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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移五日目っ! ~ 弟子を取ったり、求婚されたり、色々あるのよっ!

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43.顔洗って出直してきな

 

挿絵(By みてみん)


 冒険者ギルドに出かける準備を済ませて、みんなが見送る中、玄関を出ると。

 図体ばかりデカくてイラない男が、敷地の門の所に立っていた。

 花束を、持って。

「お、お、おはようございます……」

 ゴロツキを従えてスラムに巣くっていた、昨日のボスだ。

 相変わらず、センスのない半袖の革ジャン装備。

 抱える花束が、まあ、似合わない事この上ない。

「なんか用?」

 あたし忙しいんだけどなーと、アカラサマな態度を取りながら、近づいてみる。

「昨日、一日考えたんだ。やっぱり、俺の嫁は、お前しかいない。頼む、結婚してくれ!」

 はぁ、またその話?

「断ったよね?」

「い、いやしかし、俺の嫁はお前しかいない、いないんだ!」

「あたし、自分より弱い男には興味がないんだってば」

「お、お前を負かせば、結婚してくれるのか?」

 なんか後ろが騒々しいけど。

 キャッキャキャッキャ言ってるけど。

 あん時(昨日)は、ボスであるあんたの体面(メンツ)とか考えてあげて、手加減し(気遣っ)てあげたんだけど。

 あーそーかー分かってないのかー

「みーよ、ちょっとだけ、待てる?」

「少しなら、いいよ。急ぎの用事じゃないしね」

「男の子たち、折角だから、師匠のお手本を見せてあげるね」

 観ておくように言って。

 ボスに向かって言う。

「そーだね、あたしを負かせたら、考えてあげてもいいよ」

「ほ、本当か⁈」

「うん、アリちゃん、花束くれるらしいので、お部屋に飾ってくれる?」

 年長さんを呼び寄せて、花束を預かって貰う。

「この花、どーしたの?」

「スラムの花売りの子に頼んで、用意してもらった」

「脅したんじゃないんでしょうね?」

「しないしない。嫁へのプレゼントにそんなことはしない」

 こら、嫁を規定事実に(誰がお前)するんじゃない(なんかと)

 その盛大な勘違い(身の程知らずめ)正してあげなきゃね(ヤキを入れ直さないと)

「ならいいわ。あたしの両肩を地面に押し倒せたら、アンタの勝ち。あんたの両肩が地面に着いたら負け。気絶と降参は、即負け。それでいい?」

「それでいい。よぉし、今度は簡単にはやられん!」

 頬を張って、気合を入れるボス。

「んじゃ、やろっか」

 ちょいと距離を置いて。

 男が構えるのを待って。

 斜め下にダッシュ。

 そのまま身を沈めて水車蹴り。

「うわっ!」

 モロに足を刈られてひっくり返るボス。

 間髪入れずに飛び掛かる。

 ゴツイ頭を両手で押さえつけながら、両足をヤツの肩に掛けて、そのまま体重を乗せて地面に叩きつけた。

 制服の短めのスカートがヒラヒラするのは、気にしない気にしない。

「はいオシマイ。あたしに勝とうなんて、100年早い。顔洗って出直してきな」

「おまえ、強すぎるだろう……」

 顔をがっしり掴まれたまま、ボスが呻く。

「ゴメン弟子たち、コイツ弱すぎて、何の参考にもならなかったね」

 観ておくようにいったのに、ホント(ザコ)すぎ。

「花束アリガト。じゃーねー」

 呆然とするやら、あきれるやら? な観客(ギャラリー)を残して、あたしたちは街の方に向かった。


     ~ ・ ~


「正直、郁ちゃんに祝福(ブレス)を掛ける暇というか、その機会がないんだもん」

「ゴメン、あたし、ちょっと強すぎるんだねぇ」

 そうかもしんない。革ジャンボス程度、祝福貰うより前に、速攻()で潰せるしね。

「だよね。でも、単純な力や技だけじゃどうにもならない時ってあるから、その時はわたしの指示に従ってね」

「えーいつも言う事聞いてるでしょ?」

 えーという顔で睨まれた。

 そんなに暴走し(暴れ)てるかな、あたし。

 心当たりは、無いこともないし、有るといえばある。

 ま、結構、好き勝手やってるなーとは、思うよ。

 あたし、考える前に体が動いちゃうしね。

 だから、考えるのはみーよのお役目ね。

 それでいいんでしょ?


 道中、簡単に聖女の祝福(ブレス)について教えてもらった。

 昨日、アリちゃんや年少さんとお話した続きになりそうだけど、これも付き人限定か、誰でもおっけーか、宗派によって分かれるらしい。

 緩い所は、それこそ道行く人にでも掛けられる。これで商売じゃないや、布教してもいいんだっけ、している宗派もあるんだとか。

 もうちょい厳しくなると、パーティーを組んだメンバーには掛けられるという制限が付くみたい。仲間が聖女の活動を支援(サポート)しているとみなされるわけね。

 みーよんとこは、付き人限定(オンリー)。厳しいというか、ケチだね。

 いやでも、信仰を共にして(信じても)いないのに祝福(バフ)を掛けるというのは、(ことわり)に反しているという理由らしいね。ま、そういう言い分は、無いこともないね。

 祝福は元々限りがあって、聖女本人の力というのもあるし、神様が現界にどれだけ影響を及ぼす権限を持っているか、というのもあるんだそうな。

 ま、あたしは神様(アンタ)出力(パワー)そのものも関係してるんじゃないの? とも思うけど?

 あんまり言うと、女神ちゃんがヒステリー起こしそーだから、ヤメとこう。

 ホント、あたしの心を読むの、ヤメてよね。

 で、みーよの場合は、付き人のあたしに純粋な力を及ぼすというよりは、あたしがイメージ出来て、こうして欲しい、あれが欲しいと思うものに関して奇跡が行使されているらしい。

 制服とか、シャワーとか、現代のご飯とか、だね。

 そう考えてみると、女神ちゃん、結構ヤルじゃん、と思えるのよね。

 この世界の物に関してとか、この世界で知られている聖なる力みたいなものは、ある意味当たり前に出来るんだと思う。

 でも、あたしたちの世界の物をこの世界に引っ張り出してくるのって、結構スゴイ事なんじゃないの?

 そういうサポートをしてくれるなら、力事荒くれ事汚れ仕事は、あたし自身の力で、大抵のことはなんとかしちゃうんだけどねー

 

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