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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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夢は大きく

「レクス!遅いわよ!約束した時間まであと五分しかないじゃない!」

「おいおい、遅刻してないし五分も余裕を持って着いてるのにその言い草は無いだろ?」


美しく長い金髪を二箇所で結ぶ、所謂ツインテールがチャームポイントのミリア。

レクスに負けず劣らずの人気がある美少女でこの学園の次席だ。


「私が先に着いて、五分も待ってるなんて状況がそもそもおかしいから怒ってるのよ!」


ミリアはレクスに負けず劣らずな自信家だが、思ったことは内に秘めずに容赦なく発言するのが玉に瑕だ。


「そんなことで騒ぎ立てるなんて次席は余程余裕があるみたいだな。首席の俺も見習うべきか。」


「なんなのよ!いつもいつも偉そうに!いいからさっさと行くわよ!」


二人の相性は最悪だがミリアから待ち合わせの誘いなんて珍しかった。だからレクスも応じたのだが、


「それで、召喚前にわざわざどうしたんだ?」


どんな用があるのか何も知らないまま来たレクス。

今後の運命が決まると言っても過言では無いほどダンジョンの魔王にとって召喚獣とは大事なものだ。

その直前に不仲な二人が話す事となると予測がつかなかった。


「アンタはムカつくけどどうせすごい召喚獣を呼び出すだろうから聞いておきたいのよ。ダンジョンを作ってその対象に設定するのはどの程度のランクなのか」


魔王の采配と召喚獣の実力によってそのダンジョンの難易度は大きく変わる。ある魔王は初心者が努力すれば踏破できる程度に、またある魔王は実力者向けの厳しいダンジョンを作る者もいる。入ってから出てくるまで一月かかるほどの迷宮のようなものを作った魔王もいるほど多種多様なものだ。


「俺は勿論、資格を得たらその日に勇者や英雄を退けられるほどの最高のダンジョンを作るつもりさ。」


涼しい顔で言い切るレクスに思わずミリアは目を見開いた。


「本気でそんなことできると思ってるの?勇者や英雄なんて人族の最高到達点みたいな化け物相手に学園を卒業してすぐ勝てるわけないじゃない」


「確かに勝てないかもしれないな。だが、挑んだ者だけが勝ちを拾う権利を得るんだ。そもそも挑戦しないやつは一生勝てないよ。人も魔族もそれは同じさ。」


今のやり取りで歩みが遅れるミリア。しかしレクスはそれを無視して召喚の間の扉へと手をかけた。


「俺もお前も負けず嫌いなんだ。誰にも負けないダンジョンくらい作れるよな?」

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