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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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魔王ガリム

「俺はCランクダンジョンの魔王ガリムだ!魔王レクス、最近持て囃されていい気になってるみたいだな!」


突然決闘を申し込んできたのはピリンキにダンジョンを創った魔王の一人だった。


「レクス様、魔王ガリムは二年前からダンジョンを創っております。ですがこの街ではあまり評判が良くない魔王ですぞ。ご用心を。」


ロバートは小声でレクスに注意を促した。それを悟られるぬように返事はせず、そのままガリムと向き合う。


「ガリム先輩、いい気になってると言ってましたが何故そう思うのか聞いてもいいですか?」


「ハッ!できたばかりのダンジョンを放置して女に現を抜かしている現状に何故と聞き返すか!お前のような軟弱者はこの俺の手で制裁を加えてやる!」


レクスはなんとなく状況が理解できた。メイド服を着て腕を組んでくるアルトを見て女を侍らせているだけだと勘違いしているのだろう。そう結論付けるとアルトのことを紹介した。


「このメイドは俺の守護獣ですよ。」


「魔王ガリム様、私は魔王レクス様の守護獣アルトでございます。」


アルトが前に出て礼をする。ガリムが改めてアルトを観察し、魔物だと理解したがそれでも矛を収めることは無かった。


「なるほど、そこのメイドが魔物なのは間違いないな。だが!そのダンジョンの守護獣を着せ替えて遊ぶようなお前に魔王は相応しくない!やはり俺と決闘をしてもらうぞ!」


ガリムが右手をレクスに突き出すと、赤い魔法陣が宙に浮かび上がった。


「断るのならそれでも構わない。だが神聖な決闘を断り、尻尾を巻いて逃げたことはすぐに街中に広まるぞ!なんといってもこの街でお前の話題を聞かぬ日は無いのだからな!」


ここまで快進撃を続けてきたレクスにとって決闘を断るのはマイナスイメージにしかならない。決闘を避けることは出来ないと悟ったレクスはガリムが作った魔法陣に手を伸ばした。


「仕方ないですね。断ることは出来ないですし決闘を受けましょう。ただし、俺はガリム先輩を踏み台にして行くので負けても文句は言わないでくださいね。」


ガリムの態度に少し腹が立ったため煽るような文句と言い終わるタイミングでウインクと笑顔を送ったレクス。その効果は覿面でガリムは魔法陣と同じようにその顔を真っ赤に染めた。


「生意気なやつだ。お前のようなガキに舐めた態度を取られるのが一番ムカつくぜ。決闘の日時は明日の正午!互いのダンジョンを結界で繋ぎ合わせて先に攻略した方の勝利だ!なにか文句はあるか?」


「いいえ、それで構いませんよ。ではまた明日お会いしましょう。それまでに顔の色が戻る事を祈っておきます。」


ニヤリと笑い最後までガリムを煽った。ガリムの方は怒りで歯を食いしばり、顔から首まで真っ赤に染まっているが了承を得たため魔法陣を起動した。


「我、魔王ガリムが命ずる。明日、魔王レクスと雌雄を決するため我らの迷宮を繋ぎ、固定せよ。」


ガリムがそう唱えるとレクスはダンジョンの変化を感じ取った。違和感に首を傾げているとガリムが口を開く。


「実際に決闘をするのは初めてだろう。その違和感の正体は俺たちのダンジョンを繋いだからだ。開始の合図は特に無い。太陽が一番高く昇った瞬間に即開始だ。それまでせいぜい知恵を絞って無様を晒さないようにしておくんだな!」


そう言い残すとガリムはその場を去っていった。ロバートは心配そうにレクスを見つめる。


「レクス様、大丈夫でしょうか?もちろん負けるなどと思ってませんけど初めての決闘となると勝手が分からず苦戦しそうですな。」


「まあやるしかないだろう。決闘については学園に問い合わせて確認するしかない。」


「ホッホッ、心強いですな!それなら安心してこのイベントに乗っからせてもらいますぞ!儲けるまたとないチャンスですからな!」


突然絡まれて決闘をする羽目になったレクスを横目に明日の準備があるとご機嫌で帰っていくロバート。その逞しさは見習うべきかとレクスは苦笑した。


「さてアルト。続きはまた今度としよう。すぐにダンジョンに帰るぞ。」


「はい!ご主人様!腕がなりますよー!」


姿を変え、メイド服に身を包んでいても言動が変わらないのでは変装の意味が無いと思ってしまうレクスてあった。

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