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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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女王

見つけた誤字脱字修正しました。

「なかなかいいじゃないか!こちらの思惑通りすっかり油断していたぞ!」


「ご主人様、お顔が邪悪ですよ。」


アルトに白い目で見られるのも構わず、光の粒子に変わる三人を見届けたレクス。悪戯が成功した子供のように喜んでいたが、十人に聞けば十人が邪悪な魔王がご機嫌な様子、と答えるだろう。


レクスのダンジョンの噂は最初の犠牲を出してから瞬く間に広がっていった。他のダンジョン同様、足を踏み入れた3人の視界を地上の水晶が映す映像越しに観ている者がいたからだ。


地上に送還された三人に直接話しを聞こうと目を血走らせながら詰め寄る者までいたくらいだ。


「お前さんら!あの赤いスライムはなんなのじゃ!炎の魔法を放つスライムなんぞ見たことないわい!」


「なあ!俺たちも冒険者なんだがあのダンジョンのランクがEなわけないよな!?」


本物の恐怖を味わった三人は押し寄せるヒトの波に呑まれそうになる頃、受付に詰めていたスタッフが止めに入る。


「はーい!そこまでにしてください!この子達は帰ってきたばかりですから!そんなに気になるならご自身で確かめに行ってくださいねー!」


受付はあちらですと、水晶の方を指すがその場の誰も触れようとはせず、少しずつ散っていった。


それから何組も冒険者がダンジョンに挑んで行った。しかしその悉くが最深部に辿り着くことは出来なかった。炎に耐性のある装備で挑んだ者たちは他の属性魔法に苦しめられたのである。駆け出しの冒険者にはこのダンジョンに出現する全ての属性をカバーできるだけの装備を整えることは不可能だったからだ。


この異質なダンジョンはランクを引き上げるようにとヒト側から魔王学園に苦情が入る。アルトのステータスを確認しなかった学園側の責任であるためEからDにランクアップが成された。最弱で有名ななスライムのダンジョンがランクアップされるまで三日もかからなかった。


「すぐにランクが上がったな。まあ当然と言えば当然か。」


「おめでとうございます!まあご主人様なら当然ですけどね!」


自分の事のように胸を張って喜ぶアルトだが、彼女はベビースライム達を召喚しただけで他には何もしていないのである。そこを指摘してやろうかと思案しているレクスにアルトが声をかけた。


「それにしても、ランクが上がるメリットって何かあるのですか?」


「もちろんあるぞ。一つは名誉だな。高いランクの魔王ほど有名になるし力を誇示することができる。まあ威張ってるヤツらはほんの僅かだが。それよりも重要なのは魔物がより強力になるってことだ。アルトが召喚したベビースライム達も既に強くなってるはずだぞ。召喚してみろ。」


「かしこまりました!おいで〜。」


アルトの呼び掛けに応じて姿を現したのは炎の朱色、水の濃紺色、風の翠色、土の銅色と、見慣れた色のスライムたちだが、その身体は一回り大きく見える。


種族:フレイムスライム

体力:D

筋力:C

知性:D

魔力:C

敏捷:D

能力:伸縮 中級炎魔法 分裂 女王の加護


種族:アクアスライム

体力:D

筋力:D

知性:C

魔力:C

敏捷:D

能力:伸縮 中級水魔法 分裂 女王の加護


種族:エアスライム

体力:D

筋力:D

知性:D

魔力:C

敏捷:C

能力:伸縮 中級風魔法 分裂 女王の加護


種族:ロックスライム

体力:C

筋力:D

知性:D

魔力:C

敏捷:D

能力:伸縮 中級土魔法 分裂 女王の加護


「なあ、女王の加護って……女王ってアルトのことか?」


「うーん?そうなるんですかね?」


「はあ……ステータスオープン。」


種族:クイーンスライム 名前:アルト

体力:B

筋力:C

知性:A

魔力:B

敏捷:C

能力:伸縮 消化 中級水魔法 水属性耐性(中)

中級炎魔法 炎属性耐性(中)

中級土魔法 土属性耐性(中)

中級風魔法 風属性耐性(中)

物理耐性(中)


ダンジョンのランクアップに伴い、ベビースライム達はもちろん、アルトも強化されていた。とは言え、攻撃力が大幅に上昇した訳では無いが、その代わりに守りが堅くなっている。Dランクダンジョンの守護者としては破格のステータスであった。


「ご主人様!私女王様になったのですね!オホホ!」


「調子に乗るな。」


ご機嫌なアルトの変な笑い方が気に食わなかったため、レクスは思わずそこそこ本気で脳天にチョップを繰り出すが全く効いていない様子。それに目を丸くし、物理耐性の凶悪さを実感した。しかし、先程までとは一転、悲しい顔をする女王がいた。


「私が強くなるとご主人様からの愛のムチでは何も感じられなくなってしまうのですね……」


何故それを喜べないのか不思議な主だがそんなことはどうでもよかった。


「なあ、女王の加護って一体どんな能力なんだ?」


アルトが召喚したスライムは例外なくこの能力を有していた。加護というのだから何かが強化される類のものだろうが、理解を深めればそれだけ戦術は組みやすくなる。


「そうですね〜、これは私の側で戦う子達が強化されるみたいです。」


「そうか。なら最深部まで辿り着いたヒトに対しての備えの幅が広がるな。」


女王の加護とアルトのステータスのおかげで最深部の難易度はDランクの枠を既に外れていた。


「次は何日でCに上がれるかな。」

みんなはどのスライムが好き?

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