54.みんなでおやつタイム
張り切ってるわねぇ、ホント傷だらけだよ?
ちょっと呆れているみーよが、男の子の傷を癒してあげている間に、アリちゃんとリコットちゃんが(名前覚えたぞリコットちゃん、お利口リコットだ)おやつを用意してくれた。
パン焼き窯に火を入れて、小麦粉をこねて焼いて、ちょっと固いけど焼きたてのお菓子を作ってくれた。
ジャムとかマーマレードとかあればいいんだけど、お砂糖がとてもとてもお高いらしい。お貴族様しか手には入らないのだそうで。
庶民は、はちみつが高いけど買えなくもない貴重な甘味料。
保存も効くし、専門の養蜂家もいて、市場に卸してくれるので、手に入るのだそうです。
建物を修理する職人さんに提供するために、午前中のうちに買ってきたので、試食を兼ねて食べてみようということらしい。
マム先生も呼んで、みんなでおやつタイム。
院長先生も、かなり楽しみにしていたらしい。取り繕おうとして、しきれていない表情がなんとも可愛い。
おねむの時間のちびちゃんたちも、滅多に食べられない甘いお菓子の誘惑に勝てるはずはない。パン焼き窯からのいい匂いと、お姉ちゃんたちがゴソゴソなにかしているのを、ワクワクしながら待ち構えていたらしい。
食べてみると、これはイケル。あたし、これ好きかも。
はちみつがワイルドな味。現代の洗練された、ん-精製されたというか、合成された均一な味じゃない。複雑でというか、雑味が多いんだけど、あたしはこういうの、嫌じゃない。気にする人は多いと思うんだけど、あたしはこっちの方が好き。自分の舌に馴染む感じ。
アリちゃんが、焼き方とか味付けの感想とかを院長先生に尋ねていたけど、全く問題ないそうな。
多分、マムちんは、この手のお菓子は作ったことないんじゃないかな?
ですよね、みーよ司令官?
おそらく、そうだと思いますと、みーよがアイコンタクトしてきた。




