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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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ゴブリンロード

木々が生い茂り陽の光は疎らに地面を照らすのみだったが、今では傾いた陽の光を遮るものは無く緑が全て灰に変わり宛もなく風に揺られていた。


「前進!」


女王の号令に従いスライム達が動き出す。先の戦闘の反省を活かし、前方は厚めに四方ををロックスライムで囲って敵を防ぐ間に他のスライムで撃破する形で進行する。


視界を遮るものは何も無いため索敵に数を回す必要は無くなり、アルトの眷属召喚とスライム達の分裂によって平地でゴブリンの大軍を撃破するのに充分な数を揃えたため、上空から見ればとてつもなく巨大なスライムが信仰していると錯覚してしまうだろう。


一度も妨害されることなく敵のダンジョン間近まで辿り着くと、その暗い穴から大量のゴブリンが吐き出された。


「攻撃開始!出てくるゴブリンは全て薙ぎ払いなさい!」


二度目の号令でスライム達が次々と魔法を放つ。運良く魔法の直撃を避けたゴブリンが安心する暇もなく第二の魔法にやられるほどその攻撃は苛烈で今まで劣勢だったのが信じられないほどであった。


いつの間にかダンジョンからゴブリンは出てこなくなり、雪崩のように繰り出されたま方が止むとアルトは次の指示を出した。


「ご主人様!これから敵のダンジョンを制圧します!全員突撃!!」


入口に近いスライムから続々と魔王ガリムのダンジョンに侵入して行き、それに続いてアルトも侵入を果たした。


遠くで聞こえてくる戦闘音は全て魔法が壁や地面にぶつかる音とゴブリンの悲鳴のみだった。奇しくも魔王レクスと同じく洞窟を模したダンジョンで分かれ道も存在したが、そこは数にものを言わせて全ての道を調べさせてから最深部までのルートを辿って行く。


アルトの歩みが1度も止まることなく最深部に続く扉の前までやってきた。ここまで楽に到達してしまい呆気なく思ってしまうが気を引き締め直した。この決闘の中でアルトの気が緩んだ直後に思いがけない手口で出し抜かれていることを思い出したからだ。


扉を押し開けて先にスライム達を進ませる。そこには生き残ったゴブリンが複数いたが、そんなことよりも目を引く存在なのはゴブリンロードだ。背丈は大人のヒトよりも大きくその腕は丸太のように太い。全身の筋肉は張り詰めて隆起しており、皮膚には血管が浮き出ていた。


「オマエ、ツヨイ。ダガ、オレマケナイ。」


知性が低いゴブリンの例に当てはまらず、言葉を理解し話すことができる。高いフィジカルに加えて頭も多少回るようだとゴブリンロードの脅威度を上げたアルトは自らの周囲をスライムで固め、ゴブリンロードに啖呵を切った。


「ここまで侵入されておいて強いなんて笑わせないでください。勝つのは魔王レクス様とその守護獣のアルトです!」


言い終わるとスライム達が飛び出し、ゴブリン達に襲いかかった。ここまでの結果を見れば勝利は確実かのように見えたが、ゴブリンロードは俊敏な身のこなしで魔法を掻い潜り、スライム達を叩き潰していた。その姿に鼓舞されたゴブリン達も削がれた勢いを取り戻し、果敢に攻め立て始めた。


数の有利はアルトにあったがそれを上回る速度でスライムが倒され続け、決着の時は刻一刻と迫っていた。

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