オマケ―1 源頼家を緩く語るスレ(資料編)
これはオマケです。
設定としては、作中世界の遥か未来で、ネット環境等が整って現実世界の5チャンのような巨大掲示板が存在する時代での話になります。
尚、番号が振られていて、アトランダムな順番での書き込みが為されており、現実のネットの巨大掲示板と同様に書き込み者の主観に基づく書き込みなので、真実かどうかは不明ということでお願いします。
1,日本のテレビ放送開始100年を記念して、大河ドラマ「源頼家」が、美谷氏を脚本家として採用して放送が決まったことから、スレ立てをしました。
色々と思うところを緩く語り合いましょう。
2,しかし、美谷氏もいきなり日本編で終わらせますって言ったな、海外編まで描けないのかな。
3,海外編となると、完全にファンタジー化するし、資料も乏しいから仕方ない。
4,そうそう昭和を代表する作家、福田定一氏も某大手新聞社から「源頼家」を主人公にした連載小説を依頼されて、描いているけど、あれも日本編で終わらせているよね。
5,福田氏も、頼家の生涯って、日本編は良質な資料があるので描けるのですが、海外編は良質な資料が少なくて、どうにも僕には描けません、と嘆いていたらしいね。
6、良質な資料と言っても、基本は「吾妻鏡第一部」と「愚管抄」の二つだけどね。勿論、当時の公家の日記とか、発給文書とか他に一次資料とかが全くない訳ではないし、二次資料となるとそれなり以上に無い訳ではないけど。
7,それにしても頼家の人物像が、その二つで正反対というのが面白いよね。
8、「愚管抄」の作者の慈円にしてみれば、頼家は恨み骨髄に徹する相手だからな。
9,慈円があそこまで第六天魔王とかの罵詈雑言を、頼家に浴びせたくなるのも仕方ないよ。
10、慈円って何で頼家のことを悪し様に言ったの。
11,そりゃあ、頼家によって、比叡山が焼亡させられて、一時とはいえ廃寺にされてはね。天台座主を務めたことがある慈円が悪し様に言うのも当然。
12.「愚管抄」によれば、その時に比叡山の僧侶1万人以上が焼死したとなっているな。
13,凄い、日本史上でも有数の大虐殺だな。
14,実際には嘘らしい。「吾妻鏡第一部」とか、当時の公家の日記とかによれば、僧侶は数百人しか焼死者は出ていないことになっている。勿論、僧兵の死者は別だけど。
15,後、慈円の実家の九条家と頼家の間には血縁があったのに、頼家が九条家を優遇しなかったのも、慈円にとっては憤懣の種だったらしいね。
16、血縁と言っても、従弟だろう。親兄弟でも殺し合う源氏に見れば、従弟は身内と言いにくい。
17,その一方で、「吾妻鏡第一部」だと、頼家は聖人君子に近いよね。
18,「平賀氏の変」でも、平賀一族や比企一族が完全な悪者で、頼家が泣く泣く殺したことに。
19、「愚管抄」では、頼家は腹黒の策謀家で、猜疑心から平賀一族を族滅して、更に比企一族や祖父の北条時政まで、その火の粉が飛んだことになっているね。
20、「承久の変」でも、頼家が積極的に挑発したことから起きたとする「愚管抄」に対して、「吾妻鏡第一部」だと、後鳥羽上皇が完全な悪役だよね。
21、そういった良質資料が日本国内に関してはあるのに、何で頼家が海外に出た後は無いのかな。
22,頼家自身が資料を残すのを嫌ったのと、残りにくかったというのがあるみたい。
23,残りにくかったって。
24,頼家が日本にいる頃は、それなりに文士とかも周囲にいたし、公家も日記を残していたけど、この当時の海外の日本人の識字率はお察しレベルだから。
25,ぶっちゃけた話、文書を渡しても読めない人がゴロゴロで、文書を書けないのが当たり前。
26,成程、それじゃ海外で文書が残らない訳だ。
27、頼家が資料を残すのを嫌ったという証拠はあるの。
28,直接の証拠はないけど、歴史家の多くがそうでも考えないと残された資料が少ない理由が分からないと言っているな。
29,確かに国内なら残って当然の文書すら、海外だと無いみたいだしね。
30.お陰で、頼家の末子とされる頼義でさえも、架空人物説が未だにある程だからな。
ご感想等をお待ちしています。




