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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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眷属

「ご主人様のダンジョン楽しみです!」


ご機嫌で洞窟の入口に足を踏み入れようとするアルトだが早速レクスに止められた。


「ちょっと待て。俺達はそこから入る必要は無いぞ。そもそも入口とコアを設置する最深部しか出来てないからな。」


「えっと、でしたらどうやって中に入るのですか?」


「見せてやるから俺に掴まれ。」


レクスの指示に従い、ウキウキしながら自分の腕と彼の腕を組んだ。一瞬不満そうな顔をしたもののすぐに気を取り直してレクスは一言呟いた。


「転移、守護者の間。」


その直後目の前の景色が変わり、いつの間にかダンジョンの最深部に到着していた。


「この方が早いだろ?あと、もう腕を組む必要は無いぞ。」


サッと腕を引き抜かれて名残惜しそうにするアルトだが、ダンジョンの内部に入ってから身体の奥で力が脈打つ感覚を覚えていた。


「ご主人様。ダンジョンに入ってから不思議な感覚がします。こう、なんというか、疼く?みたいな感じがしてとにかく変な感じです。」


「お前はこのダンジョンの守護者だからな。いままではあるとという名のスライムだったわけだが、今はダンジョンを守護するスライムになったから何か能力も増えているはずだ。ステータスオープン。」


種族:スライム 名前:アルト

体力:C

筋力:D

知性:A

魔力:C

敏捷:C

能力:伸縮 消化

中級水魔法 水属性耐性(小)

中級炎魔法 炎属性耐性(小)

中級土魔法 土属性耐性(小)

中級風魔法 風属性耐性(小)

物理耐性(小)

眷属召喚

分裂


「眷属の召喚が可能になったか。これで数は揃えられるな。それにしても分裂なんて見た事も聞いたこともないな。まずは眷属召喚から試してくれ。」


「かしこまりました!出ておいで〜。」


なんとも気の抜けた呼び掛けだがそれに応えるように何も無いはずの地面から小さい普通のスライムが産み出された。


種族:ベビースライム

体力:E

筋力:E

知性:D

魔力:E

敏捷:E

能力:伸縮 物理耐性(小) 分裂


「アルトを数段弱くしたようなスライムが出てきたな。物理耐性を持ってるのは嬉しい誤算だが、また分裂か。こいつに試させてくれ。」


「はい!さあ、あなたの魔王様にやって見せて!」


アルトの言葉に応えるように上下に震え始めた。数秒見守っているとベビースライムの身体が小刻みに震え、微かに膨らんだかと思うと徐々に二つに分かれていった。


「おい、この能力強すぎないか?野生のゴブリンは一匹いたら百匹いると思え、なんて言われてるがこれはそのスライム版だな。」


「私が魔力を込めればもう少し強い子を召喚できそうです!試してもよろしいですか?」


「やってみろ。」


レクスに了承され、アルトがムムムと唸ったかと思えば新たに朱色のスライムが産まれた。


「こいつは色が違うのか。ステータスオープン。」


種族:フレイムベビースライム

体力:D

筋力:E

知性:D

魔力:D

敏捷:E

能力:伸縮 初級炎魔法 分裂


魔法を扱うスライムは存在しない。それがレクスの知る常識だがアルトは例外だった。そして彼女の眷属召喚ではその常識を軽々と超えるように炎の魔法が使えるスライムが誕生してしまったのである。


「な、なあアルト……もしかして他の魔法を使えるベビースライムを召喚できたりするのか?」


「かもしれません。私が使える属性に限られると思いますが。試しにやってみますね!」


そう言うと続けて三匹のベビースライムを召喚した。すると予想通り分裂、水、風、土の属性をそれぞれ使えるベビースライムが召喚された。


「なあアルト。俺はお前を呼び出せて本当によかったよ。」


「な!?ご主人様!?どうしたのですか!そんな優しい言葉をかけてくれるなんてご主人様らしくありません!」


「……今の言葉は撤回する。」


アルトの眷属召喚は破格の能力だ。そして召喚されたスライムたちは分裂ができる。


「このダンジョン、駆け出しのヒトには荷が重すぎるな。」


言葉とは裏腹にレクスの顔には悪い笑みが張り付いていた。

盛り上がってきたんじゃないでしょうか

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