大丈夫か?ここの兵士?
お日様が真上からちょっと過ぎたあたりで、町の門が見えてきた。なにやら城壁の上に兵士がたくさんいて、身ぶり手振りに何か叫んでる?【マップ】や【気配感知】【魔力感知】には何の反応もない。まぁ気にせずに門に向かおう。
「オーイ!何をのんびり歩いてるんだ!早くこっちに来い! 」
「お前一人かー!他に誰かいるのかー?」
「今このあたりはグラスウルフの大群がいて危険なんだ!門は開けられない!」
「ロープを垂らすから登って来てくれ!急げー!」
グラスウルフの大群?どっかで聞いたような話だな?まぁいいか、説明は上でしよう。それにしても誰一人怪しいヤツ発言がないなんて大丈夫か?ここの門番?
「分かったー!これからそっちに向かう!仲間はいない、俺一人だー!」
門の脇からロープを垂れてくる。俺はそれに掴まり城壁をよじ登っていく。前世界の俺ならまずムリだな、重くて上がらねーわ。向こう側からも引き上げてくれたので10メートル位の壁はすぐに上ることができた。
「ありがとう、助かったよ。俺はカラクモだ、よろしく。」
「オレはこの湖の町【スイール】北門の警備をやっている【セイ】だ。」と手を出してきたので握り返した。(握手でいいんだよな?)
「ここへ来るのは初めてなんだが、何かあったのか?」
「そうだよ!?お前よく無事だったな!?グラスウルフの大群いただろう?」(よく無事たったなコイツ!?運が良かったのか?)
(下手に嘘つくと後々面倒だな、ここは正直に答えとくか)
「あぁ、何か50匹位の群れがいたな?襲われたから返り討ちにしたけど。それがどうかしたか?」
「は?・・・返り討ち?・・・一人で?」(何言ってんだコイツ?頭大丈夫か?)
「あぁ、他に誰も居ないだろ?俺は今ここに一人しかいないよな?」とまわりの奴等に話しかけ、「それとも、お前には誰か見えてるのか?」と言って一歩引いてみる。(コイツ、人を頭おかしいヤツかと思ってやがる。ちょっとからかってやるか。)
オレがそういうとまわりにいた他の兵士もそいつからちょっと距離をとった。ノリの良い奴等だな(笑)
「へっ?いやいやいや!?見えてねーし!?頭おかしくねーし!?おい!お前らまでなんで離れてんだよ!?」
「いや~、前々からボーッとどっか見てることあったし実は・・とか。」(普段仕事サボってる罰ですね)
「そうそう、たまに仕事中どっか居なくなることもありましたよね?野菜を山のように抱えて帰ってきたこともありました。」(こんなこともあったね~)
「あ~あったな~そんな事。でも、そんときは農場の婆さんの荷物運ぶの手伝ってたって?」(コイツら遊びやがって、フォローしといてやるか)
「そうだよ!別に盗んできた訳じゃねーよ!?」()
「いや~、冗談のつもりだったんだけど・・そこまで必死だと逆に怪しい?他にも何かあんの?」(さらに一押し)
「えっ、まさか・・・」(他って・・・)
「そんな事・・・」(でも、そういえば・・・)
「・・・セイ、ちょっとむこうで話をしようか。」(・・・これ以上はここではあれか。)
「いや!待て!なんでそうなる!?」(何かマジっぽくなってる!?)
「「「話はむこうで聴くから。」」」(いいから来い!)
「マジで!?ちょっと待って!?話を聞いて!?」(なんでこんなことになった!?)
「あ~盛り上がってるところ悪いんだが、冒険者ギルドってどっちだ?」(マジでこのノリで行くのか?)
「うん?それなら大通りを歩いていけば町の中央にある赤い屋根の建物がそうだ。」(うん?ギルドカードを確認してないけどまぁいいか。行くって言ってんだから。)
「そっか、ありがとう助かったよ。じゃーな!」
・・・いいのかこれで?普通俺に対してもっと「どこから来た?」「この町へ来た目的は?」「入町料に~徴収する。」とかないといけなかったんじゃないか?煽っといてなんだが、大丈夫かこの町の警備兵は?何にも言われないならやましいことはないし堂々としとくか。
その後も
「すいませ~ん。上でギルドの行き方聞いて大通りに出ようと思うんですけど、ここから出るにはどっち行けばいいのか聞き忘れちゃって。」
「あ?その説明したヤツはどこ行ったんだ?」(なんだコイツ?怪しいな?なんでこんなとこで一人うろついてんだ?)
「それがよく分かんないんですけど、まわりの人がセイって人を連れてどっか行っちゃって。ハハハッ(苦笑い)」(スゲー睨まれてる。)
「あいつか・・・すまなかったな、出口まで案内しよう。」(何やってんだあいつらは。)
というような感じで、行く先々でそのセイってヤツの名前をだすと皆呆れるように優しくしてくれた。アイツって何者?実はスゴい偉いヤツだったりして?
まぁ、何はともあれ無事に入ることも出来たし、ギルドに入って身分証明書を作ってしまおうか。




