↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【短編】たぬきですが、うっかり魔女になったら王子さまに溺愛されました  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
6/10

第6話 たぬき生活のQOLが爆上がりしました

 QOL。クオリティ・オブ・ライフというものが爆上がりです。


「屋根は直した。台所も、こんなもんでいいだろう。後は……お風呂でも作ろうか? あ、水汲みが大変になるか。先に井戸だな」


 レナードは暇なのか、色々と直したり作ったりしてくれます。それによりQOLが上がったらしいですよ。レナードが「QOLが上がったな」とか呟いていましたから。なんですか、QOLって。たぬきは食べられない物、美味しくない物には興味ありませんよ。それで説明をしてもらったのですが、イマイチわかりません。ただQOLはいいもののようです。


「ところでお風呂ってなんですか?」

「ん? 知らないのか? 湯のなかに浸かって、体を温めたり、綺麗にしたりできる」

「体を綺麗にするだけなら、魔法で大丈夫ですよ?」

「あー……説明するよりも、実物のほうが早いな。風呂もさっさと作るか」


 レナードはブツブツ言いながら働いています。働き者ですね。


「匿ってもらっているのだから、やれることはなんでもするよ」


 レナードはそう言いながら動いてくれます。ですがわたしは別に匿っているつもりもないし、特に何かしているわけではないのですが。まぁやってくれるというのなら、遠慮なくやってもらいますよ。レナードは器用ですし、体力ありますし、お金にも困っていないようなので甘えます。わたしはたぬきなので、お金はないし、器用さも持ち合わせがないし、体力も微妙ですね。レナードがいるうちにしてもらえることはしてもらいましょう。かといって、何をしてもらったらいいのか分からないですけどね。たぬきなので。まぁ、ここにいる間は、レナードの好きにしてもらいます。


「夕飯は何がいい?」

「なんでもいいですよ。たぬき料理以外なら」

「ははは。たぬきは食べられないだろう。アディは面白いことを言うな」


 レナードは豪快に笑います。女性のように綺麗な顔をしているし、金髪もキラキラと輝いていてとても美しいのだけど、レナードは意外と豪快です。まぁ誰しも自分の姿は見えないわけですから、見た目に合わせて性格を変える必要はないですけどね。豪快なレナードも、キラキラと綺麗なレナードも、どっちもレナードですし、どっちもわたしは好きですよ。


「あー、ベッドを作ったほうがいいか。僕のせいでアディがずっとソファで寝てるし」

「急ぎませんよ。わたしは体が小さいですから、ソファでも充分寝られます」


 人間サイズになると、さすがにたぬきサイズの時のようにはいきませんが。それでもわたしの体は小柄なので、慣れてしまえばソファでも充分に寝られます。


「そうかい? なら、可愛いベッドを作ろうか。それにあれだ。アディも一応、レディだし。目隠しの衝立(ついたて)も作ろうか」


 レディとは女性という意味らしいですが。わたしは女性かどうかは微妙ですね。メスなのは確かですけど。でもあれですね、魔女ということになると、女性でレディということになりますか? その辺は難しいですね。


「そういえば、アディ。君は何歳なんだい?」

「ん~……」


 レナードに聞かれて、わたしは改めて考えます。わたし、何歳でしたっけ?


「多分……20歳超えましたね」

「思ってたよりも大人~。まだ子どもだと思ってたよ。そうか。大人かぁ~。うん。ベッドはなるべく早く作ろう。いや、それより先にまずは衝立だな?」


 わたしの年齢を聞いたレナードが焦りだしました。頬もなんだか赤いです。なんでしょうね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。