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わき腹がグシャリ

 グシャリ。


 タクの脇腹にとんでもない衝撃が走った。


「ぐはっ!!!」


 タクは目を覚まし、肺に溜まった空気を吐き出す。

 脇腹へのとてつもない衝撃のために、

 タクは四つん這いになり、「グオォォ~!!!」としばらくうめいた。


「何、寝てんのよ、このバカ!!奴隷の癖に、生意気よ。ご主人様をなんだと思ってるのよ。このボケ、死ね!!」


 タクは顔を上げると、

 ルル―シカが腕を組み、仁王立ちしていた。

 風に吹かれ、揺れるスカートの隙間からパンツが見えた。

 緑色のパンツだった。


「お、お、お、まえ、ものには限度と、いうものが・・・」

「知るかボケ!!ふん、もう、帰るわ」


 ルルーシカは木造りの古い門をくぐっていった。


「お、おい、ま、待てよ」


 タクは生まれたばかりの仔馬のような、

 情けない格好でルル―シカのあとについて行った。


 ルル―シカはタクの方を振り向こうともせず、

 プンプンしながら歩いてゆく。


 な、何をそんなに怒っているんだよ。

 まさか、ミアに負けたのか?


 商店街を通り抜け、

 海辺の道沿いを歩き、

 さびれた工場跡の間を縫い、

 ヘッドリッジ女子寮のルルーシカの部屋につくまで、

 二人は一言も言葉を交わさなかった。


 ルル―シカは部屋に入るなり、

 スクールバックを床に叩き付け、

 ベッドに倒れこんだ。


 いや~こりゃあ、そうとうきているわ。

 触らぬ神に祟りなしだけど、

 怒りの矛先がいつ俺に向くかわからないから、

 しゃ~ないから、餌でも与えるか。


 タクは忍び足でキッチンに行き、冷蔵庫を開ける。


「なににしようかな」

 

 不思議なことに、冷蔵庫の中身が昨日とは違った。

 妖精が買い出しにでも行ったのだろうか。


 タクは考えぬいたすえ、鍋料理を作ることにした。


 土鍋に水とダシダシ昆布、深海かつおぶしを入れ、ダシを取った。

 その後、黄色ネギ、辺境白菜、香りシメジ、陸わかめ、変種豚肉、紫ニンジン、むにむに豆腐、油揚げ等を入れ、味付けに数種類の味噌と、刻んだヤバすぎ激辛トウガラシを入れた。


 鍋にふたをし、およそ10分、火を止める。


 部屋に鍋を持っていき、

 机にブラックライスとホワイトドリンクを置いた。

 もちろんルル―シカのブラックライスは大盛りで。


 ルル―シカはベッドの上で俯せになって寝ていた。


 なんだよ、寝ているのかよ。

 ん?寝ている?

 寝ている今なら、わき腹を蹴られた復讐をすることも。

 例えば、脱がし、すっぽんぽんにし、

 あんなことも、こんなことも、

 さらに、ぬちゃぬちゃすることも、今ならできる!!

 ぐへへへへへ。


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