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ツモ姫  作者: 耀
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桃色ガール

大三元の力が目覚めた夜。

戦いは終わった。

しかし、まだ残された謎がある。

光一が最後まで握っていた二枚の牌。

――白。

――発。

なぜ光一は、この二枚を握っていたのか。

彰は、その答えを探していた。

その夜。

優梨は夢を見た。

白い光に包まれた、静かな場所。

そこに、一人の少年が立っていた。

「……え?」

優梨の胸が締め付けられる。

見間違えるはずがない。

「……光一くん?」

光一は、優しく笑う。

「久しぶり」

その声を聞いた瞬間。

優梨の目に涙が浮かぶ。

もう二度と会えないと思っていた。

「どうして……光一くんがここにいるの?」

光一は自分の手を見る。

そこには、白と発の牌。

「この牌のことを伝えたかった」

優梨は、その二枚を見る。

「光一くんが最後まで握っていたもの……」

光一は頷く。

「俺は、この二つが何か大きな秘密につながっていることを知った」

「だから、誰かに渡さなきゃいけなかった」

優梨は涙を流す。

「どうして……一人で抱えたの?」

光一は少し困ったように笑う。

「俺らしいだろ」

「怖かった」

「逃げたいと思ったこともあった」

優梨は黙って聞く。

光一は続ける。

「だから、みんなからネズミって呼ばれていたのかもしれない」

「臆病で、何もできない奴だって」

光一は拳を握る。

「でも……」

「本当に大切なものが傷つく時だけは、逃げたくなかった」

「結咲を守ること」

「彰に託すこと」

「そして、みんなに真実を残すこと」

優梨の涙が落ちる。

「光一くん……」

光一は微笑む。

「俺は強い人間じゃなかった」

「でも、最後に守りたいものを守れたなら……それでいい」

その時。

白い世界が崩れ始める。

「待って……!」

優梨が手を伸ばす。

「まだ伝えたいことが……」

光一は最後に言う。

「白と発の意味を知る時」

「全部が繋がる」

「優梨、信じて」

朝。

優梨は目を覚ます。

夢だったはずなのに。

光一くんの声だけは、はっきり残っていた。

その頃。

彰たちの前に、一人の少女が現れる。

明るい笑顔。

桃色の髪飾り。

その場の空気を変えるような存在。

「初めまして!」

少女は笑う。

「私は陽菜!」

彰は警戒する。

「……君は誰だ?」

陽菜は少し寂しそうに笑う。

「私は……光一の妹」

彰は驚く。

「光一の……妹?」

陽菜は写真を取り出す。

そこには、幼い頃の光一と陽菜。

二人で笑う姿。

「兄はね」

陽菜は写真を見る。

「強い人じゃなかった」

「怖がりだったし、悩むことも多かった」

「だから、周りからはネズミって呼ばれていた」

彰は黙って聞く。

陽菜は続ける。

「でも……」

「本当に大事なもののためなら、兄は変わった」

「自分が傷ついても」

「誰かに笑われても」

「最後には、誰かを守ろうとした」

陽菜は彰を見る。

「だから私は思う」

「兄が最後に守ろうとしたものを、私も守りたい」

彰は、光一が握っていた白と発を見る。

陽菜は呟く。

「その牌……」

「兄が持っていた理由を、私は知っている」

彰が顔を上げる。

「本当に?」

陽菜は頷く。

しかし、その先の言葉を飲み込む。

まだ明かせない秘密。

光一が残した白と発。

優梨が夢で再会した光一くん。

そして、新たに現れた桃色ガール・陽菜。

光一の最後の想いが、少しずつ明らかになっていく。

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