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異世界268日目 12月24日(火) ③サンタガール集結!


 賑やかなさくら保育園クリスマスパーティも無事……いや無事では無いが終わり、夕食を終えた後、三人でお茶を飲みながらこたつでまったりとしている。


「それにしても和也はどうしていつもああなっちゃう訳!?」


「そうです、園児達は子供なんですよ!? 慎んでもらわないと!」


「す、すみません……」


 いきなり事件が再燃しちゃった……しかし分からない事がある。確かにサラちゃんは酔っ払っていたのは事実であるが、そもそも知らない事は言えない筈だ。それはつまり、プロポーズの事はサラちゃんは知っていた事になる……。


 レイバーさん、知らないって言ってたじゃん! 世界記憶なんでしょ!? 何でも知ってる筈――い、いや待てよ。エルフのプロポーズの仕方を聞いたのは夏休み前だ。それから結構な時間が流れている。その間にサラちゃんが成長して何らかのきっかけで知ってしまったとか。


 そういえばソフィちゃんもおませになってきてるし……。ひょっとして時間が経てば経つほど不利になって行くんじゃないだろうか。女の子の成長、恐るべし……。


 少々難し顔をしながら推論を立てていたのだが、ふと二人の顔を見ると焦った様子が伺えた。どうしたんだろうか、なんか微妙な空気になってるような気がするんですけど。


「あ、あの和也? そ、そんなに落ち込まなくても。気を付けてくれればいいから……」


「も、申し訳ございません! 出過ぎた真似を……私はカズヤ様に使える身でありながらお優しさに甘え過ぎておりました……」


 なんだろう、考え事をしていたら急に二人とも優しくなった? というかレインに関しては誤った方向に進んでいるような気がする。もはやメイドさんとかお付きの人みたいなポジションに居てるようですが、貴女はお姫様ですからね? 


「うう~今日は一段と寒いなあ!!」


『ぶふぉっ!!?』


 三人揃ってお茶を噴いた。いきなりリビングに現れたのはイリアさん。自然に入り込こんで来るのはもはや構わないのだが、問題なのはその恰好。


 この雪が降る極寒のクリスマスイブに超ショートのスカートにへそ出しサンタガールコスなのだ。

ほぼ水着みたいなチューブトップに上着なんてほんの気持ち程度で背中と肩の一部しかカバー出来ていない。

 一切防寒性を考慮していない。というより前を閉めるボタンすらなく、胸ですらしっかり覆えていない。少し下から見えちゃってるし……大変色っぽいのだが、今回ばかりは流石にやり過ぎだと思う。風邪を引くどころから下手したら凍死しますよ?


「な、な、なんて格好してるんですか!?」


「とりあえずイリア様、こたつへ!」


「ああ、すまないな……ああ、これはやっぱり暖かくていいな~」


 イリアさんをお呼びしたのはこれから行うサプライズの為だ。まあ、実際は強制的に参加させろと言われたのだが。しかし本気であの格好でこの寒空の中プレゼントを配るつもりなのだろうか……。


「イリアさんはとりあえず体を温めていて下さい。その間に私達も着替えますので。サンタさんの衣装に」




 自室に戻り、赤の衣装を着こみ、帽子をかぶり、大きな白い袋を背負う。この世界では知られていないが、誰が何と言おうと完璧なサンタクロースだ。

 

 実は園児達のお便り帳には各親御さんに宛にメッセージを入れてある。この更なるサプライズの内容を。


 まだまだクリスマスは終わりませんよ~? やっぱりサンタクロースの存在は永遠に胸に秘めていて欲しい夢である。この世界にはクリスマスの概念は無いのだが、それならば俺が作ってやろうと思う。

 

 園児達に今から夢を届けに行くのだ!




「お待たせしました。しかし、流石はイリアさん。サイズもぴったりですよ」


 再びリビングに戻り、こたつで温もるイリアさんに感想を述べた。俺の衣装はしっかりオーダー通りであり、案外暖かい。この格好なら外に出ても問題無さそうだ。


「ムリだよぉ! こんな格好見せられないよお! 恥ずかしくて死んじゃうよ!」


「しかし、イリア様とカズヤ様がお待ちですので……わ、私も恥ずかしいですが」


 なんか奥の方から聞こえる……まさか、二人のサンタコスって。


 イリアさんがゆっくりとこたつから出て、俺の方を見てにやりと笑い、そのまま声のする方に歩いて行った。マジか、この人。


「ちょっ!? イリアさん!? 引っ張らないで! 見、見えちゃう! 見えちゃうから! やだ! 恥ずかしいってばぁ!」


「何をごちゃごちゃ言ってんだ、ほら、さっさと行きな!」


 三人の美女がリビングの入り口に現れた。どうやらさくら保育園、いや俺宛にサンタさんからクリスマスプレゼントが今しがた届いたようである。


「イ、イリア様、この格好はちょっと刺激的過ぎはではないでしょうか……む、胸が見えてしまいそうですぅ、パ、パンツも……」


 パツパツに膨らんだトップスからはこぼれ落ちんばかりの胸と寄せられた谷間が見えてはいけないギリギリまで露出されている。しかもスカートが短い。レインは手で押さえているがあれは普通に歩くだけで見えてしまいそうだ。

 ふっくらした脚が丸見えなので……より色気増すな……太っているという訳ではないのだが。


「うぅ、イリアさんと同じ格好をするなんて……恥ずかし過ぎるよぉ……」


 レインとは対照的に谷間は無く綺麗に収まっており僅かな膨らみがあるのみだ。だが、それはそれで刺激されるものがある。また同じくミニスカで振り返った拍子でもパンツが見えてしまうだろ。にしても脚が細くて綺麗だ……。


「どういう意味だい? まるであたしが恥ずかしい格好しているみたいじゃないか」


 してます。レインと同じく谷間は全開だし、言いたく無いですが実はさっきからパンツ見えてますから。


 なにやら三人で言い合っているようであるが、俺はとっても幸せです。サンタさん、こんなおっさんにまで最高のクリスマスプレゼントをありがとうございます! どのサンタガールさんも魅力が溢れ過ぎている。


「あ、あの、皆さんとってもお美しいですよ」


 その一言に三人が一斉により一層騒ぎ出し始め、言葉が合わさり、一体誰が何を言っているのか聞き取れない状況になってしまった。


 まあ、三人とも独り言みたいなので構わないとは思うが。しかし自ら提案した案件とはいえ、まさか女性陣の衣装がこんなにセクシーになってしまうとは思いもよらなかった。

 これって、確実に自分の首を絞めちゃってるよなあ……。はたしてこんな目のやり場に困るような状況でサンタクロースの仕事が出来るのだろうか。


 イリアさんに頼んだ以上、ある程度の露出はしてくるとは思ったのだが、流石に冬だし防寒も考えてくるだろうとタカをくくっていたのだが……完全に真夏の衣装ときたもんだ。


「で、でもこんな格好じゃ寒くて外に出れないよ!」


「そ、そうですね。流石に私もこれでは耐えられる自信が……」


「そうだな……確かに寒かったな……」


 イリアさん……露出を最優先に考えるのやめません? 


 結局、普段着の上からサンタコスを着用するということで話は落ちついた。心の奥底で少し残念がっている俺がいたが、これが正解である。そうでなければ今から行うサプライズが成り立たなくなってしまう。それに先程のスリーショットは心に深く焼き付けたし何も問題は無い!


 ありがとう! サンタさん! 最高のプレゼントでした!


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