牡牛と変態
誤字修正しました
「ようレクス!アルトを見せれば先生の評価も変わりそうだがよかったのか?」
「話を聞く気がないなら仕方ないだろう。地道にやっていくさ。そういえば、イグニの召喚獣はなんだ?」
「おう!昨日の約束だな!だがここで出すと面倒だしステータスだけ見せてやるよ!」
種族:ブラストミノタウロス 名前:無し
体力:S
筋力:S
知性:B
魔力:B
敏捷:C
能力:中級炎魔法 爆発魔法
物理耐性(大) 炎属性耐性(大)
迷宮の悪夢
「はあ!?なんだこのぶっ壊れたステータスは!?もうお前が主人公の物語でも語ってろよ!」
「突然そんなに訳の分からないことを言われてもな!ハッハッハ!」
通常のミノタウロスは魔法が苦手で近接戦しかできない種族だ。しかし、イグニが召喚したブラストミノタウロスは特に攻撃的な魔法を使用することができる。ダンジョンでこれを倒さなければならないヒト側に同情した。
「それじゃ、俺は行くぞ!ダンジョンの構想を練る必要があるからな!」
「あ、ああ。またなイグニ。」
イグニの召喚獣の強さに唖然とするレクス。自らの召喚獣との力の差を改めて認識させられた。だがここで呆けている時間は無い。レクスもどのようなダンジョンにするかアルトと相談するために自室に戻ることにした。
「戻ったぞ。」
「お帰りなさいませ!ご主人様!手が空いて暇でしたのでお部屋の掃除をさせて頂きました!」
満面の笑みでレクスを迎え、部屋の掃除まで済ませるとなるともはやメイドなのでは無いかと錯覚しそうになる。しかも掃除の腕は一流なようで、講義を受ける前と今では別の部屋なのではないかと思わせるほどだ。
「すごいな。この短時間でここまで変わるものか。」
「すべてはご自身のためです。ですが、もしよろしければ一つお願いをしても宜しいでしょうか?」
「ご褒美ってやつか。いいぞ。これだけ綺麗にしてもらえたし言ってみろ。」
「ありがとうございます!それでは私を殴ってください!さあ!今すぐに!!」
唐突なとんでもない発言に目を丸くするレクスに対して、両手を広げていつでも来いと言わんばかりに待ち構えるアルト。
「お前は何を言ってるんだ!?なんでそんな事しなきゃならないんだよ!?」
「何故って、耐性を上げるためですよ〜。それ以外にあるわけないじゃないですか!」
鼻息荒く、目が若干血走りだしており、せっかくの美少女が残念なことになっている。耐性を上げるためというのは嘘ではない。しかし、多分に自らの趣味が含まれているのは間違いない。
「それについてはまた保留だ。まずは俺たちのダンジョンをどうするか決めよう。」
「それでしたら、洞窟型がよろしいかと。私の敏捷は低いので、天井や物陰からの奇襲がこうか的確かと思います。」
真剣に話していることが伝わったのが先ほどまでの変態的な態度は霧散した。この代わり身の速さは賞賛に値する。
「なるほど。具体的な案をありがとう。たしかに洞窟はよさそうだな。さっそくそれをベースに詰めていくぞ。」
「お褒めに預かり光栄でございます。ではご褒美として私を殴ってください!」
「断る!!」




