本探し
「で、なんで、ミアが使った魔法について、わざわざ調べるんだ?」
「はあ~あんた忘れたの?私はね、あいつと今日、決闘をするのよ。だから対策をた、て、る、の。負けるなんてこれっぽっちも思っていないけど、万全の状態で臨みたいの。あんたは奴隷なんだから手伝いなさいよね。それにわざわざ、昼飯まで買ってきてあげたんだから嫌なんて、絶対に言わせないからね」
あ~昼飯は、俺を釣るための餌だったのね。
おかしいと思ったわ。
「それで、ミアの使った魔法を探せばいいんだな。黒い炎が特徴の魔法だったけ?」
「それだけじゃないわ。おそらく、蛇の怨念すら含まれている。私の予想が正しければ、禁止魔法に分類されているはずよ」
「禁止魔法って、臓器を代償とするあれか?」
「ん?もしかして、ミゲルスティについていっているの?ああ、あれはね、大げさな例なのよ。すべてがすべて、そこまで代償の大きな魔法ではないわ。そもそも、代償の大きさなんかで禁止魔法は分類されていないわけだし・・・」
そうなのか?まあ、そうだよな。
ミアなんて、黒い炎を放ったあとも、ピンピンしていたしな。
タクは『より良い恋愛をするための心がけ』という、
ルルーシカに渡された本を一応、パラパラめくった。
当然のことながら、ミアが使った魔法について一切書かれてはいなかった。
作者のドロドロした恋愛観しか書いていなかった。
まあ、そりゃそうだ。
「どう?見つかった?」
「全然」
タクは三冊目の本を机に置き、伸びをしながら立ち上がった。
肩が凝ったので、肩を回しながら、棚に並べられている何万冊もの本を、
ぼんやりと見てまわった。
「さぼってんじゃないわよ」
「さぼってね~よ。本を探しているんだ」
当然、休憩するための口実だった。
にしても、どれだけの本があるんだよ。
この中から目的の本を探し当てるって、
とんでもなく難しいんじゃないのか?
・・・ん?・・何だあれ・・・。
タクはある本がやけに輝いて見えた。




