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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移三十四日目っ! ~ オラクルへの帰還

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278.「いつも優しいよ?」

 オノ村からは普通に走って30分。飛ばせば半分。

 普段は通行する人や馬車に配慮して、スピードは上げないけど。

 誰もいないんで、フルスロットルで吹っ飛ばす。

 街道の先に、オラクルが見えてきた。

 何本もの煙。

 あたしたちの大切な都市が、燃えている。襲撃されている。

 さらに近づいていくと、正門の近くにオークどもの群れを見つけた。

 数はそんなにいない。30匹くらいの小隊だね。

 こっちに気づかれた。

「みーよ、降りるよ」

「うん」

 あたしたちは車を降りた。

 そのままみーよが、杖の奇跡でトラックを収容する。


挿絵(By みてみん)


 オークどもが何か叫び声を上げながら、10匹位、こっちに突っ込んでくる。

 距離100メートル。

「弓」

「うん」

 みーよの奇跡の杖から、あたしの手に、最近手に入れたばかりのクロスボウが出現する。

 矢筒は地面に固定できるように、三脚の構造になっている。

 弓の下部のボルトレバーを引き、金属製の細くて硬い矢をセット。

 そのまま、先頭のオークに向けて発射!

 まず1匹。

 命中確認もしないで、即ボルトレバーを引く。

 第2弾、発射。この間、5秒。

 2匹目。

 もう、他のオークが迫ってきている。

 もう一発、打てるか?

「光の女神アーリューシャイン様、あなたの信徒の……」

 みーよが、光の障壁(プロテクション)の準備を始めている。弓を出して貰った分、障壁を出すのが遅れたんだね。

 弓じゃ間に合わないね。じゃあ!

 あたしはそのまま、オークの群れに自分から突っ込んでいった。

 ぶん回される大ナタをギリギリでかわし、3匹目の腹をアギト・ナイフで切り裂く。

 4匹目のアキレス腱を断ち切り、みーよに襲い掛かろうとした5匹目の背後から首を半ば断ち切った。

 ここで光の障壁が作動。

 6匹目の大ナタを、アギト・ナイフの背でいなして、そのまま脇腹を貫く。

 7匹目は懐に入って、顎の下をナイフで引き裂いた。

 ついでに太ももの辺りに一撃を入れて、倒れてくるその陰を利用して8匹目に取りつく。

 あたしの身体を振り回そうとしてきたけど、耳を掴んで力を籠め、ナイフを持つ腕を廻して一気に首を掻き裂く。

 ギャアギャアわめく頭を蹴飛ばして上空に跳び、真上から9匹目の頭上にアギト・ナイフを刺し入れた。

 逃げ出そうとする10匹目の背後に取りつき、心臓の辺りに一撃を刺しこむ。

 ザコどもめ。誰を相手にしてると思ってたんだ?

 みーよの所に戻りつつ、オークどもにトドメを入れていく。

 出したままのクロスボウを手に取り、300メートルほど離れている本陣に向けて、狙いを定める。

 これはただの牽制でいい。

 1発、2発、3発。

 立て続けに撃ち込んでから、矢筒を腰袋のベルトに挟み込みつつ、光の障壁(プロテクション)を解除したみーよと一緒に走り出した。

 4発目を仕込んで、さらに発射。

 まだ結構、数だけは残ってるオークどもだけど、戦意を完全に失ったみたい。

 散り散りになって逃げだしていく。

 5発目、6発目を逃げる背後に撃ち込んだところで、残りは射程外に逃げられる。

 このまま追いかけて全滅させたいけど、今はそれどころじゃない。

 奴らが固まっていた地点まで行くと。

 いたるところに、衛兵たちの遺体が転がっていた。30人位だね。

 所々、手足がもがれている。

 鎧も剥ぎ取られかけており、血の匂いが辺りに充満していた。

「生存者はいるか!」

 大声をかけて見たけど、反応なし。

「みーよ、どうする?」

「葬還してあげたいけど、教会の方が先ね」

「おっけー。祝福(ブレス)を貰える?」

「うん」

 急ぎたい気持ちをとても堪えて、弓矢を収納して貰い、代わりに光の祝福(ライト・ブレス)を授かる。

 手足に宿る、光の女神ちゃんの力と勇気。

 肩に集めて、ファイヤーバードシステム。

 足に集めて、ロケットブースター。

 手には、フィールドパンチ・ユニット。

 準備完了(オール・オン)。

「教会に急ごう。掴まって」

「な、なるべく、優しくね?」

「いつも優しいよ?」

 顔がこわばってるみーよを、お姫様抱っこする。

 片腕をあたしの首に廻して貰って、もう片方は杖を握りしめて。

「いくよ」

「は、は、はい……」

 ファイヤーバードシステム、オン。

 ロケットブースター、点火。

 肩から轟音(バースト)と共に炎(バーナー)が吹きあがる。

 両足の下からジェットが噴射され、身体が浮き上がる。

 前傾姿勢(クラウチング)を保つと、あたしたちは勢いよくオラクルの破壊された正門をくぐって、大通りに突っ込んでいった。

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