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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移八日目っ! ~ オーク集団討伐に出発っ!

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69.あらイヤダ、口説き文句ですか? お上手ですわね

新章開幕。

 翌朝、みんなに見送られて、ギルド主催のオーク集団討伐に向かう。

 今日も、例によって革ジャンボスが、花束を持ってお見送りに来ていた。

  アンタもマメだねえとからかったら、女を口説き落とすには、マメさが第一なんだと力説してきた。

 そういうこと、本人の前で言う?

 すると「言わなきゃ、伝わらないからな」って、威張ってきた。

 そういうのを「デリカシーのないアホさ加減」って言うんだよ?

 もしかして、そういうのがカッコイイとか、思ってんの?

 思ってる、らしい。

 アンタとお付き合いなんて、無いよ? 絶対に無いよ? と言うと。

 そういう身持ちの固い女を口説き落とすのが、男の甲斐性なんだと、のたまう。

 はぁ、あーいえばこーいう。アンタ、弱っちいけど、しぶといねぇ。

 ま、留守の事は任せて欲しいと言われると、あたしもちょっと、弱い。

 いないよりは、マシか、と返事だけしておいた。


     ~ ・ ~


挿絵(By みてみん)


 冒険者ギルドの噴水広場に行くと、すでに結構な人数が集まっていた。

 例によって、野良聖女ズの姿もあった。

 法服が派手だから、どうしても目立つんだよね。

 ウチの聖女様も含めると、ホントに華やか。

「ミヨ、おはよーですわ!」

「ミヨも参加するのね? 私も参加だけど」

「お互い野良同士、がんばるなのー」

「ミヨはもう野良じゃなくなったんですわー」

「あらイヤだ、もうお仲間じゃないんだけどー」

「裏切りなの」

「裏切りですわ」

「羨ましいですけど」

「羨ましーなのー」

「でも付き人は女ですわー」

「女はダメなんですけど」

「ダメなのー」

「そーですわー」

 いつまでも続きそうなので、宜しくねと会釈だけして、さっさと立ち去ろうとするみーよ。

「ん? なんか、そっけないですわ?」

「そっけないんですけど」

「気を使ってくれないなの?」

 みーよは、首をかしげる。

「そう?」

「そーですわー」

「アンタ、もっといい子ちゃんだったけど?」

「先輩先輩、とかいって懐いてたなのー」

 みーよは、にやりと笑う。

「そうかもね。そういうの、もうヤメタの」

 野良聖女ズは、互いに顔を見合わせる。

「なにそれですわ?」

「なになになんだけど?」

「どーしたのなの?」

 不思議そうな彼女たちに、ウインクを一つして。

「いい子ちゃんって、めんどくさいんで、辞めたのよ」

「へ?」

「は?」

「何のことなの?」

 驚いたり不思議そうな顔をする彼女たちを置き去りにして、みーよは奥の方へとっとと行ってしまう。

 ついて行くあたしに、どういうこと? と野良ちゃんたちからアイコンタクトを仕掛けられたけど。

 ゴメン、君らにそこまで、あたしは義理を感じないのよね。

 みーよは現代人になった、じゃない、戻ったのよ。

 なんて、言う義理は、ないんだわ。


 みーよは、そのままギルドマスターに挨拶に行く。

 隣に、背の高い帽子をかぶった、銀と紫のローブを二重に着込んだ、白髪白髭の老人が立っている。多分、結構偉い身分の人だ。

 この世界は、どうやら衣服が高くて、たくさんの布地を着込んでいる人は身分が高い、と思っていいらしい。

 実際、子供服一式が新品で金貨一枚だったしね。

 遠征が終わって、教会の修復工事も終わったころには出来上がっているでしょう。取りに行かないとね。

 みーよは、そんなイラナイことを考えているあたしの前で、白髪老人に正式なあいさつを交わし、そのまま、にこやかにギルドマスターと歓談している。

 なんか雰囲気が変わった? とか聞かれているけど、あらイヤだ、口説き文句ですか? お上手ですわね、とか言ってる。

 ん-ホントに現代人に戻ってるね。

 そんなあたしたちを見つけたらしく、ギルドのエースパーティーと言われる四人組もやってくる。

 先頭は、残念剣士だね。

 あたし、弟子を連れて初めて出会った時、お母さん扱いされたんだよね。

 握手と称して、手を強く握ってきたし。ま、スっ転ばしてやったけどね。

 残りは、魔法使い、女僧侶、そして、亜人の小人。

 ベテランのバランス型って感じかしらん。

「聖女ミヨは、昨日、彼らとは出会っているんだったか?」

「ええ、挨拶させて頂きました」

「そうか。今回の討伐の主力になって貰う連中だ。よろしく頼むよ」

 ギルドマスターの紹介で、改めて挨拶の握手を交わす。今度は、強く握っては来なかった。

「ウチは魔法使い中心のパーティーだから、軽戦士の君には期待している。色々と世話になると思うが、よろしく頼むよ」

「ん-あたしはみーよの付き人だからね。その辺は、よろしくと言われてもねぇ」

 みーよを放っておいて魔法使いを守ってくれとか言われても、優先順位があるでしょ?

「大規模パーティー戦は、参加経験が無いのか?」

「うん、ないね」

 みーよに、それナニ? と聞く暇も、無いね。

 言わんとしてることは、何となく分かるけどね。

「簡単にレクチャーというか、打合せしたいんだが、一緒の馬車に乗って貰ってもいいか?」

 みーよの顔を見て、許可を貰う。

 ま、あたしも、強そうなメンバーの内情は知っておきたいからね。


     ~ ・ ~


 何台も連なる馬車の一つに乗り込む。

 12人乗り、詰めればもっと乗れるかもしれない。

 幌付きで、日差しが直接当たらないようになっている。ただ、通気性とか警戒の関係かな、壁側の幌は上の方に捲られている。

 エースパーティー、あたしたち、そしてC級らしい二組が同時に乗り込んだ。


 一組目は、弓矢持ちの狩人の男性と、精霊術士の小柄な女性のペア。


 二組目は、30代位の、鎖帷子(チェインメイル)の上に紋章の入ったベストを着込んだ男性。

 縦横がっしりした体格の、板金鎧(プレートアーマー)の戦斧使い。

 短いローブを着込み、フードで顔を隠した、小学生位の大きさの(カンタよりちょっと大きい位かな)、年齢不詳性別不明。


 狩人と精霊術士ペアは、主に近隣のフィールドで野獣や魔物を狩るらしい。毎日狩りに出て、毎日獲物を持ち帰る、を繰り返している。

 あたしが最近、解体作業を教えて貰っている獲物は、彼らの稼ぎかもしれないわね。

 鎖帷子の上に紋章ベストを着込んだ男と板金鎧の戦斧使い、フードをかぶった性別不明のパーティーは、主にダンジョンに潜っての探索が活動の中心。今回は、タイミングよく街に戻っていたので、ギルドマスターに参加を乞われたのだそうです。

 どちらの組も、僧侶(プリースト)がいない。結構重要な(はずせない)役だと思うんだけど、専属で組まないの?

 狩人組は、二人がいい、余計なメンバーは邪魔なだけ、らしい。クールだね。

 ダンジョン組は、実は鎖帷子の男性が聖職者(担当)なんだって。(その恰好で?)

 ただ、本職(メイン)の僧侶としては、力が足りない。自分らはダンジョンの奥深くまで潜るのだけど、付いてこられるレベルの者が見つからないらしい。

 あ、みーよが一度、野良聖女(せんもん)として参加したことがあるの?

 で、ダメだったんですか、そうですか。二度と呼ばれなかったんですかー

 怖くて小便漏らしてたあの聖女がなあ、と、可哀想な顔で見ないであげて。

 大丈夫、あたしが付いてるから。

 過去の事は過去の事ヨ。そんなに気にしないでー

 ンもぅ、とか言われても、あたし、その辺は知らないし。

 あーそれで、なんでコイツラがこの馬車に乗ってるんだ? という顔をされてんのか。

 聞いたことあるだろ? ギルドの受付で大暴れしたオーク・クイーンの話。

 あるが、コイツか、コイツなのか!

 なによーその目はー!

 確かにあたしがヤッたけど、あれはあたしの責任じゃないモン。

 受付嬢がトロ子ちゃんなだけだもん。

 なによみーよまで。ンモゥ、って、あたしも同じこと言えば気が済むの?

 ん、もー!

 斧使い、あたしを見る目が変わった。なによ、やるなお前、じゃないのよー

 でもワカルでしょ? あんなクズども、何人いたって一緒よ一緒。

 当てになるのは、強い奴だけよ。

 あーそれでみんな、一緒の馬車なのねー

 だろーとは、思ってたけどね。

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