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首席魔王の召喚獣は最弱の種族  作者: 成れの果て
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入口

領主との顔合わせは無事終わり、レクスとアルトはさっそく冒険区に足を向けた。冒険区に近づくにつれて街を歩く人の数が増え、子馬亭や領主館の周りとは活気が違った。武器や防具を扱う店からは鉄を叩く音が聞こえ、食べ物や薬を扱う露店からは道行く人の気を引こうと声を張り上げている。


「ご主人様!たくさんヒトがいます!」


「ダンジョンの周りにはヒトが集まるものだからな。攻略に向かう者に需要がある商品はダンジョンの近くの方が売れる可能性は跳ね上がる。」


レクスの言う通り、普段着を着ている者に紛れて武装している者が紛れている。彼らはダンジョンを攻略するかその帰りなのだろう。


「あちらの特にヒトが沢山集まっている場所は何ですか?」


「あれがダンジョンが娯楽と言われてる理由だ。ちょうどいいし俺達も見に行こうか。」


アルトを伴い、興奮し熱狂しているヒトの渦に近づいて行く。その先には水晶があり、ダンジョンの中を突き進むヒト達の姿が映し出されていた。


「アルトは初めてだよな。俺達もダンジョンを創ったらこうやって中継されるぞ。誰でも見ることが出来るからこそ、ヒトも俺達魔族も無様を晒す訳にはいかないんだ。」


ちょうどヒトが魔物と戦い、勝利を収めた場面らしい。周りのヒト達は歓声を上げていた。


「みんな凄いですね。ここまで熱狂するなんて、なんだか怖いくらいです。」


「それだけダンジョンが最高の娯楽ってことだ。ここは始まりの街とも呼ばれる程初心者が多い。だからこそ挑戦者は初々しいし、観客は応援したくなるってことさ。」


そう。ダンジョンに挑戦する初心者が多い街なのだ。こんなところで燻っているわけにはいかないと心に炎を灯したレクスはヒトの渦からアルトを伴い離れていった。


「ここがよさそうだな。ここを俺達のダンジョンの入口にしよう。」


少し歩いたところにちょうどいい空間を見つけた。民家や出店などが無く、先程とは打って変わってヒトが少なく、寂れた印象を与える。


「こんな目立たないところにするんですか?どうやってヒトを集めるのでしょうか?」


「ダンジョンができればヒトが集まる。なら周りに何も無いほうが新しい需要ができて街に貢献できるだろ?それに誰だって新しいものには興味を惹かれるものだからな。」


他にも秘策はあるが今説明する必要は無いと判断した。それよりダンジョンだ。アルトへの説明もそこそこに入口設置に取り掛かる。


「我、新たな魔王たるレクスが定める。欲望を飲み込み欲望を吐き出す混沌の迷宮を創造せん。」


言葉に魔力を込め、口に出すとレクスの足元に怪しく光る魔法陣が浮かび上がった。魔法陣が大きくなるにつれ地面が隆起し、人が通れるほどの大きさになると大蛇が獲物を飲みこむように洞窟の入口が口を開けた。


「さて、それじゃあ我が家に入ろうか。」

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