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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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デタラメな死体

「リーダー、どう足掻いても城の中まで入るのは無理ですぜ。」


「ああ、ここまで相当な数のゾンビを相手にしたからな。匂いがキツイしなにより武器が壊れちまう。」


三人の冒険者は城に繋がる門をめざして進んでいたが、道中で遭遇するゾンビの対処のためにかなりの時間を費やしていた。彼らの実力ならゾンビ程度相手にならなかったが補給もなく連戦していたため武器の切れ味が落ちていき、これ以上進むのは危険と判断した。


「俺達の目的はこのダンジョンの攻略じゃなくて調査だからな。一旦街に戻って報告するぞ。」


顔を見合せて頷くと来た道を引き返すことに決めて歩きだした。可能な限りゾンビに見つからないように静かに、素早く移動をする。


「なあ、ちょっと待ってくれ。俺たちが倒したゾンビは一体どこに行ったんだ?」


「何言ってやがる。ダンジョンで倒した魔物は消えて無くなるだろうが。」


「それはそうなんだが奴らが流した血が地面に残ってるのに体だけ消えるなんておかしくないか?」


一人が疑問を投げかけた。彼の言う通りダンジョンで倒された魔物は体も流れた血液も消えて無くなるはずなのだ。しかし、血溜まりだけがその場に残り、倒したゾンビの体はどこにも見当たらない。


「どうなってやがるんだ……」


ここに来て初めて三人の背筋が凍った。倒したと思っていたゾンビがもし倒せていなかったらどこに行ってしまったのか。その答えが出ないまま侵入した入口まで向かう。


「おいおい、これじゃ帰れないぞ……」


入口付近に大量のゾンビが溜まっていた。よく見ると左右の肩から右腕が生えていたり、男性の体に女性の頭が乗っていたりとチグハグな個体が何体もいた。


「答えが出たな。俺たちが倒したゾンビは何かに欠損した部位を出鱈目に治されてここに集められたんだ。どうやら俺たちを帰してくれるつもりは無いらしいぞ。」


今の状態で大量のゾンビの群れを突破して脱出するのはかなり厳しい。これからどうするか三人はゾンビに見つからないように隠れて話し合いを始めた。






「調査に向かった冒険者が帰って来ていないんですか?」


「はい。既に出発してから五日が経ちましたが期間の報告は受けておりません。」


「そうですか……あまり悠長に構えていられないですね。」


侍従の報告を受けて思っていたより深刻な事態なのだとドルムルは気付いた。


「魔王様方の力を借りましょう。すぐに連絡をしてください。」


「かしこまりました。」


侍従が執務室から出るとドルムルからため息が溢れた。


「我々のなんと無力なことか。魔王レクス様、どうかあなたの力を借りられますように。」


レクスのダンジョンがある方向に向かって手を合わせて祈り出す。今の彼にはそれしか出来ることがなかった。

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