らしてほしいんだ」


「って言ってもよ……」


ジンはまだ納得できない様子だった。


そのときだった。


「僕が……僕たちが、さやさんの無念を晴らします。裏四天王の全員を倒してみせます!」


気づけば、僕はそう口にしていた。


「おい、ミナト」


ジンが驚いたように僕を見る。


「ジン、シオン。僕たちで裏四天王の残りの3人をぶっ飛ばそう」


僕は二人の顔を見た。


「そうしないと、さやさんが笑顔で天国に行けないだろ?」


ジンは仕方ないな、と言いたげな顔をしていた。


シオンも小さくため息をつくと、僕に向かって微笑んだ。


「……まったく、ミナトらしいね。もちろん私も付き合うよ」


「はぁ、しょうがねぇな。最後まで付き合ってやるよ」


二人の言葉を聞いて、僕は少しだけ安心した。


「本当か……! どうか、奴らを倒してくれ」


「はい! 僕たち何でも屋に任せてください!」


その瞬間、僕の中で何かが変わった気がした。


一度は止まってしまった僕たちの物語が、再び歩み始めたのだ。


⸻


一方、その頃。


どこかの建物。


そこには、手錠をかけられ、身動きの取れない鉄の姿があった。


「おい、俺に何をするつもりだ……」


「何もしないさ。安心しろ」


ミナトたちの前に現れた、あの男が答えた。


そのとき、部屋の扉が開いた。


「ーーー様」


そこに現れたのは、先ほど葬式でミナトたちに声をかけた、さやさんの知り合いだという男性だった。


「なんだ?」


「あなたの計画どおり、彼らに裏四天王の残り3人を倒してもらえるよう、お願いして参りました」


「そうか。それは助かる」


「光栄です、ーーー様」


鉄は二人の会話を聞き、眉をひそめた。


「お前ら、一体何をしようとしている……?」


しかし、男は鉄の問いには答えなかった。


「お前が知る必要はない。よし、こいつの能力を調べ上げろ」


「はっ!」


近くにいた部下たちが、鉄を連れて部屋の奥へと運び出していく。


男はその様子を見届けると、静かに呟いた。


「もうすぐだ……もうすぐで、あいつらに復讐できる」


その表情には、不気味な笑みが浮かんでいた。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!


感想やコメントをいただけると、今後の執筆の大きな励みになります。

気になったことや、考察なども気軽にコメントしていただけると嬉しいです!


これからもよろしくお願いします!

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