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第17話父と母

去年の11月で24歳になりましたので

24歳、なろう作家です

弟は戦いが終わり安心したのか体の力が抜け、倒れ込んだ

菊に切られた傷は刀で出来る傷とは違い本来の姿である両手剣で肉を潰したそんな傷になっていて


とても目も当てられない姿に美心が来るのを菊が止め

「マスター、こいつが死んだら絶対に許さないですますよ!」


菊に怒られ弟の瀕死な状態を見て「分かってるよ僕が悪かった事ぐらい、だからコレを君にあげるよ」

防衛がポケットからピンク色に輝く小さな石を5個取り出すと弟の体の上にかざし


握ると簡単に砕け散った

「本当はクエストがクリア出来ない僕には入手しようがない訳だから僕の命半分あげたと

思って許して欲しいのだけど」


砕けた石の粉は弟の傷口を一瞬で治しただけではなく

戦闘で受けた傷や体力さえ回復させた、菊は「美心ちゃんこっち来ていいですますよ」



菊の言葉に安心した美心が弟の横に座り傷口があった場所を撫でる

「オニいチゃンしななイ?」「えっと・・・うん、大丈夫だよそれよりその・・・」



美心に撫でられるのがどうにも恥ずかしい上に言いづらくて

その気持ちを察してくれたのか菊が「美心ちゃんそいつはマスターとお話しがあるから」

菊が手招きし美心がやっと離れてくれた。





立ち上がり傷口を自分で触ってみたが痕は一切なく「どうして気になるのかい?」

弟が何をしたのか聞いてみると「ソーシャルゲームとかでよくあるだろ課金や不具合での石さ」



弟自身も多少ソーシャルゲームをプレイした事があり「ガチャを引いたりに使うアレですよね」

「そうだね、だけどゲームによっては死んだりやクエストを失敗などをやり直すのに使うだろ」



防衛の言葉に兄が弟にだけ聞こえるように「俺らのゲームにも薬で復活とかあったが持ってるか?」

兄の言う薬を持っているか、いつもの皮袋の中に手を入れてみるが全然それらしいのはなく



「君も似たような物を持ってるのかな、いや持ってたが正しいのかな」防衛が知ってるようで

ゲーム内で破格な能力や効果を持つ物は大抵没収されクエストをクリアやレベルを上げるなどして

いつか手に入る物らしい、そうでないとゲームの内容によっては勝負にならないからだ。










先程まで座っていた席に戻り、座る前に「菊さんじゃあこれを」弟が持っている刀を菊へ預ける

「お前は面倒なくらいに律儀ですますねー、マスター」菊の呼びかけに


「分かってる君の事を疑ってしまい悪かったその刀は持っていてくれていいよ」

菊が刀を弟に返し「マスターは普段チキン野郎なのであんな事は絶対しないんですます」


深く頭を下げ「菊はお前を殺す気で攻撃してしまったから」

菊が機械で命令されていたのだから謝る必要はないと弟は思って


「俺は菊さんが助けてくれたからあの場をどうにかできた訳だし、それに防衛さんに色々な事を教えて

頂いてそれはこの先役立つと思う、だから菊さんには感謝してるぐらいだ」



謝る菊の姿や心配する美心を見て弟は少しだけ勇気が出たのか

「だからこれからもよろしくお願いします」手を差し出す「これからもですます?」


「はい」菊も手を出し握手をして「ユルシてもラえたネ、ヨカったね」

防衛が待っているので席に座り「まだ君に話していない事を話すが責任転嫁している訳じゃないからね」


「君は僕に何故引き籠っているか質問したら戦闘向きじゃないからと言ったね」「はい」

「その考えがもうプレイヤーの思考になっているんだよ」防衛の言いたい意味が分からず

防衛は弟がこの世界に来た時からの事を兄の部分を省き聞いて




プレイヤーの能力で一番に恐ろしい部分を説明してくれた

この世界で普通に戦闘が出来るのはそれは肉体が強靭で能力や装備もあるが、だけどそれだけでは足りない

殺される死にたくないと思う恐怖心は欠落し、人を傷つける殺したいという闘争本能だけを増加させる




「君は急にナイフを渡され、目の前に殺さないといけない人間がいたら殺せるのかい?」

「そんな事は!」「じゃあ何故プレイヤーだからと言っても同じ人間を君は殴り殺せたんだい」


弟や体から聞いていた兄は混乱したが思い返すと普通じゃない事だらけだった

異世界について日の浅い自分達がモンスターを倒したり魔法を使って大勢のエルフと戦う


そして今だって死ぬかもしれない攻撃を逃げずに受け止める精神力

全てが普段の自分なら出来るとは思えなかった。






「普通なら防衛さんのようにするのかも知れませんね」「そうだね、分かってもらえて助かるよ」

立ち上がり「君の連れは長話に疲れて寝てしまったみたいだね」美心が菊に膝枕をしてもらい寝ている

その美心の頭を撫でた防衛がこちらに振り向き




「僕が出来るのはねユニット、菊の様な人型や動物型など機械を作成操れる程度なんだ」

防衛が来た時のアマテラス連邦は食糧問題を抱えていたそうで土地柄のせいで雨があまり降らず

農産物不足が酷かった、それを武人の国として有名だったアマテラス連邦はどうにか



傭兵や警護などを生業として他国の援助を受けて暮らしていたが

それでも問題の先延ばしにしか過ぎない事を聞きつけた防衛は自分にならゲーム内にあった施設を作り

助ける事が出来れば恩を売りアマテラス連邦に守ってもらえるのではと思いやって来たようで


今では農業だけではなく生活の中にも防衛のユニット達は活躍しており、それに伴いユニットを人々は

無償で働いてくれると防衛の作る機械は感謝されとても信頼されていた



そのおかげでアマテラス連邦では英雄の様に扱われ防衛から国を救った代わりに自分の

情報は全て秘匿し自分を襲う者から守って欲しいと黒川家から国民全員までもが約束をした





「僕はね君と違い分かっていたんだよ、ここまで隠れていたし気を付けていたつもりだった!」

防衛は頭を掻きむしり、とても悔しそうに「つもりだけだったんだよ結局は闘争本能に飲まれてしまった」



手で顔を押さえて深呼吸をして気持ちを落ち着けると

「きっと僕に人を殺させたいんだよ・・・だから君達の協力できる事はあまりなくてね」

「殺させたいって俺や防衛さんをこの世界に連れて来た者がって事ですか?」


「実際見た訳じゃないけど他のプレイヤー達は誰かが僕らをこちら側に引き込んだと言ってるよ」

話しの終わりを告げるかのようにアラームが部屋に鳴り響き、人型ユニットが1体防衛に報告をしに来た

「そろそろお別れのようだ、君達の目的の子が動き出したようだよ」

















黒川家とその周辺の民家は完全に黒川家の親族や配下の黒川軍の者しか住んでいない

一般人や国外から来た者は黒川家にたどり着く前に追い出されるが今日だけは特別のようで

「今日だけは特別である全ての民よ、国外からの旅人よ、私達を祝う事を許可する」




綾を連れて行った隊長と綾が黒川家の大きな庭で結婚式を執り行っていた

豪華な食事や芸をする者や三味線のようなものを弾く者がいてそれはとても賑やかで楽しそうな感じだが

綾だけはまったく逆であった「申し訳ございません、綾様お料理が口に合いませんでしたでしょうか?」



綾が運ばれる豪華な食事に一切手を付けず暗い雰囲気だったので料理長が直接やって来た

その表情は職だけではなく大切な場なだけに失敗が自らの命がかかっていると言わんばかりの表情だ

「何か、あぁ・・えっと・・・そうだ!綾様が幼少からお好きでした、大福をお作り致します」





綾が生まれる前からずっと黒川家の台所を任されてきた料理長すら黒川家の意に添わぬ者は

即刻打ち首にされてしまうのが常識であり綾の、黒川家の代々ある日常であっただからこそ綾は

「料理長さん」「はい!」綾は彼の顔を一度見てから箸で美味しそうな焼き魚を食べ



「とても美味しい、これからも私達の事お願いしますね」「この様な私に身に余るお言葉でございます」

料理長は深く頭を下げ、そそくさと台所に帰って行った。









「綾様はやはりお優しい、そんな貴女だからこそ皆もこれ程祝ってくれるのです」

綾にとってその様には見えないし、自分が優しいから?全然違うこの家が狂っているだけだ



綾が常に人に優しくするのはそうしなければ周りの人間はすぐに無礼を働いたと殺される

祝ってくれるのだって単純な話そうしなければ自分達が殺される



黒川家の綾はいつも考え、どう行動すれば人が死なずに生きて行けるのかそればかりの人生だった

「そうですね、私が優しいから隊長さんも腰の刀に手を添えていたのでしょうか?」

今は手を添えていないが料理長と綾の話し合い次第ではきっとこの味は二度と食べる事はなくなっていた


「さすがでございます気づいていたのですか、なればこそあの者は綾様のお言葉で救われたのですよ」

綾は彼の言っている意味が分からない自分達がここまでの圧政をしなければいいだけの事であるが


それは綾が決められる事ではなくそれを決めているのは綾達を縁側から見守っている

黒川家現当主である綾の父とその妻だけなのだから「綾、こちらに来なさい」



父が口を開くとその場の者は一瞬で誰もが口を閉ざす「はい、お父様」父に呼ばれ両親に綾の姿を

近くで見せた「まぁ・・・・素敵ねぇ、綾あなたの白無垢姿を最後に見れて良かったわ」


「おい、そんな事を言うべきではないぞ」父にとって母は唯一の信頼できる妻であるその妻が今は病で

余命もわずか、叶えてやれる事はなんでもするだろう例え娘の意思がどうであれ





「すみません、でも私はもう思い残す事はないわ綾ありがとう」

「お母様その様な悲しい事は言わないでください、これからもずっと長生きして下さい」


普通の親子ならそう思うのは当然けれど綾は本当に自分の心からの言葉なのだろうか

そう思わないといけないだから出てくる言葉なのではないかこの家ではそんな事も分からなくなる





「綾様もこう仰っておりますゆえ、私達二人とこのアマテラス連邦の行く末をどうかその目でこれからも

御覧下されますようお願い致します」隊長が一礼すると父は「もう良いぞ、下がりなさい」

「はい」隊長が返事をして二人が庭の席に戻ると結婚式が再開する。
















防衛の工場から伸び出ている望遠鏡の様な物で菊達と一緒に確認した

「どうしますです?」「かっこよくその結婚待った!、てな具合に行ってみるかい?」

「それは綾さんに迷惑になってしまうし、終わるまでは待てないと思うんです」



「ん?どうしてだい」「綾さんの結婚に反対な奴がいるもので」「そうなのかい」

兄がいてそいつが待ってると言ってしまうとバレかねないので言えなかったが

「それなら任せてくれないかな、都合がいい事に誰でも入っていいそうだしね」



「分かりましたではお願いします」一礼すると美心を抱え急ぎ出て行った

「彼はまだ人間でいられそうだね」「何言ってますです?」「いや、菊彼の手助けをしてやってくれ」

菊が防衛に見せた事のない嬉しそうな笑顔で「それなら任せろですます」



菊が付いて来てない事に気づいた弟が探しているのを見て

「今行くから待ってろですます」「いってらっしゃい」「です!」

走り去っていく菊とそれに付いて行く弟の姿それを見ていると何故だか胸が少しざわつくのを感じる


「冒険かぁ、チキン野郎な僕には無理だけど・・・いいなー」

独り言をつぶやき工場の地下にメインルームのコンピューターを動かしだした。













「いいですますか?こういうのは堂々と当たり前な感じに行けば大抵疑われないですます」

弟達は黒川家の物陰で話していた「キくちゃン、キンチョうしテキたよ」「同じく・・・」

「仕方ないですます、菊がなんとかするから付いて来るんですますよ」


菊を先頭に二人も付いて行く

門の前には荷物を確認と危険物の預かりをする場所を簡易的に設けられており、男女2人が待機している

「あなた達、止まりなさい」「はいですます」「身体検査をさせてもらうわね」



女性が菊と美心の事を男性が弟の方をボディチェックして最後に「君の刀はこちらで預かるぞ」

「はい」「では一応名前を教えてくれるかしら」美心が緊張して喋れなさそうなので


「この子は美心ちゃんですます」「可愛いお名前ね」隊長はとても怖い人だったが他の人はそうでもない

ようで安心した弟が「えっと・・・自分はナイト丸でいいのかな」「は?」


まだ名前を言い慣れていないせいか、つい変な答え方をしてしまい「いいのかなとは何かしら?」

質問していた女性の目が変わり「答えてもらえるかしら」「あっ・・いやその」

あからさまな挙動不審な姿を見かねて「こいつは最近作られたオリジナルユニットなんですますよ」



菊がフォローしてくれて女性が信じたらしく「男性型を作られるなんて珍しいわね」と門を通してくれた

門から結婚式をやっている場所までは道場や庭園に茶室があり「でっけー家ですますねー」

「コこがオネぇちゃンのオウち・・・スゴいね」「看板が立ってる」


看板は日本語で「ここからまっすぐ行き茶室を右手側にお進み下さい。」と書いてあった

「ここは日本語と同じなんだね、これなら読めるよ」「連邦文字ですますよ?」



名前は変わっているが日本語だったがそれに構っている暇はなく看板の書いてある通りに進みながら

先は少し遠いので気になっていた事を聞こうと「菊さん、さっきのオリジナルユニットって何ですか?」



「菊や椿みたいに量産型じゃない奴ですますよ、そりゃもう強いですますよ!」

「強弱だけなんですね」「もう一個あんまり言いたくはないのですますがね」





菊がオリジナルユニットについて教えてくれる所だったが

「お客人で菊殿が来て頂けるとは、防衛殿も綾の結婚を祝って下さっているのだな」

「どうもですます」話の続きをしたかったが「あ・・・えっとご結婚おめでとうございます」




汗を手ぬぐいで拭きながら出て来た男性は道着を着ており綾と同じ髪の色に首や手首にチラチラと

古傷なのか見えて如何にもヤクザの様な見た目だが言動から察して父親か親族なのだろうと

お祝いの言葉を言ってしまった。







「ふむ、菊殿この方は?」先程ユニットだと言ってしまった手前「菊と同じユニットですます」

「ほう・・・防衛殿の絡繰りで男とは長く見てきた私も初めてだな、綾の父黒川家当主黒川刀慈だ」

刀慈は手を出し握手を求めてくる



手には戦場や修練で鍛え抜かれた勲章と言えるほどゴツゴツしている

「えっと・・ナイト丸です、よろしくお願いします」手を握り軽くお辞儀をした途端に

「やはり気になるな!」刀慈は手を離すどころかそのまま道場に引っ張り込み



「えぇー」驚く弟など気にも留めずに広い道場の中央に連れてこられ

「すまん、貴殿の様な強者を見てしまうとな」上の道着を脱ぐとその上半身は綾ぐらいの娘がいる

父親とは思えぬ程に屈強に見えた「どうした君も準備したまえ」



「刀慈は強そうな奴を見たら戦えるまで付いて来ますです、からさっさとヤレですます」

一切止める気のない菊は心配する美心を膝の上に乗せて道場の端で観戦している。






断る事も出来そうにないので「この木刀を借りてもいいですか?」「好きな物を使ってくれて構わんぞ」

やる気になった弟を見てまるで玩具を貰う子供の様に喜ぶ刀慈「では菊殿頼む!」



「えーっと両者合意の元であるならば刀を構えよですます」言われるまま木刀を構えた

「では・・・開始ですます」菊の言葉が聞こえたと同時くらいにバキッっと折れる音がした



「え・・・」弟が持っていた木刀は真っ二つに折れ振り下ろしたであろう刀慈が木刀で突き上げる

その勢いは腹を強く押し込み道場の壁まで弟を飛ばした


「どうした?魔法でも何でも使っても良いぞ、その方が盛り上がる!」

今までプレイヤーとの戦闘でこの世界の人間がここまで強い事を知らなかった弟は


「すみません、自分のナイト丸ならもっと、いえ刀慈さんより強いはずなんです」刀慈の一撃を食らい

目が覚めたようにもう一度新しい木刀を構えた


「最高だナイト丸殿、私の一撃を食らい諦めどころか熱くなる者などそうはいない」

刀慈の木刀を握る力が強まり弟も木刀を構え初めと同じ状態になる





刀慈が一歩前へ出た瞬間に姿が消え今度は脇腹に木刀が叩き込まれるが「ぬ!」

弟が持っていた木刀を捨て全力で刀慈の木刀を受け止めていた「すみません、ステは防御振りなんですよ」

逃がさないために両手で刀慈の両腕を掴み持ち上げる「お言葉に甘えて、ここ全部使わせてもらいます」



刀慈をまるで物の様に振り回し地面や壁に叩きつけ続ける「この程度、まだ諦めぬぞ!!」

叩きつける瞬間持ち上げるのを利用し両足を弟の首に巻き付け首を絞め始めるが



そのまま構わず刀慈ごと何度も何度も菊がさすがに見せれないと美心の目を隠してしまう程に

壁へ体当たりし続けた、何度目だったか分からない程時間が過ぎた頃バタンっと首に乗っていた

刀慈が落ちて「私の負けだ、これ以上は娘の晴れ舞台で葬式をする事になりそうだぞ」



満足したように頭からおびただしい血を流しながらも笑っている

「おーい、刀慈しっかりするですます頭おかしくなったですますかー?」菊がいつもの様に

刀慈を蹴りながら呼ぶ「おかしくもなるぞ、この私を素手で倒す者が現れたのだ」


倒したとは言うが全然元気に見えるがやはり血の量が凄いので刀慈の持っていた手ぬぐいで頭を縛り

抱きかかえて「すみません、どこか傷を手当できる場所はありますか?」



「本当に君は絡繰りか?」「えっ・・・それは後にして先に手当出来る場所を」

菊は何度かここに来た事があるようで医療室へ案内してもらい、黒川家専属の医者がいて

刀慈を畳の上へ寝かせると刀慈の顔を見るや腰を抜かし「当主様!!」



「傷口に響くから叫ぶでない」「すみません、今すぐ治療致しますのですみません」

手元が震えおぼつかない医者を見ていて「もう!菊にやらせるですます」「すみません」

菊が手慣れた感じに頭の傷口を縫い二度最後にペチペチと叩き「いい加減父親らしくできんのですますか」



刀慈が「私は戦いでしか死ぬ気はない!!」と豪快に笑う見た目は怖そうだけど

話せば分かってくれる気がした弟が「あの刀慈さんにお聞きしたい事がありまして」





弟がアバターを外し元の鎧の姿に戻る「何考えてるんですますか!?」

「それがナイト丸殿の本当の姿と言う訳か」横の医者は急に見た目が変わり驚くが刀慈は見透かしていた

かのように一切動じずにいた「すみません、この姿だと目立ちそうでしたので」




全然気にしていない刀慈は座り「隠すのをやめる程に真剣な話なのだろう、聞かせてもらおう」

弟は自分達が綾と出会い短い間だったけれど一緒に旅して戦い仲間だった事を話した

「そうか、綾が外での事を話したがらないのは君達を隠しているのか」





「それで私にどうしろと言うのだね」「結婚は綾さんの意思で決めた事なんですか」

「元々決まっていた事だ、妻がもうすぐ病で死ぬのでな綾には悪いとは思っているが綾自身も

黒川家の者としての役目を理解しているはずだ」



「すみません他人の俺が言うべきか分かりませんがそれは綾さん自身に聞いてあげたのですか」

弟の質問に少し動揺した様に「綾は優しい子だ理解してくれている」話している途中だったが

外からの爆発音に驚き皆で庭に出てみると






茶室の方から煙が上がり「皆さん、こちらに焦らず付いて来てください」隊長や隊員が

客人を避難させていた「これはどうしたんだ」隊長を呼び止め刀慈が問い詰める



「自分がいたにも関わらず申し訳ございません」隊長が頭を下げ謝るがその胸倉を掴み

「私は何があったか聞いているだ、答えろ」「申し訳ありません」とまた謝り説明してくれた



隊長が席を立ち客人との会話中に鳥の様な物が飛び去ったそうで「鳥だと」

「はい、見たものが申しておりました」「くそ、火を消すぞ井戸にから茶室に隊を並べろ」


即答して隊長が手の空いている隊員を集め始める

菊が「たぶん、馬鹿マスターの仕業ですます」と弟と美心にだけこっそり教えた



「だけど、式を滅茶苦茶にしてくれなんて」「マスターは何事も加減を知らないですますよ」

「オねぇちャんダいじょウぶかナ・・・」美心が心配する顔を見て



美心が見たと言う綾に似た人が殺されると言ってた事を思い出す

「美心ちゃん、綾さんに似た人はどこに居たか分かる?」「えっトねオオきイけんガあルおへヤ」

「菊さんどこか大きい剣か武器がある部屋はありますか?」菊が弟の言いたい事を分かったようで



「こっちですます」と走り出す

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