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Sweet Bomb NEXT  ~ 今度は異世界で大暴れっ!  作者: 白河・DG・夜舟
転移三十四日目っ! ~ オラクルへの帰還

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277/279

277.「行くんでしょ?」

 休憩終わり。

 サンドイッチ、ホントに美味しかった。

 コーヒーで、眠気も吹き飛んだし。

 

 来た道を、そのまま戻るあたしたち。

 オークの大軍の宿営地だった川辺も無事に通過し、最初にみーよに召喚された集落も通り過ぎた。

 しばらく車を走らせていくと、オノ村が見えてきた。もう少しだ。

 と、みーよの様子が、なんか変。

「みーよ?」

「今、オラクルの教会に掛けてあった聖域(サンクチュアリ)に、異常(エラー)を検知したの」

 ルームミラー越しのみーよの顔が、蒼白になっている。

「異常(ヤバイの)?」

「うん、何者かに襲撃(アタック)を受けていて、防御結界(プロテクション)が立ち上がってる」

 な、なにそれ?

「この結界は、よほどの事がないと作動しないの。かなりマズイ事になってる」

 マズい事……

 あたしの背中がざわざわし始めた。

「急いで戻ろう!」

「うん」

 あたしは、アクセルを目一杯(フルスロットル)に踏み込んだ。

 トラックがあたしの要求(レスポンス)に応えて、うなりを上げる。


挿絵(By みてみん)


 オノ村が、オークどもに襲われている。

 5匹。オーク得意の分隊行動だ。

 チャチな構造の、木製の正門の前に固まっている。

 2匹が小屋の扉でも剥がしたのか、盾代わりに上に掲げ、その陰でもう2匹が門を壊そうとしているらしい。もう一匹が見張り役で、少し離れたところにいる。

 正門の上から何人かが弓や石で応戦しているけど、盾代わりの扉に阻まれて効いてないね。

 門の向こうでは、門を突破されないように住民が抑えていると思うけど、これは時間の問題だね。

 あたしが行けば、2分で始末できる。

 その余裕があれば、だけれど。

 大切な教会やみんなの命と、それほど関わりの無い村の人々。

 比べるべくもない、んだけど。

「行くんでしょ?」

 みーよも、止めないんだね。

「オラクルの教会の救援が、先なんだけどね」

 言葉にしてみたけど、身体は反応しない。

 即断即決。目の前から目を背けない、なんてカッコイイもんじゃないのは、よく知ってる。

 見捨てられない。そんだけ。

 車をなるべく寄せて、そのまま飛び出す。

 見張りのオークが叫んでいるんで、奇襲なんて出来ない。

 構わない。

 こっちも叫びながら、一気に距離を詰める。

 スリングを出す暇もなく、真正面から突っ込んだ。

 バカなオークが、上に掲げていた扉をこちらに向けたもんだから、正門からの弓や石が、門を壊そうとしていたオークどもに当たるようになって、悲鳴が上がっている。

 あれ? と振り向いたオークの頭を目がけて、掲げられた扉の上に跳躍し、首元にアギト・ナイフを刺し入れたまま、向こう側に飛び降りる。

 派手に飛び散る血しぶきをかわしつつ、相方のオークのぼたっと膨らんだ腹にナイフを突き入れてねじりこむ。

 苦痛の叫びをあげるオークを尻目に、見張りオークに襲い掛かる。

 抜刀した大ナタの一閃を跳んでかわしつつ、左手でヘルメットから突き出た角を掴んで、背後に絡みつく。

 武装してる。コイツ、コマンダーか。

 どうでもいいや。

 眼の辺りにナイフを一撃。

 暴れて振り回す手を避けながら飛び降り、武装が行き届いていない足元のアキレス腱を断ち切る。

 立っていられないようでバッタリと倒れる武装オーク。

 あちこちに矢が刺さり、石をぶつけられた痕を残しながら、門を襲っていたオーク2匹、こっちに、隊長(多分)を助けに走ってくる。

 真正面からこっちも走り寄せつつ、わずかに右側に進路をずらす。

 同時に、右手のアギト・ナイフを左手にスイッチ。

 なんか、ギョッとされたけど。

 ついでに左のオークが、右の奴に邪魔されてあたしを襲えないでいるけど。

 関係ないよね。あたし、右でも左でもナイフを振るえるのよ?

 上、下、上とフェイントを3つ入れて、走りながら突き刺す振りをすると、足元がおぼつかなくなってそのまま転倒(スリップ)してくれた。

 相方の転倒に驚くオークの真正面に、転倒したヤツの頭を踏みつけながら、みぞおちあたりに深々とナイフを刺しこむ。

 左腕を引き寄せると同時にヤツの肉をたっぷりと切り裂いて、そのまま転倒(たお)れているオークの首に突き刺した。

 全員、戦闘不能。任務完了。

「後は任せた。オラクルが危ない。救援に向かう!」

 村の正門の上で見守っていた人々に叫んで、大急ぎで車に乗り込む。

 アクセル全開、オラクルへ!

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