表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
序 ~ 異世界召喚っ!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/52

3.Dr.エニグマ

 いつもはそんなこと言ったりしないみーよが「わたしも郁ちゃんの試合、観に行きたい!」なんてオーナー(自分のパパ)におねだりするのも、なんかおかしいとは思ってたんだ。

 試合の最中までは、オーナールームにいたらしい。お手洗いに行きたいと言ったので、部屋の中にあるとオーナーが言ったのも、間違いない。

 返事して、フラッと出て行ったので、トイレに行ったのだと思い込んで、そのまま試合を観戦していたのは、オーナーの責任ではないよね。

 で、気が付いたら、みーよはいなくなっていた、というわけ。

「私がしっかり見守っていれば……」

「ワシがきちんと見ていれば……」

 オーナーと(げん)さんが悪いんじゃないよ。それは、言ってもしょうがない。

 (げん)さんに借りた予備のタブレットで、パパを呼び出す。

 こういう時、便利ねぇ。

「それはあっしのことかい?」

「ちがうよパパ。このタブレットの事ヨ。パパのことは、ダイスキよ」

 本当の事なんて、言わない。パパの機嫌は損なわないに限るから(ホントこりごりだから)ね。

 あたしの女優(アクトレス)ぶりにすっかり満足したパパは、あたしの言うことをなんでも聞いてくれる。

 オーナールームのセキュリティは万全。みーよは自分で部屋を出て行ったらしい。

 パパがセキュリティシステムと“お話”して足取りをたどると、例の小惑星から採掘されたレアメタルの研究室(ラボ)に向かっている。

 当然、むしろこっちの方にこそ厳重なセキュリティが掛かっているはずなんだけど、何もないというか、関係者みたいな感じで通過している。

「パパ、あたしたちも同じように研究所(ラボ)に入れたりするの?」

「いや、セキュリティさんは、許可を取ってくださいって言ってる」

「みーよは?」

「彼女は召喚(よば)れたから、問題ないんだって」

 召喚?

 誰に?

 研究所の人に?

 んもう、ラチが開かないわね。

 強行突破(カチコミ)して調べようかしらん、なんて物騒な事考えてると。

「許可が、でたよ。みんなで来てくれって」

「セキュリティさんが?」

 機械に“さん付け”って、なんか気持ち悪いわね。

「いや、責任者がOK出したんだって」

 責任者……あーアイツかー


「来たか」

 ぶっきらぼうに言い放つ、身長180cmのやせ形の、白衣の男。

 Dr.エニグマ。

 あたしたちのアルタイルコロニーに住む、ま、もう一人の天才、ね。

 あと一人は? なんて野暮なことは聞かなくてもいいでしょ?

 ただ、コッチの天才サマ、ヤラカシ率も結構高めなんだよね。発明、開発の半分(50%)は、失敗してると思う。

 本人は全く認めていない辺りが、救いようの無い所だけどね。

 ん-例えばSweet Bombはコイツが開発したんだよね。

 で、CPUグランザールもコイツの作品なんだけど「忠誠の試練」なんてもんを付けちゃったもんで、誰も運用できなかったらしい。

 で、もう一人の天才サマのあたしがスカウトされたんだわ。

 それも闇雲じゃなくて、コロニー内の色んなデータをかき集めて、見つけ出したのだと本人は言ってる。

 いや、最初から余計なモン付けなきゃいいでしょ、と思うんだけど、そういうことを平気でヤッちゃうのがヤラカシ率半々(丁半バクチ)由縁(ゆえん)ね。

 あたしがそんな感じでスカウトされて、TILTに所属してドーリングを始めてからの付き合いだから、辞めるまでの2年半、もうちょい居たかな、の間柄なんだわ。

 ま、精魂込めて造り出したSweet Bombを運用できるあたしと。

 ま、期待通りに勝ちまくるSweet Bombのデータを集めるDr.エニグマ。

 お互い、そんなにキライなわけじゃ、ない。

 でも、どうせあんたはあたしのことを実験用モルモット(出来の良いおもちゃ)とでも思ってんだろうし。

 あたしはあたしで、コイツの事を使い勝手の良い便利屋(丁度いいおっさん)、なんか使えそうなもんがあるなら使ってやってもいいよ、ちゃんとしたのを寄こしてよね、なんて思ってたし。

 うん。仲は、良くはないね。

 あたしがTILTを抜けてからしばらくして、AK(アーマーナイト)の開発に飽きたとか言ってマッチメーカーの業界から足を洗っ(退職し)た、ようなことをオーナーから聞いたことがある。

 コイツの事だから、他の事(ヨソ)に興味が移っただけなんだとは思うけど。

「見せたいものがある」

 あごをクイっと振って、付いてくるように促してから、後ろも振り返らないでスタスタと速足で歩き始める。

 ちょっとー誰も付いて行かなかったらどーすんのよ、コッチは妊娠8か月の母ちゃんもいるのよ、もっと人としての配慮を……

 いうだけ無駄か。天才サマだもんね。自分が興味のあることにしか関心ないんだもんね。

 そーいうのヒトとしてどーかと思うケドなー

 ん? 

 自分の事を言ってるのかって?

 まーさーかー、あたしは全然コンなんじゃないよ?

 なによパパ、その顔は?

 あたしの顔に、なんか付いてる?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ