魔王の父と王妃の母
「クラウス様、働き詰なのでは?そろそろお帰りになられてはどうですか?」
「だまれ、くそジジイ」
「ッッック…では失礼します」
…ザルバスは父上の執事だ。
長年、魔王城へ支えているベテランの中級悪魔
だ。
どう思う?俺が悪いと思うか??
でも俺は、昔からこいつも大嫌いだ。
月に一度、父上に渡すものを取りに来るこいつに、必ず会わなければいけない。
さっきの言葉も心の中はこうだ。
《くそっ、いつもえらそーに。早く帰りたいのに働きすぎなんだよ、こいつ。魔王ヴァルキリアムスも金払いが良いから俺様が居てやってるものを…》
クソはどっちだ…。
「コツコツコツコツ」
魔王の部屋に急いで入るクラウス。
「父上!母上!ザルバスはせめてクビにするべきです!!あいつの心の声は、父上に対する忠誠は、偽物です!腐っている」
「まあなぁ〜、ここが長いあやつを辞めさせるのもな〜」
《クラウス、気持ちは分かるが、許してやりなさい》
「そうよ?よくしてくれるわ??」
《辞めさせると、ザルバスの妻のスメルムが困ってしまうし…》
「そんな…父上、母上!心の声まで……。魔王の名が聞いて呆れます!」
魔王の部屋を飛び出すクラウス。
その姿を心配そうに見つめ、顔を見合わせる魔王ヴァルキリアムスと妻リノラ。




