第10話 騎士団とパーティーのドヤ顔
王都カルタルタスでの生活は、レヴァリス家の豪邸を拠点に、ますます派手になってきた。
黄金の首輪を首にキラキラさせ、俺、カウル、別名「ピニャ」は、エルちゃんの肩でドヤ顔。
サラリーマン時代、こんなゴージャスなアクセサリーなかったぜ!
エルちゃんの金髪ツインテールは、王都の陽光でキラキラ。
アレナはクールに剣を磨きつつ、時々、悲しげな目で遠くを見る。
おい、アレナ、過去の話、そろそろ吐けよ!
そんな中、レヴァリス家の執事がまたドレッシーな服で現れ、言った。
「アレナ様、エルミン様、カウル様、白狼組の訓練場へご招待です」
「ピニャ!?(騎士団!? 俺、戦闘力ほぼゼロだぞ!)」
エルちゃんが目をキラキラさせて跳びはねた。
「カウル、白狼組だよ! アレナお姉さんの仲間! ピニャ、スター見せるよ!」
「ピニャ!(スターより、ケーキ食いたい!)」
アレナがニヤリと笑い、剣を手に持った。
「ピニャ、訓練場は遊びじゃない。だが、お前の炎、試してみるか?」
炎!? 俺、キラキラショー専門なのに!
内心ビビりつつ、俺たちは白狼組の訓練場へ向かった。
サラリーマン時代、こんな体育会系イベントなかったぞ!
◇
白狼組の訓練場は、王都の外れにある広大な広場だ。
石壁に囲まれ、的や木の人形がズラリ。
鎧の騎士たちが剣や槍でガンガン訓練してる。
マジでファンタジー軍団! 隊長っぽい筋肉ムキムキの騎士が、アレナに敬礼した。
「アレナ隊長、帰還を歓迎する! こいつらが噂のエルミンとピニャか?」
「ピニャ!(隊長!? アレナ、お前そんな大物!?)」
エルちゃんが無邪気に手を振った。
「こんにちは! カウル、ピニャのショーやるよ!」
おい、いきなりショー!?
騎士たちが興味津々に集まる中、俺は覚悟を決めた。
ピニャ魂、燃やすぜ!
「ピニャ!」
翼をバタバタさせて宙に浮き、ピョンピョン跳び回る。
キラキラ鱗と黄金の首輪が光を反射し、まるで動くシャンデリア。
騎士たちが「ほう!」「なんじゃ、あの動き!」とざわつく。
調子に乗った俺は、星見の森で覚えた炎をボフッと吐いた。
くらえ、ピニャファイア!
小さな火の玉が木の的に命中し、焦げ跡を残す。
「ピニャ!(俺、すげえ!)」
騎士たちが拍手喝采。隊長が笑いながら叫んだ。
「すげえぞ、ピニャ! 運動神経も炎も本物だ!」
エルちゃんが拳を振り上げ、応援。
「カウル、めっちゃカッコいい! スターだよ!」
アレナがクールに腕組み、ニヤリ。
「ピニャ、意外とやるな。だが、調子乗んなよ」
調子乗ってるのはお前もだろ!
内心ドヤ顔。
サラリーマン時代、表計算しか動かせなかったのに、俺、こんなアクティブキャラ!?
◇
訓練の後、事件が起きた。
王都の市場近くで、ボヤ騒ぎだ。
煙がモクモク上がり、商人たちが「火事だ!」と叫んでる。
おい、マジか!?
アレナが剣を握り、隊長に報告。
「白狼組、消化に向かう。ピニャ、役に立てよ」
「ピニャ!?(俺!? 消防士じゃねえ!)」
エルちゃんが目を輝かせ、俺を高く持ち上げた。
「カウル! 飛んで! 騎士団を火元に導いて!」
飛ぶ!?
俺、ショー用の低空飛行しかできねえぞ!
だが、彼女のキラキラした瞳に押され、俺は気合を入れた。
ピニャ魂、フル回転!
「ピニャ!」
翼をバタバタ、できるだけ高く飛ぶ。
うお、風キツい!
黄金の首輪がキラキラ光り、俺は市場の煙を見下ろした。
屋台の油が燃えてるらしい。
あそこだ! 俺はピニャ鳴きで騎士団を誘導。
「ピニャ!(こっちだ、急げ!)」
白狼組が水バケツと魔法の水球で突進。
炎がシューっと消え、市場は救われた。
騎士たちが俺を囲み、隊長がドヤ顔で肩を叩いた。
おい、ドラゴンに肩叩きすんな!
「ピニャ、お手柄だ! あの飛行、目立って助かったぞ!」
「ピニャ!(目立つのは鱗のせいだろ!)」
エルちゃんが抱きついてきた。
「カウル、ヒーロー! ピニャ、めっちゃカッコいい!」
ヒーロー!? 俺、ただ飛んだだけ! だが、騎士たちの「ピニャ! ピニャ!」コールに、俺のピニャ魂がうっかり燃えた。
サラリーマン時代、こんなチヤホヤなかったぜ!
◇
その夜、レヴァリス家主催の貴族パーティーに招待された。
豪華なホール、シャンデリア、テーブルにはケーキや果物が山盛り。
マジでセレブ! エルちゃんはケーキに突進、口の周りにクリームつけてニコニコ。
おい、8歳の食欲、半端ねえ!
俺は黄金の首輪をキラキラさせ、貴族の令嬢たちに囲まれた。
お、お前ら、近すぎ!
ドレスの女たちが「ピニャ、かわいい!」「首輪、素敵!」とチヤホヤ。
俺は調子に乗ってピニャハートを披露。
「ピニャ!(どうだ、俺のスターっぷり!)」
令嬢たちが「キャー!」と大騒ぎ。
モテ期キター!
だが、アレナがクールに近づき、苦笑。
「ピニャ、調子乗んな。首輪で目立ってるだけだぞ」
「ピニャ!(ディスんな! 俺の実力だろ!)」
エルちゃんがケーキを頬張りながら叫んだ。
「カウル、スター! アレナお姉さんも一緒に輝こう!」
アレナがクスッと笑い、ケーキを一口。おい、剣士が甘党!?
彼女の目が一瞬曇る。
また過去の傷かよ!
パーティーの喧騒の中、俺は思う。
白狼組、火事、貴族パーティー……俺のピニャ魂、次は何だ!?




